35 / 37
第五章
【2】 絶望するにはまだ早い 3
しおりを挟む
パドルを構える紗奈と対峙して、吹き荒れる風の中で、黒いケープコートの少年が立っている。
めずらしくストールも眼鏡もない。眼鏡がないとあどけなさが増して、別人みたいだ。
顎を上げてこちらを見た。
「いたね」
――マジで、来やがった。
こいつ、よりによってこいつが、この島に。
「ここがお前の住処か。いい暮らししてるんだなあ。こんなご時世にさ」
こんなご時世なんて。お前らのせいじゃないか。頭に血が上って、言葉が出ない。その間に、奴はのんきに話し続ける。
「能古島、昔からいいところだよねえ。街が目の前なのに、自然がいっぱいあって、花もきれいで。崩壊前に家族でハイキングコースを歩いたなあ」
その後ろで、火がどんどん広がっていく。島が焼かれていく。この雨が、少しでも消し止めてくれればいいけど。おっさんたちの怒号が聞こえる。
めちゃくちゃだ。きれいな花の島が。光に満ちたこの島が。
「てめえら、マジで、ぶっ殺してやる」
俺は腰の包丁を抜いて、腹の底から声を出す。少年は弾けたように笑った。
「怒ってるのか。お前らにそんな資格あるか」
「うるせえ」
「こらえ性のない大人たちが世界をこんなにしちまって、俺たちの未来がなくなって、ゲームが現実みたいになった。核戦争後の死の灰で滅んだ世界だとか、細菌兵器で人間がゾンビ化して滅んだ世界だとか、たくさん遊んだなあ。実際に現実になるなんて、考えてなかった」
俺からしたら、崩壊前に生まれた奴らはみんな同じだ。
世の中を滅茶苦茶にしたのは。
「俺が吸血鬼になったのは、パンデミックの最初の頃だ。人間たちは俺たちを容赦なく引きずり出して、閉じ込めたり殺したりした。俺たちは狩られる側で、ずっと逃げ回ってた。ずっとずっと、いつか逆転してやるって思ってた。だから今が楽しくて仕方ない。俺は狩る側にまわったんだ」
自業自得だ。
叩きつけられた言葉は、間違っちゃいない。
だけどそれは。
「俺が生まれる前の話だ。俺たちに押し付けるな」
「関係ないね。こんな娯楽、他にない」
撥水性だとかいうコートもずぶ濡れにして、少年は楽しそうに笑う。
「全部ぶち壊して、お前たちみんな引っ張ってって、閉じ込めて飼ってやる。ギリギリ死なないところで生かして、血だけ搾り取る家畜にしてやる」
食事のたびに狩るのは効率が悪いといつ気づいたのか。
少数派だった吸血鬼たちと、奴らを追い詰めていた人間たちの立場が逆転しだしたころか。
杏樹や史仁のようなグループに囲われたら、まだマシだろう。気にくわないが。
こいつらに連れて行かれたら、ただただ死ぬまで血を抜き取られておしまいだ。
――奴の言う通り、大人たちは初手を間違えたんだろう。ほんとうは、最初から奴らを恐がったりせず、与えればよかったのかもしれない。
血がなければ生きられないのなら、与えてやれば良かったのかもしれない。
怯えて殺して排除しようとしないで。きちんと向き合えば良かった。
だけどもう今更だ。
――それに、俺は許せない。
奴らが俺たちを許せないのと同じで。もう許すことなんてできない。
銃声が響いて、奴の肩を撃ち抜いた。
リボルバー式の拳銃を両手で構えた西見さんがいた。
「残念」
奴は血を垂らしながら、あどけなく笑う。
――だめだ、せめて頭をふっ飛ばさないと。
西見さんの腕で外したわけがない。元警察官の西見さんは、母さんと同じで、吸血鬼を人間と見てるところがあった。
殺せないのか。
俺はとにかく駆けだした。奴が大きく踏み出す。
銃の撃鉄を起こす音と、奴の爪が西見さんの喉を斬り裂くのが同時だった。
西見さんが血を吹きださせてのけぞる。
その奴の背後で紗奈がパドルを振りかぶる。力いっぱい奴の頭をぶちのめした。いつか、あいつの姉にしたように。
