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第24章 王国騎士団
第168話 訓練8~特別対決~
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ブライ教官からスキルを教えてもらって以来、組手対決の合間にスキル習得に向けて特訓をしたり、またウッディへの乗馬訓練に励んだりなどしていき、あっという間に訓練が始まって一月経とうとしていた。
そして訓練最終日······。ブライ教官から「皆この一月よく頑張った! 全員メインで扱う武器とサブで扱う武器を選び出せ、それに合わせたスキルも何とかモノに出来てきたようだな」と言われた。
「そこで最後の訓練は"特別対決"を実施する」「「特別対決?」」僕らが聞き返すと、「お前達の事をそれぞれよく知っている者達と対決をしてもらう。恐らくその者達に勝つことは厳しいだろうが、互角以上に戦えれば問題なくこの先も任務を遂行出来るであろう」と言われた。
「さて、肝心の対戦相手だが。それは······」と言ってブライ教官はある方向を見た。つられて僕達も同じ方を見たら大勢の人がこちらに近付いてきているのが分かった。「お前達の······」その正体を知って驚愕した。「同室相手だ!」と伝えられ兄ちゃんを始め全員の同室相手がズラリと並んだ。
「この者達は部屋でお前達から随時相談を受けたり、毎日の成果を聞いたりしている故に当然お前達の戦法や弱点なども良く分かっているはずだ。つまり、今のお前達にとっては最強の相手と言えよう」ブライ教官が話しているが、僕達は上の空で聞いていた。
「この者達と対決してもし勝てたら文句なく力は十分身に付いたと言えるが、もしあっさりと敗れるような事があれば、明日行う小隊編成の際に不利に扱われると覚悟するように」最後の方の話を聞いて我に返った。
(つまり、任務などで活躍したければ相手と互角以上の戦いをしろと)そう思ったところで兄ちゃん達を見た。(······イヤイヤイヤ! 絶対ムリ! 絶対ムリ! 互角に戦えるわけがない!!)と心で思った。
「では呼ばれた者から順に対決場に来るように!」とブライ教官が言って最初の名前を呼び、その人とその同室相手が対決場に立った。
そして対決が始まり結果は······善戦するも敗れてしまった。その後も順次対決が進んでいった。
そのうちジャックの番となり、クロスボウに矢を装填して発射するかと思ったら、そのクロスボウを持ったまま小剣を持って相手に突っ込んだ。
相手も一瞬迷ったがそのままジャックに向かい対峙し合う直前にジャックが矢を放った。相手もそれに気付いてただ掠めるに留めただけであったが、少しして相手の動きがおかしくなり徐々に動けなくなっていった。
そんな相手にジャックが小剣を突き付けながら先ほど放った矢は何と麻痺矢だったと伝え、全員が驚いた。当然この対決はジャックの勝利で終わった。
その後も他の人達の戦いが続き、徐々に僕の番になる可能性が高まり兄ちゃんとの戦いに想いを募らせた。
(兄ちゃんと剣を交え合うのはトロル襲撃に備えて村で父さんの指導の下で特訓していた時以来だよなぁ。それから色々とあって、······色々、あって······色々······)昔の事を思い出していくにつれ顔を俯かせていった。
そして、「では最後、レックス・アーノルド!」ブライ教官から最後の対決として僕が呼ばれた。僕は俯きながら対決場に歩いて行き、そんな僕の雰囲気を見て特に僕の知り合い達は不思議がった。
対決場に僕と対戦相手の兄ちゃんが立った所で「それでは、対決開始!」ブライ教官の開始の合図がかかった。
直後、僕は前を向きその場を瞬時に離れて兄ちゃんの懐に突っ込んだ。そして爪をクロスさせながら兄ちゃんに対峙しようとし、その僕の突進を兄ちゃんは長剣で受け止めた。
「流石だな、レックス。······レックス?」兄ちゃんは不思議がって僕を見てみたら、僕は目をギラつかせていた。
「お、おいレックス?」と兄ちゃんが言った直後、僕は爪で剣を弾かせながら体を離し、再びアッシュに突っ込み今度は爪を片方ずつぶつけていった。
