落ちこぼれ一兵卒が転生してから大活躍

第17章 ダークエルフの復讐

第99話 大戦準備～レックス～

　校長室を出た後僕はクリスタルを取りに行く段取りを考えながら教室に向かっていた。（これだけの数を取ってくるとなると、ある程度の人数は必要となるよなぁ······）と思いながら声を掛ける相手を考えていた。

　そして考えがまとまったタイミングで教室前に着いたので、「ロース!　ジャック!　ゲルガー!　一緒に来てくれ!!」と考えていた人物らを呼んだ。

　呼ばれた3人は何事かと思いながら僕の所に集まって「何?　レックス」「どうしたんだよ、いきなり」「全くだ」それぞれ色々言ってきたが、「事情は向かいながら話すから、とにかく一緒に来て!」と言われ3人はレックスの後に付いて行った。


　そして洞窟に向かいながら、もうじきダークエルフ達が攻めて来ようとしており、エルフ族と養成学校の先生や生徒らで迎え撃つ事となり、そのための武具を製作するのに必要な材料の1つであるクリスタルを今から取りに行くんだといった今の時点で分かっており、かつ話せる内容を伝えた。

　流石に僕の話を聞いた後は3人とも真剣な表情に変わり、僕に付いて来てくれた。

　洞窟に着いたところで「それで、その新たな場所ってのはどこなんだ!　ベアーズ」とベアーズを問い詰め、ベアーズは渋々と例の部屋まで歩いて行った。
　
　部屋に着いたところで3人はもちろん、僕も部屋の光景に驚いたが、すぐに冷静さを取り戻し「よし、急いで持ち帰ろう!」と皆に声を掛けた。そして4人で協力して必要な分を取って学校まで戻り、先生に引き渡した。


「ありがとうみんな。助かったよ」「別にこれぐらいどうってことなかったけど、これからどうするの?」「そうだよ。ダークエルフ達と戦うのにまだまだ準備が必要なんじゃないか?」ジャックやロースが当然の質問をぶつけてきた。

「いや、それは今先生方や他の科が行っているから、取り敢えず僕らは先生の指示を待とう。せいぜいやるとしたら各武器の特訓ぐらいだろう」と伝えるとゲルガーが、「確かに、今はそれぐらいで十分だろうな」と賛同してくれ、この話はそれで終わった。

　そして教室へ戻る途中にジャックから「レックス、ならこれから暫く武器の特訓に付き合ってくれないか?」と提案された。

　特に今のところは特別やらなければならない事も無いので、ジャックの提案を受け入れ時間のある時は2人で剣の特訓に励んだ。また僕はジャックの投剣の訓練にも付き合ったのだった······。