奴はくるりと回って振り返る。傷の増えた頭から血があふれて落ちる。
黒いコートの裾がひるがえって、裏地のチェック柄が見える。
西見さんの喉を切り裂いた手が、紗奈の胸を貫いていた。紗奈の口から血があふれ出す。
ゾッとした。心臓が鷲掴みにされたみたいだった。
――いや、大丈夫だ。あいつは吸血鬼だから。
今まで何度も傷を負って平気だったじゃないか。目の前の奴を見ろ、あんなになっても死んでない。
必要以上に動転する自分に言い聞かせながら、俺は西見さんのそばに落ちた銃を拾い上げる。
撃鉄はもう起こしてある。
奴の心臓を狙って引き金を引いた。銃声と共に腕が跳ねあがる。奴の胸の真ん中を貫いた。
これじゃダメだ。俺は続けて撃鉄を起こす。
だが、奴のほうが早い。奴の手が伸びてきて、俺の肩を掴んだ。俺の胸くらいしか背丈のない少年の顔がぐいと近寄ってくる。
――噛む気だ。
まずい。振りほどきたいが、力が強い。
急に俺の前に腕が付きだされて、奴の牙は、その細い腕に噛みついた。
赤いチェックのポンチョから出た細腕。
「何やってんだ!」
俺が怒鳴るのと、奴がしかめっ面で口を離すのは同時だった。
「かばうのもいい加減にしろよ!」
「あたしはもう遅い、あんたはまだ大丈夫だから」
口から血を零しながら、紗奈は淡々と言う。そして反対の手で握ったパドルを振り回し、奴を弾き飛ばした。
俺は棒立ちになっている紗奈の手を引っ張りながら、ヒップバッグからペットボトルを取り出した。
亨悟に渡したのと同じものだ。後ずさりながらペットボトルを投げつける。
金属の粉が詰まったペットボトルは、よろけた体を起こした奴の頭に、重い音をたててぶつかった。その足元に落ちる。
「悪あがきか」
奴は半笑いで吐き捨てる。全然ダメージなんか与えてない。だが俺は叫んだ。
「みんな逃げろ!」
俺はブルゾンのポケットから信号紅炎を取り出した。
おっさんたちが戸惑い、吸血鬼どもが振り返る。船舶用の発煙筒。キャップを擦って着火する。真っ赤な炎が吹き上げた。
奴に投げつけるが、ずぶ濡れの服の胸にあたって、また足元に落ちた。奴は炎に赤く彩られた白い頬をゆがめて笑う。
何も起きない。
俺は踵を返して、紗奈の腕を引いて逃げ出した。奴は薄く笑いながら、俺を追おうとした。
「こんなもの――」
ペットボトルが燃えて溶けて、中味が漏れ出す。
炎が柱になって噴き出した。
「伏せろ!」
俺は叫んで、紗奈を押し倒すようにして、地面に突っ伏した。
――おあつらえ向きに、雨だ。
そして奴の服は、ぐっしょりと濡れている。
お手製のテルミット爆弾は、水に反応して、水蒸気爆発を起こした。
めずらしくストールも眼鏡もない。眼鏡がないとあどけなさが増して、別人みたいだ。
顎を上げてこちらを見た。
「いたね」
――マジで、来やがった。
こいつ、よりによってこいつが、この島に。
「ここがお前の住処か。いい暮らししてるんだなあ。こんなご時世にさ」
こんなご時世なんて。お前らのせいじゃないか。頭に血が上って、言葉が出ない。その間に、奴はのんきに話し続ける。
「能古島、昔からいいところだよねえ。街が目の前なのに、自然がいっぱいあって、花もきれいで。崩壊前に家族でハイキングコースを歩いたなあ」
その後ろで、火がどんどん広がっていく。島が焼かれていく。この雨が、少しでも消し止めてくれればいいけど。おっさんたちの怒号が聞こえる。
めちゃくちゃだ。きれいな花の島が。光に満ちたこの島が。
「てめえら、マジで、ぶっ殺してやる」
俺は腰の包丁を抜いて、腹の底から声を出す。少年は弾けたように笑った。
「怒ってるのか。お前らにそんな資格あるか」
「うるせえ」