アッシュはその攻撃も剣で受け止めるだけだった。そんな僕達の対決を僕の同期も兄ちゃんの同期も唯唯呆然と、または唖然として見ていた。
そして僕が片方の爪を突き付けようとしつつ、反対の手で懐から短剣を取り出し、直後にスキル"ダブルスラスト"を浴びせた。
兄ちゃんはそれも瞬時に見抜いて直前に後方へ避けた。その一連の行動をみて他の人達は驚きや感嘆の言葉を発した。
流石に動かされ続けて兄ちゃんも肩で息をしながらも「や、やるなぁレックス。本当に」と言っても僕は何の反応もしなかった。
その事にとうとう兄ちゃんも怒りだし、「おい、いい加減何か言ったらどうなんだ!」とぶつけた。
すると僕は片方の爪先を突然素早く動かしだし、直後「積年の······」と呟きだした。
「ん?」兄ちゃんは不思議に思いだし、僕が発した言葉を聞き取れた者達からも「今、積年のって言ったか?」等と言葉が漏れだした。
そして、動かし続けている爪先に強大な風の渦が出来上がりだし、それには兄ちゃんもブライ教官も、そして見物していた全員がとても驚きだした。
そして、「積年の······」と改めて言ったところで兄ちゃんをギラリと見て、「積年の、恨みーーーっ!!」と言いながら作り上げた"エアーブロウ"を兄ちゃん目掛けて放った。
流石に積年の恨みと聞いて見ていた全員が「えーー!?」と驚いた。
一方エアーブロウを放たれた兄ちゃんは、俯いて「積年の恨みって······」と言いながら長剣を握り直し、前を向き直して「俺がお前に」と言いながらエアーブロウに突っ込み「何をしたーーーっ!」と言って十字形にスキル"2連撃"をぶつけた。
直後、強大な爆風が巻き起こり、辺り一面に土煙が巻き上がった。
流石にその状況では兄ちゃんも周りの状況を把握できず、「どこに行きやがった! レックス!」と叫びながら僕を探した。
そのすぐ後どこかからか短剣が飛んできたのだが、「っ!」すぐに兄ちゃんも気付いて長剣で叩き落としたのだった。そして短剣が飛んできた方向を見て(そっちか!)と判断した。
一方の僕はというと······。エアーブロウを放った後、そのエアーブロウに追随するよう兄ちゃんに向かって行った。
そして爆風が巻き起こった後集中スキルを発動させて兄ちゃんの居場所を突き止め、そこにある程度近付いて短剣を投げた直後違う方向へ移動したのだった。
それから兄ちゃんが短剣を長剣で叩き落とし、飛んできた方向を見た直後、別の方向から兄ちゃんの首を捕まえて地面に倒し、首筋に爪先を突き付けた。
そこでようやく土煙が収まりだし、ブライ教官や見物人達が見た光景は······アッシュが地面に倒され、そのアッシュの体に乗っかって首筋に爪を突き付け、目が今にもアッシュを刺そうとしているレックスの姿だった。
その光景を見てブライ教官も驚いていたが、すぐ正常に戻って「そ、それまで!」と対決を終了させた。
それを聞いて僕は兄ちゃんの体から離れ、最初の場所に戻ったところで軽い感じで「ありがとうございました」と言って対決場を離れた。
そんな僕を全員が呆然と見つめ続けていた······。
暫くして······。「皆の者、今日は良く戦ったな。勝った者はもちろん、残念ながら負けてしまった者達もあれだけ戦えたのだから十分今の自分に自信を持って大丈夫だろう」とブライ教官が仰ってくれた。
「さて、明日は全員休みとなるが、明後日からはいよいよお前達も正式な騎士団武闘部隊の一員となって任務に赴く事となるだろう!」と聞いて全員が緊張感を持ち出した。
「任務へはお前達の中で4、5人の小隊を編成し、それに先輩団員の1名を小隊長として加えた隊で赴く事がほとんどだ。その小隊については明日編成会議を行うため、どの小隊に配属されるかは夕方に先輩団員から聞かされるだろう。そして翌朝指定の部屋に移動して顔合わせをし、その後初任務に赴く事となるだろう」と今後の予定を説明してくれた。
「その時もこれまで培った力を十分発揮して任務に当たるように。良いな!」「「はい!!」」「ではこれで武闘部隊の訓練を終了とする。解散!」と言われ僕達はその場を後にした。
