1 / 224
序章
第1話 決戦前
しおりを挟む
ファンタジック歴1100年
上空に暗雲が立ち込められた城を見上げる集団がいた。
「ようやくここまで辿り着く事が出来たな」「えぇ。長い道のりでした」
その集団の先頭に立ち目の前の城ーー魔王城ーーを見上げながら、勇者パーティーのリーダー格でありヒト族の勇者ことアレク・ロートスと、同じく勇者パーティーのエルフ族の勇者であるフィリップが言葉を交わしあった。
「まぁ色々あったけど、それも今日で終わらせる事が出来るんだから、良しとしましょうよ」「あぁ、そうだな」
続いて亜人族の勇者であるマーロンとドワーフ族の勇者であるロックが言葉を挟んだ。
それらにアレクとフィリップは頷いて反応し、そして4人は後ろを向いて後方に控えているヒト族、エルフ族、亜人族、ドワーフ族と、少数の竜族や魔人族、そして海人族の多種族大連合軍を見渡してアレクが語りだした。
「皆、長い間待たせてしまったがようやくこの通り聖剣を手に入れる事ができ、魔王に挑む準備が整った!!」
そう言ってアレクは右手に握った聖剣を高々に掲げた。「ウォォーーーーーッ!!!!!」それを見てその場にいた者全員が雄叫びをあげた。
「私達の呼び掛けに答えてこれだけの者達が駆け付けてくれた事に感謝する」「確かにアタイらだけでも何とかなったかもしれないけど、仲間の力も大事だって事を旅を通じて教えられたんだ」「だから最後の戦いは大勢の者達に声を掛け、共に戦うようにしようと4人で話し合って決めたんだ」
その後フィリップ、マーロン、ロックが順番にそれぞれの思いを伝えた。その言葉を全員が固唾を飲んで聞いていた。そしてそれぞれの思いを言い終えたのを見計らってアレクが叫んだ。
「さぁいざ! 魔王城へ!!」「オォーーーーーッ!」その叫びと雄叫びを合図に一斉に魔王城へ進軍しだした。
その直後、突然地面が揺れて割れ出した。ある者は足がおぼつかない状態となり、またある者は尻餅をついてしまう者までいた。そしてその割れた地面の中から、また魔王城方面の地上、上空よりそれぞれ大量の魔物達が現れ出した。
「お出でなすったぜぇ!」「怯むな! 一斉攻撃だ!!」ロックとアレクがそれぞれ叫び、「オォーッ!!」それに連合軍が呼応した。
こうして勇者パーティー並びに連合軍の大集団と魔王軍との一大決戦が幕を開けた。
そして、その連合軍内のヒト族の集団である王国騎士団の中にいる一兵卒の1人が、この物語の主人公である僕ーーレックス・アーノルドーーである。
上空に暗雲が立ち込められた城を見上げる集団がいた。
「ようやくここまで辿り着く事が出来たな」「えぇ。長い道のりでした」
その集団の先頭に立ち目の前の城ーー魔王城ーーを見上げながら、勇者パーティーのリーダー格でありヒト族の勇者ことアレク・ロートスと、同じく勇者パーティーのエルフ族の勇者であるフィリップが言葉を交わしあった。
「まぁ色々あったけど、それも今日で終わらせる事が出来るんだから、良しとしましょうよ」「あぁ、そうだな」
続いて亜人族の勇者であるマーロンとドワーフ族の勇者であるロックが言葉を挟んだ。
それらにアレクとフィリップは頷いて反応し、そして4人は後ろを向いて後方に控えているヒト族、エルフ族、亜人族、ドワーフ族と、少数の竜族や魔人族、そして海人族の多種族大連合軍を見渡してアレクが語りだした。
「皆、長い間待たせてしまったがようやくこの通り聖剣を手に入れる事ができ、魔王に挑む準備が整った!!」
そう言ってアレクは右手に握った聖剣を高々に掲げた。「ウォォーーーーーッ!!!!!」それを見てその場にいた者全員が雄叫びをあげた。
「私達の呼び掛けに答えてこれだけの者達が駆け付けてくれた事に感謝する」「確かにアタイらだけでも何とかなったかもしれないけど、仲間の力も大事だって事を旅を通じて教えられたんだ」「だから最後の戦いは大勢の者達に声を掛け、共に戦うようにしようと4人で話し合って決めたんだ」
その後フィリップ、マーロン、ロックが順番にそれぞれの思いを伝えた。その言葉を全員が固唾を飲んで聞いていた。そしてそれぞれの思いを言い終えたのを見計らってアレクが叫んだ。
「さぁいざ! 魔王城へ!!」「オォーーーーーッ!」その叫びと雄叫びを合図に一斉に魔王城へ進軍しだした。
その直後、突然地面が揺れて割れ出した。ある者は足がおぼつかない状態となり、またある者は尻餅をついてしまう者までいた。そしてその割れた地面の中から、また魔王城方面の地上、上空よりそれぞれ大量の魔物達が現れ出した。
「お出でなすったぜぇ!」「怯むな! 一斉攻撃だ!!」ロックとアレクがそれぞれ叫び、「オォーッ!!」それに連合軍が呼応した。
こうして勇者パーティー並びに連合軍の大集団と魔王軍との一大決戦が幕を開けた。
そして、その連合軍内のヒト族の集団である王国騎士団の中にいる一兵卒の1人が、この物語の主人公である僕ーーレックス・アーノルドーーである。
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜
家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。
そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?!
しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...?
ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...?
不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。
拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。
小説家になろう様でも公開しております。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
グレイス・サガ ~ルーフェイア/戦場で育った少女の、夢と学園と運命の物語~
こっこ
ファンタジー
◇街角で、その少女は泣いていた……。出会った少年は、夢への入り口か。◇
戦いの中で育った少女、ルーフェイア。彼女は用があって立ち寄った町で、少年イマドと出会う。
そしてルーフェイアはイマドに連れられ、シエラ学園へ。ついに念願の学園生活が始まる。
◇◇第16回ファンタジー大賞、応募中です。応援していただけたら嬉しいです
◇◇一人称(たまに三人称)ですが、語り手が変わります。
誰の視点かは「◇(名前)」という形で書かれていますので、参考にしてください
◇◇コンテスト期間中(9月末まで)は、このペースで更新していると思います
しおり機能で、読んだ場所までジャンプするのを推奨です…
ループn回目の妹は兄に成りすまし、貴族だらけの学園へ通うことになりました
gari
ファンタジー
────すべては未来を変えるため。
転生者である平民のルミエラは、一家離散→巻き戻りを繰り返していた。
心が折れかけのn回目の今回、新たな展開を迎える。それは、双子の兄ルミエールに成りすまして学園に通うことだった。
開き直って、これまでと違い学園生活を楽しもうと学園の研究会『奉仕活動研究会』への入会を決めたルミエラだが、この件がきっかけで次々と貴族たちの面倒ごとに巻き込まれていくことになる。
子爵家令嬢の友人との再会。初めて出会う、苦労人な侯爵家子息や気さくな伯爵家子息との交流。間接的に一家離散エンドに絡む第二王子殿下からの寵愛?など。
次々と襲いかかるフラグをなぎ倒し、平穏とはかけ離れた三か月間の学園生活を無事に乗り切り、今度こそバッドエンドを回避できるのか。
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる