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第4章 王都

第25話 養成学校入学試験

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 夜が明けてスッキリと起きれたので素早く身支度をして下の食堂で食事をし、アリスが呼びに来たので2人で養成学校に向かった。

 ーー養成学校入学試験ーー内容などは前世と変わらず午前中は実技試験で、男と女に分かれてグループ単位で持久走と腕立てとスクワットテストを実施し、それぞれ指定時間内での総距離数と各回数を、その後この養成学校では以前にも紹介したように、主に武闘や剣術を学びつつ体力を鍛える武力科、魔法を修得、強化したり魔力を極める魔法科、そしてアイテムなどを研究したりして知識教養を深め、戦闘をサポートするサポート科から選ぶことになっていて、各科に分かれて男女別で試験が行われる。

 僕は武力科を選んだ事で最初に任意の武器を選んで対象物に攻撃してその打撃力やら命中力を測る試験と、通常の授業でも使う特訓コースの超初心者用コースを用いてのタイムトライアルと、学校側が任意で組み合わせた相手との組手対決を実施した。

 それらの結果を総合的に判断されてお昼の休憩時に”S・A・B・C・D・E・E’ ”で発表され、E’をつけられたものは失格となっている。僕も試験を終え少ししてアリスも終わって合流したので一緒にお昼ご飯を食べて発表を待っていた。

「ドキドキするよね」「そうだね」と発表を待っていた。正直前回はあまり体力には自信がなかったこともあってDだったが、今回は全種類結構良い成績を取れたので全然不安はなかった。

 そして結果が発表され名前順に並べられていたのでアリスは「ア、ア、アリ、アリスあった······Aだ!!」自分の結果ーーアリス・テレンシア”サポート・A”ーーを見つけ「Aだよレックス! やったぁ!!」大喜びをしていた。確か前回アリスはBだったはずなので、僕も「凄い」と呟いて驚いていた。

「レックスは?」と聞いてきたので自分のを見て見たら、ーーレックス・アーノルド”武力・B”ーーとなっていて「Bィ!?」自分が一番驚いた。「レックスはBだ! 良かったね」「う、うん」と言い合い、「この調子で学科も頑張ろうね」「うん。それじゃあまた後で」「うん後で」とその場で分かれて各教室へ向かった。

 前回DだったのがいきなりBになっただなんて、これで学科も気楽に受けれると思いながら開始時間を待っていた。

 そして学科試験の開始時間となり、「それでは学科試験開始!」と言われ問題を見たら、(っ!)僕は絶句してしまった······。


 学科試験も終わってアリスと合流し帰路に着いたが、その途中アリスが色々言ってきたが僕は上の空で返答していた。そして宿屋について少し休憩した後食堂で兄ちゃんと食事(メリッサさんは今夜は自宅で食事をするとの事)しながら試験の事を話した。

「試験はどうだったんだ?」「それが、実技が終わったところで私がAでレックスがBだったんだよ」「凄いじゃないか! 2人とも」「うん」「でしょ!」

 実技の結果を伝え、「んで、学科の方は?」「私はそこそこ出来たんだけど、レックスがそっちの事は何にも教えてくれないのよ」「やっぱダメだったか」事前にそう聞いていたので兄ちゃんもそう言ったけど、「ううん、逆」「「逆?」」そう僕が言ったので2人は聞き返してきた。

「逆って?」「実は、問題の内容が全問理解出来て答えも分かったんだ」「ウソ!」「凄いじゃないか!」「ならなんで教えてくれなかったのよ! 帰り道で」

「正直、僕が一番驚いて混乱してたから。前回と問題が同じってわけじゃなかったのに解けた事に······」そう、問題を見た瞬間(っ! ぜ、全部分かる。何で?)と思ったほどだったから。

「じゃあ」「うん、流石にワザと1、2問間違うようにしたけど、合格は間違いないよ」「やったじゃないか! じゃあ明後日からお前達も養成学校の生徒だな」

 兄ちゃんがそう言ってきたので僕とアリスは顔を見合わせた後、「「うん!」」と答えて喜びに包まれながら食事を楽しんだ。


 そして翌朝、僕とアリスは今日も一緒に発表を見に宿屋を出た。
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