そして、部屋に戻って暫くしたら兄ちゃんも部屋に戻って来た。
「······レックスーーーッ」「何? 兄ちゃん」と明るく返事をしたら、「積年の恨みって······」と言いながら近付いて来て「俺がお前に、何をしたーーーっ!」と言いながら首を締めてきた。
その直後僕は首を締めている兄ちゃんの手を指した。「えっ?」それに気付いて兄ちゃんは締めるのを止めた。
解放された後僕は「兄ちゃん、今まで何度そうやって首を締めたり体を拘束してきた?」「そ、それは······」
「他にも色々難癖付けて色々やってきたよねぇ?」「······」
「それも、前世の時から」「え゛っ? いや、前世からって······」「それを対決の待機中に思い出してどんどん恨みが込み上がってきて、対決で爆発させたの」「そ、そういう事か」と兄ちゃんはやや居心地悪そうに答えた。
「まぁそのお陰であんなどでかいエアーブロウを作れたのかもしれないけどね」と言ったら「フッ。確かにありゃ相当でかかったなぁ」と答えた後、どちらからともなく笑い出したのだった。
そして十分笑ったところで兄ちゃんから、「ところでレックス。明日の休日はどうするんだ?」「うーん、今度は特に用事もないからなぁ······」
そう答えたら、「じゃあ午前中メリッサと出掛ける予定にしてるんだが、お前も付いてくるか?」「······良いの? 付いて行って」「その方があいつも喜ぶんじゃねぇか?」「それも、そうだね」「なら決まりだな」「うん!」
こうして明日の休日は兄ちゃんとお姉ちゃんとのお出掛けに付いて行く事にした。
その頃、先ほどの僕と兄ちゃんとの対決中の強大な爆風は他の部隊やパーシバル団長がそれぞれいた所にも伝わったり見えたりして、その爆風がそれぞれの場所から見て武闘部隊が訓練している方向からのものだと分かり、後々それぞれの隊長や教官らがブライに質問したところ、状況を説明し全員がそれを聞いてとても驚いたのだった。
特に各部隊の隊長はレックスを一度面接試験の折に見掛けており、またアッシュの事も当然よく知っているため、そのアッシュを倒しあれだけの爆風を起こすほどの攻撃を繰り出したレックスにとても興味を持ち出し、(レックス・アーノルド······彼は一体何者なんだ?)と心で思い始めたのだった······。
そして訓練最終日······。ブライ教官から「皆この一月よく頑張った! 全員メインで扱う武器とサブで扱う武器を選び出せ、それに合わせたスキルも何とかモノに出来てきたようだな」と言われた。
「そこで最後の訓練は"特別対決"を実施する」「「特別対決?」」僕らが聞き返すと、「お前達の事をそれぞれよく知っている者達と対決をしてもらう。恐らくその者達に勝つことは厳しいだろうが、互角以上に戦えれば問題なくこの先も任務を遂行出来るであろう」と言われた。
「さて、肝心の対戦相手だが。それは······」と言ってブライ教官はある方向を見た。つられて僕達も同じ方を見たら大勢の人がこちらに近付いてきているのが分かった。「お前達の······」その正体を知って驚愕した。「同室相手だ!」と伝えられ兄ちゃんを始め全員の同室相手がズラリと並んだ。
「この者達は部屋でお前達から随時相談を受けたり、毎日の成果を聞いたりしている故に当然お前達の戦法や弱点なども良く分かっているはずだ。つまり、今のお前達にとっては最強の相手と言えよう」ブライ教官が話しているが、僕達は上の空で聞いていた。
「この者達と対決してもし勝てたら文句なく力は十分身に付いたと言えるが、もしあっさりと敗れるような事があれば、明日行う小隊編成の際に不利に扱われると覚悟するように」最後の方の話を聞いて我に返った。
(つまり、任務などで活躍したければ相手と互角以上の戦いをしろと)そう思ったところで兄ちゃん達を見た。(······イヤイヤイヤ! 絶対ムリ! 絶対ムリ! 互角に戦えるわけがない!!)と心で思った。
「では呼ばれた者から順に対決場に来るように!」とブライ教官が言って最初の名前を呼び、その人とその同室相手が対決場に立った。
そして対決が始まり結果は······善戦するも敗れてしまった。その後も順次対決が進んでいった。