「こらえ性のない大人たちが世界をこんなにしちまって、俺たちの未来がなくなって、ゲームが現実みたいになった。核戦争後の死の灰で滅んだ世界だとか、細菌兵器で人間がゾンビ化して滅んだ世界だとか、たくさん遊んだなあ。実際に現実になるなんて、考えてなかった」
俺からしたら、崩壊前に生まれた奴らはみんな同じだ。
世の中を滅茶苦茶にしたのは。
「俺が吸血鬼になったのは、パンデミックの最初の頃だ。人間たちは俺たちを容赦なく引きずり出して、閉じ込めたり殺したりした。俺たちは狩られる側で、ずっと逃げ回ってた。ずっとずっと、いつか逆転してやるって思ってた。だから今が楽しくて仕方ない。俺は狩る側にまわったんだ」
自業自得だ。
叩きつけられた言葉は、間違っちゃいない。
だけどそれは。
「俺が生まれる前の話だ。俺たちに押し付けるな」
「関係ないね。こんな娯楽、他にない」
撥水性だとかいうコートもずぶ濡れにして、少年は楽しそうに笑う。
「全部ぶち壊して、お前たちみんな引っ張ってって、閉じ込めて飼ってやる。ギリギリ死なないところで生かして、血だけ搾り取る家畜にしてやる」
食事のたびに狩るのは効率が悪いといつ気づいたのか。
少数派だった吸血鬼たちと、奴らを追い詰めていた人間たちの立場が逆転しだしたころか。
杏樹や史仁のようなグループに囲われたら、まだマシだろう。気にくわないが。
こいつらに連れて行かれたら、ただただ死ぬまで血を抜き取られておしまいだ。
――奴の言う通り、大人たちは初手を間違えたんだろう。ほんとうは、最初から奴らを恐がったりせず、与えればよかったのかもしれない。
血がなければ生きられないのなら、与えてやれば良かったのかもしれない。
怯えて殺して排除しようとしないで。きちんと向き合えば良かった。
だけどもう今更だ。
――それに、俺は許せない。
奴らが俺たちを許せないのと同じで。もう許すことなんてできない。
銃声が響いて、奴の肩を撃ち抜いた。
リボルバー式の拳銃を両手で構えた西見さんがいた。
「残念」
奴は血を垂らしながら、あどけなく笑う。
――だめだ、せめて頭をふっ飛ばさないと。
西見さんの腕で外したわけがない。元警察官の西見さんは、母さんと同じで、吸血鬼を人間と見てるところがあった。
殺せないのか。
俺はとにかく駆けだした。奴が大きく踏み出す。
銃の撃鉄を起こす音と、奴の爪が西見さんの喉を斬り裂くのが同時だった。
西見さんが血を吹きださせてのけぞる。
その奴の背後で紗奈がパドルを振りかぶる。力いっぱい奴の頭をぶちのめした。いつか、あいつの姉にしたように。
奴はくるりと回って振り返る。傷の増えた頭から血があふれて落ちる。
黒いコートの裾がひるがえって、裏地のチェック柄が見える。
西見さんの喉を切り裂いた手が、紗奈の胸を貫いていた。紗奈の口から血があふれ出す。
ゾッとした。心臓が鷲掴みにされたみたいだった。
――いや、大丈夫だ。あいつは吸血鬼だから。
今まで何度も傷を負って平気だったじゃないか。目の前の奴を見ろ、あんなになっても死んでない。
必要以上に動転する自分に言い聞かせながら、俺は西見さんのそばに落ちた銃を拾い上げる。
撃鉄はもう起こしてある。
奴の心臓を狙って引き金を引いた。銃声と共に腕が跳ねあがる。奴の胸の真ん中を貫いた。
これじゃダメだ。俺は続けて撃鉄を起こす。
だが、奴のほうが早い。奴の手が伸びてきて、俺の肩を掴んだ。俺の胸くらいしか背丈のない少年の顔がぐいと近寄ってくる。
――噛む気だ。
まずい。振りほどきたいが、力が強い。
急に俺の前に腕が付きだされて、奴の牙は、その細い腕に噛みついた。
赤いチェックのポンチョから出た細腕。
「何やってんだ!」
俺が怒鳴るのと、奴がしかめっ面で口を離すのは同時だった。
「かばうのもいい加減にしろよ!」
「あたしはもう遅い、あんたはまだ大丈夫だから」
