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第19章 最終学年
第119話 連携
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最近はずっと海人族絡みのクエストが続いていたが、今日は特に無いとの事なのでクエストボードから選ぶ事になり、これまたベアーズが手を付けたAランクの魔物討伐クエストを行う事にして早速依頼人の下を訪れて話を聞いた。
依頼人は王都近くの町の町長で、町長の話によると「最近町外れの墓地に幽霊系の魔物が出没しだして皆困っているんだ。それで奴等を退治してもらいたい」とのことだ。
そのため墓地に出没した幽霊系の魔物を退治し、退治した証として奴等が落とす瞳を10個提出してくれと求められた。
町長との話を終えた後、早速墓地に赴き周囲を確かめたが幽霊系はもちろん、他の魔物らもいる気配は感じられず、集中スキルを使っても感知出来なかった。
「今はここにはいないのか、もしくは気配を完全に消しているのか」どうしようもなく途方に暮れていたら、ベアーズがある地点を見つめて唸りだしていた。
(ベアーズ? ハッ!)もしやと思い、ベアーズの見つめている先を改めて集中スキルの覚醒で感知してみた。すると、(······いた!)ようやく幽霊系の魔物の気配を感知出来た。
その状態で短剣を幽霊目掛けて投げ、悲鳴が聞こえてスキルを解いたらようやく肉眼でも姿を確認出来たのだった。
すかさず苦しんでいる幽霊に止めを刺し、「やったぁ!」と喜んで最初の瞳を手に入れた。
「ありがとう、ベアーズ」とベアーズに声を掛け、それに応えるかのようにベアーズはしっぽを振っていた。
(そういえばコイツが学校に来て早々の頃、魔法科の授業で似た内容のお手伝いに駆り出されてたっけ)と昔ベアーズが今回のように幽霊系の魔物を感知してもらうため別のクラスの授業に参加した頃の事を思い出していた。
(よし!)と気を引き締め直して「ベアーズ、次もよろしく!」「ガウ!」とお互い声を掛け合ったところで、次々とベアーズに幽霊がいると思しき場所を見つけてもらい、そこに僕が集中スキルの覚醒を発動させて幽霊の姿を捕らえ、短剣を投げて姿を現せたところで止めを刺して瞳を回収していった。
多少時間がかかってしまったけど何とかその日の内に指定された数の瞳を手に入れ、それを町長に提出してクエストは完了した。
「ベアーズ、今回は本当に助かったよ」と抱いているベアーズに声を掛け、ベアーズもちらっと僕の方を見た後また前を向き直した。
(ったく。だけど、本当にコイツには今まで多くの場面で助けられてばかりだなぁ)そう思いながら王都に向かって歩いていた。
そんな僕とベアーズとの付き合いがこの後大きく変化する事態が起こるのだった······。
依頼人は王都近くの町の町長で、町長の話によると「最近町外れの墓地に幽霊系の魔物が出没しだして皆困っているんだ。それで奴等を退治してもらいたい」とのことだ。
そのため墓地に出没した幽霊系の魔物を退治し、退治した証として奴等が落とす瞳を10個提出してくれと求められた。
町長との話を終えた後、早速墓地に赴き周囲を確かめたが幽霊系はもちろん、他の魔物らもいる気配は感じられず、集中スキルを使っても感知出来なかった。
「今はここにはいないのか、もしくは気配を完全に消しているのか」どうしようもなく途方に暮れていたら、ベアーズがある地点を見つめて唸りだしていた。
(ベアーズ? ハッ!)もしやと思い、ベアーズの見つめている先を改めて集中スキルの覚醒で感知してみた。すると、(······いた!)ようやく幽霊系の魔物の気配を感知出来た。
その状態で短剣を幽霊目掛けて投げ、悲鳴が聞こえてスキルを解いたらようやく肉眼でも姿を確認出来たのだった。
すかさず苦しんでいる幽霊に止めを刺し、「やったぁ!」と喜んで最初の瞳を手に入れた。
「ありがとう、ベアーズ」とベアーズに声を掛け、それに応えるかのようにベアーズはしっぽを振っていた。
(そういえばコイツが学校に来て早々の頃、魔法科の授業で似た内容のお手伝いに駆り出されてたっけ)と昔ベアーズが今回のように幽霊系の魔物を感知してもらうため別のクラスの授業に参加した頃の事を思い出していた。
(よし!)と気を引き締め直して「ベアーズ、次もよろしく!」「ガウ!」とお互い声を掛け合ったところで、次々とベアーズに幽霊がいると思しき場所を見つけてもらい、そこに僕が集中スキルの覚醒を発動させて幽霊の姿を捕らえ、短剣を投げて姿を現せたところで止めを刺して瞳を回収していった。
多少時間がかかってしまったけど何とかその日の内に指定された数の瞳を手に入れ、それを町長に提出してクエストは完了した。
「ベアーズ、今回は本当に助かったよ」と抱いているベアーズに声を掛け、ベアーズもちらっと僕の方を見た後また前を向き直した。
(ったく。だけど、本当にコイツには今まで多くの場面で助けられてばかりだなぁ)そう思いながら王都に向かって歩いていた。
そんな僕とベアーズとの付き合いがこの後大きく変化する事態が起こるのだった······。
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