そのうちジャックの番となり、クロスボウに矢を装填して発射するかと思ったら、そのクロスボウを持ったまま小剣を持って相手に突っ込んだ。
相手も一瞬迷ったがそのままジャックに向かい対峙し合う直前にジャックが矢を放った。相手もそれに気付いてただ掠めるに留めただけであったが、少しして相手の動きがおかしくなり徐々に動けなくなっていった。
そんな相手にジャックが小剣を突き付けながら先ほど放った矢は何と麻痺矢だったと伝え、全員が驚いた。当然この対決はジャックの勝利で終わった。
その後も他の人達の戦いが続き、徐々に僕の番になる可能性が高まり兄ちゃんとの戦いに想いを募らせた。
(兄ちゃんと剣を交え合うのはトロル襲撃に備えて村で父さんの指導の下で特訓していた時以来だよなぁ。それから色々とあって、······色々、あって······色々······)昔の事を思い出していくにつれ顔を俯かせていった。
そして、「では最後、レックス・アーノルド!」ブライ教官から最後の対決として僕が呼ばれた。僕は俯きながら対決場に歩いて行き、そんな僕の雰囲気を見て特に僕の知り合い達は不思議がった。
対決場に僕と対戦相手の兄ちゃんが立った所で「それでは、対決開始!」ブライ教官の開始の合図がかかった。
直後、僕は前を向きその場を瞬時に離れて兄ちゃんの懐に突っ込んだ。そして爪をクロスさせながら兄ちゃんに対峙しようとし、その僕の突進を兄ちゃんは長剣で受け止めた。
「流石だな、レックス。······レックス?」兄ちゃんは不思議がって僕を見てみたら、僕は目をギラつかせていた。
「お、おいレックス?」と兄ちゃんが言った直後、僕は爪で剣を弾かせながら体を離し、再びアッシュに突っ込み今度は爪を片方ずつぶつけていった。
アッシュはその攻撃も剣で受け止めるだけだった。そんな僕達の対決を僕の同期も兄ちゃんの同期も唯唯呆然と、または唖然として見ていた。
そして僕が片方の爪を突き付けようとしつつ、反対の手で懐から短剣を取り出し、直後にスキル"ダブルスラスト"を浴びせた。
兄ちゃんはそれも瞬時に見抜いて直前に後方へ避けた。その一連の行動をみて他の人達は驚きや感嘆の言葉を発した。
流石に動かされ続けて兄ちゃんも肩で息をしながらも「や、やるなぁレックス。本当に」と言っても僕は何の反応もしなかった。
その事にとうとう兄ちゃんも怒りだし、「おい、いい加減何か言ったらどうなんだ!」とぶつけた。
すると僕は片方の爪先を突然素早く動かしだし、直後「積年の······」と呟きだした。
「ん?」兄ちゃんは不思議に思いだし、僕が発した言葉を聞き取れた者達からも「今、積年のって言ったか?」等と言葉が漏れだした。
そして、動かし続けている爪先に強大な風の渦が出来上がりだし、それには兄ちゃんもブライ教官も、そして見物していた全員がとても驚きだした。
そして、「積年の······」と改めて言ったところで兄ちゃんをギラリと見て、「積年の、恨みーーーっ!!」と言いながら作り上げた"エアーブロウ"を兄ちゃん目掛けて放った。
流石に積年の恨みと聞いて見ていた全員が「えーー!?」と驚いた。
一方エアーブロウを放たれた兄ちゃんは、俯いて「積年の恨みって······」と言いながら長剣を握り直し、前を向き直して「俺がお前に」と言いながらエアーブロウに突っ込み「何をしたーーーっ!」と言って十字形にスキル"2連撃"をぶつけた。
直後、強大な爆風が巻き起こり、辺り一面に土煙が巻き上がった。
流石にその状況では兄ちゃんも周りの状況を把握できず、「どこに行きやがった! レックス!」と叫びながら僕を探した。
そのすぐ後どこかからか短剣が飛んできたのだが、「っ!」すぐに兄ちゃんも気付いて長剣で叩き落としたのだった。そして短剣が飛んできた方向を見て(そっちか!)と判断した。
一方の僕はというと······。エアーブロウを放った後、そのエアーブロウに追随するよう兄ちゃんに向かって行った。
そして爆風が巻き起こった後集中スキルを発動させて兄ちゃんの居場所を突き止め、そこにある程度近付いて短剣を投げた直後違う方向へ移動したのだった。
それから兄ちゃんが短剣を長剣で叩き落とし、飛んできた方向を見た直後、別の方向から兄ちゃんの首を捕まえて地面に倒し、首筋に爪先を突き付けた。
そこでようやく土煙が収まりだし、ブライ教官や見物人達が見た光景は······アッシュが地面に倒され、そのアッシュの体に乗っかって首筋に爪を突き付け、目が今にもアッシュを刺そうとしているレックスの姿だった。
その光景を見てブライ教官も驚いていたが、すぐ正常に戻って「そ、それまで!」と対決を終了させた。
それを聞いて僕は兄ちゃんの体から離れ、最初の場所に戻ったところで軽い感じで「ありがとうございました」と言って対決場を離れた。
そんな僕を全員が呆然と見つめ続けていた······。
暫くして······。「皆の者、今日は良く戦ったな。勝った者はもちろん、残念ながら負けてしまった者達もあれだけ戦えたのだから十分今の自分に自信を持って大丈夫だろう」とブライ教官が仰ってくれた。
「さて、明日は全員休みとなるが、明後日からはいよいよお前達も正式な騎士団武闘部隊の一員となって任務に赴く事となるだろう!」と聞いて全員が緊張感を持ち出した。
「任務へはお前達の中で4、5人の小隊を編成し、それに先輩団員の1名を小隊長として加えた隊で赴く事がほとんどだ。その小隊については明日編成会議を行うため、どの小隊に配属されるかは夕方に先輩団員から聞かされるだろう。そして翌朝指定の部屋に移動して顔合わせをし、その後初任務に赴く事となるだろう」と今後の予定を説明してくれた。
「その時もこれまで培った力を十分発揮して任務に当たるように。良いな!」「「はい!!」」「ではこれで武闘部隊の訓練を終了とする。解散!」と言われ僕達はその場を後にした。
そして、部屋に戻って暫くしたら兄ちゃんも部屋に戻って来た。
「······レックスーーーッ」「何? 兄ちゃん」と明るく返事をしたら、「積年の恨みって······」と言いながら近付いて来て「俺がお前に、何をしたーーーっ!」と言いながら首を締めてきた。
その直後僕は首を締めている兄ちゃんの手を指した。「えっ?」それに気付いて兄ちゃんは締めるのを止めた。
解放された後僕は「兄ちゃん、今まで何度そうやって首を締めたり体を拘束してきた?」「そ、それは······」
「他にも色々難癖付けて色々やってきたよねぇ?」「······」
「それも、前世の時から」「え゛っ? いや、前世からって······」「それを対決の待機中に思い出してどんどん恨みが込み上がってきて、対決で爆発させたの」「そ、そういう事か」と兄ちゃんはやや居心地悪そうに答えた。
「まぁそのお陰であんなどでかいエアーブロウを作れたのかもしれないけどね」と言ったら「フッ。確かにありゃ相当でかかったなぁ」と答えた後、どちらからともなく笑い出したのだった。
そして十分笑ったところで兄ちゃんから、「ところでレックス。明日の休日はどうするんだ?」「うーん、今度は特に用事もないからなぁ······」
そう答えたら、「じゃあ午前中メリッサと出掛ける予定にしてるんだが、お前も付いてくるか?」「······良いの? 付いて行って」「その方があいつも喜ぶんじゃねぇか?」「それも、そうだね」「なら決まりだな」「うん!」
こうして明日の休日は兄ちゃんとお姉ちゃんとのお出掛けに付いて行く事にした。
その頃、先ほどの僕と兄ちゃんとの対決中の強大な爆風は他の部隊やパーシバル団長がそれぞれいた所にも伝わったり見えたりして、その爆風がそれぞれの場所から見て武闘部隊が訓練している方向からのものだと分かり、後々それぞれの隊長や教官らがブライに質問したところ、状況を説明し全員がそれを聞いてとても驚いたのだった。
特に各部隊の隊長はレックスを一度面接試験の折に見掛けており、またアッシュの事も当然よく知っているため、そのアッシュを倒しあれだけの爆風を起こすほどの攻撃を繰り出したレックスにとても興味を持ち出し、(レックス・アーノルド······彼は一体何者なんだ?)と心で思い始めたのだった······。
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