口から血を零しながら、紗奈は淡々と言う。そして反対の手で握ったパドルを振り回し、奴を弾き飛ばした。
俺は棒立ちになっている紗奈の手を引っ張りながら、ヒップバッグからペットボトルを取り出した。
亨悟に渡したのと同じものだ。後ずさりながらペットボトルを投げつける。
金属の粉が詰まったペットボトルは、よろけた体を起こした奴の頭に、重い音をたててぶつかった。その足元に落ちる。
「悪あがきか」
奴は半笑いで吐き捨てる。全然ダメージなんか与えてない。だが俺は叫んだ。
「みんな逃げろ!」
俺はブルゾンのポケットから信号紅炎を取り出した。
おっさんたちが戸惑い、吸血鬼どもが振り返る。船舶用の発煙筒。キャップを擦って着火する。真っ赤な炎が吹き上げた。
奴に投げつけるが、ずぶ濡れの服の胸にあたって、また足元に落ちた。奴は炎に赤く彩られた白い頬をゆがめて笑う。
何も起きない。
俺は踵を返して、紗奈の腕を引いて逃げ出した。奴は薄く笑いながら、俺を追おうとした。
「こんなもの――」
ペットボトルが燃えて溶けて、中味が漏れ出す。
炎が柱になって噴き出した。
「伏せろ!」
俺は叫んで、紗奈を押し倒すようにして、地面に突っ伏した。
――おあつらえ向きに、雨だ。
そして奴の服は、ぐっしょりと濡れている。
お手製のテルミット爆弾は、水に反応して、水蒸気爆発を起こした。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
S級騎士の俺が精鋭部隊の隊長に任命されたが、部下がみんな年上のS級女騎士だった
ミズノみすぎ
ファンタジー
「黒騎士ゼクード・フォルス。君を竜狩り精鋭部隊【ドラゴンキラー隊】の隊長に任命する」
15歳の春。
念願のS級騎士になった俺は、いきなり国王様からそんな命令を下された。
「隊長とか面倒くさいんですけど」
S級騎士はモテるって聞いたからなったけど、隊長とかそんな重いポジションは……
「部下は美女揃いだぞ?」
「やらせていただきます!」
こうして俺は仕方なく隊長となった。
渡された部隊名簿を見ると隊員は俺を含めた女騎士3人の計4人構成となっていた。
女騎士二人は17歳。
もう一人の女騎士は19歳(俺の担任の先生)。
「あの……みんな年上なんですが」
「だが美人揃いだぞ?」
「がんばります!」
とは言ったものの。
俺のような若輩者の部下にされて、彼女たちに文句はないのだろうか?
と思っていた翌日の朝。
実家の玄関を部下となる女騎士が叩いてきた!
★のマークがついた話数にはイラストや4コマなどが後書きに記載されています。
※2023年11月25日に書籍が発売しています!
イラストレーターはiltusa先生です!
※コミカライズも進行中!
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
如月さんは なびかない。~クラスで一番の美少女に、何故か告白された件~
八木崎(やぎさき)
恋愛
「ねぇ……私と、付き合って」
ある日、クラスで一番可愛い女子生徒である如月心奏に唐突に告白をされ、彼女と付き合う事になった同じクラスの平凡な高校生男子、立花蓮。
蓮は初めて出来た彼女の存在に浮かれる―――なんて事は無く、心奏から思いも寄らない頼み事をされて、それを受ける事になるのであった。
これは不器用で未熟な2人が成長をしていく物語である。彼ら彼女らの歩む物語を是非ともご覧ください。
一緒にいたい、でも近づきたくない―――臆病で内向的な少年と、偏屈で変わり者な少女との恋愛模様を描く、そんな青春物語です。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる