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2年生での出来事
最終話 やっぱり······
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真夜中。ベアーはふと目が覚めてしまったので体を起こし息子を見つめた。
その時、「お主が心配しておることも分からなくはないぞ、ベアーよ」突然巣の外から声が聞こえた。
「っ!?」それを聞きベアーは巣から出て「誰だ!」静かにそれでいて厳しい声で尋ねた。
すると目の前の一点に光が射し込まれ、そこにヒトの老人の姿をしたモノが現れた。
「あ、あなたは?」ベアーがそう尋ねると、「儂はあの子の話の中に出てきた"しろいおっちゃん"と呼ばれておる者じゃ」「あ、あなたが?」「うむ。そして、お主も一度会っておるあのハウルの遠い先祖じゃ」「ハ、ハウル殿のご先祖様?」「そうじゃ」そうしろいおっちゃんこと初代ハウルはベアーに説明した。
「ベアーよ」「は、はい」「お主が心配してあの子に話した事はその通りであり、その事はレックスも今はまだ気付いてはおらぬが、近い将来その事に気付かされることになり、あ奴も悩むことになろう」「やっぱり、そうですか」自分の心配していたことがレックスも悩むことになると他人から言われ、ベアーは落ち込んでしまった。
「じゃがな、ベアー。儂はあ奴らなら自分達でその事をしっかり考え、その上でどうにかしていくであろうと思っておるのじゃ」「自分達で、ですか?」「そうじゃ」そう初代ハウルに言われたが、やはりまだベアーは不安に感じていた。
「実はな、ベアー。あ奴らがここまで仲良くなるとは最初神ですら思ってもいらっしゃらなかったのじゃ」「か、神様も!?」「うむ」神という言葉が出てきてさすがにベアーも驚いた。
「レックスの前の人生でも今の人生でも、あの時あそこでお主達と遭遇させることは元々神がレックスに与えし運命の出来事だったのじゃ。その時のレックスの行動次第でその後のレックスの人生も変化させるつもりでいらっしゃって、今回は結果的にお主達と仲良くしてゆく人生を選んだと言うわけじゃ」
「······」あの時の出会いにそんな意味があったことに驚きすぎて言葉も出てこなかった。
「しかしじゃ。レックスがハウルと森にやって来てあの子を置いて帰ろうとした時、あの子がレックスの背中に引っ付き、離れなくなったことは神も想定してはいなかったのじゃ」「そ、そうだったのですか?」
「それで急きょあの子の気持ちを汲み、ハウルに『そのまま連れて行かせるように』と言わさせたのじゃ」「そういう事でしたか」「そしてレックスと共に過ごすようになったのじゃが、それからの事はお主も直接話を聞いたじゃろ?」「はい」
「じゃから神も今後レックスらの運命を大きく左右しかねない出来事の発生に備え、儂に傍で見守るように仰せつかり、儂も考えた上であの子にもしもの時は体を貸してくれと頼むことにしたのじゃ」「そういう事だったのですね」色々初代ハウルから説明を受けてベアーも理解した。
「つまり、あの子のレックスといつまでも一緒にいたいという強い思いが神の定めし運命をも変化させ、また神の気持ちさえ変えさせたというわけじゃ」「神様の、気持ちを」
「だからのぉベアーよ。もう暫くはあの子の好きなようにさせてみてはどうじゃ?」と問われ、ベアーは目を閉じて暫く何かを考え続けた。
そして、「そうですね······分かりました。暫くはあの子の好きにさせることに致します」「そうか。まぁあの子も昨夜お主から散々言われただけに、恐らくこれからしっかり考えてゆくじゃろう。"今後レックス達とどう付き合ってゆけば良いか"をな」「ええ。そう願いたいです」
そこまで話したところで、「さて、儂はこれで失礼させてもらうとしよう」「色々話していただいてありがとうございました」「うむ。ではな、ベアー」そう言って初代ハウルは上空へ消えて行き、ベアーはそれをずっと見続けたのだった。
一方、「······レックス達と、どう付き合っていくか······」ボクもふと目が覚め、外の父ちゃんとしろいおっちゃんとの会話が聞こえてきて、最後にしろいおっちゃんが言った言葉が耳に残り、自然とその言葉を呟いたのだった······。
翌朝。まだ周りがやや暗いにも関わらず、「父ちゃん! 父ちゃん!」ボクは目覚めて父ちゃんを起こした。
「うーん······」「おはよう!」「ん? あぁおはよう······って、早過ぎないか?」「レックス達の所に行ってそのまま森を出て行くつもりだから」「あー、そうか。······じゃあな」「うん! バイバーイ!」父ちゃんと別れの挨拶を交わしてボクはレックス達の村に向かおうとした。
けど、少し住み処から離れた所で止まり、後ろを振り返って「父ちゃん!」と叫んだ。
父ちゃんはまだ寝ぼけた様子でボクの方を見てきたけど、お構いなしに「昨日父ちゃんが言ったことだけど!」「ああ。あれは······」「将来の事は分かんないけど、やっぱり今はレックス達と一緒に過ごしたい! だから! レックス達と一緒に過ごしながら将来の事も考えるよ!」と叫んだ。
ボクのハッキリと言った言葉を聞いて父ちゃんは目を丸くして驚いて聞いていたみたいだったけど、暫くして「分かった! 暫くはお前の好きなように過ごしなさい!」と叫び返してくれたので、「うん!!」と返事をして改めて村に向かった。
そんな息子の後ろ姿を見つめながらベアーは、「アイツもアイツなりにしっかり考えていたんだな」と息子の成長を嬉しく思っていた。
ベアーズも村に向かいながら、(父ちゃんには昨日散々言われたけど、やっぱり今はレックス達と一緒にいたいんだ! そう······)そこまで思ってボクはレックス達が学校へ行くために森を離れ、1人で寂しい思いをして過ごしていた日々を思い返し、(あんな思いはもうしたくないから!)と思った。
ただ、(だけど、もう少ししたら父ちゃんに言われた事も考えないといけないよなぁ······)なんて事も思ったのだった······。
それから村に着いてレックスの家に向かい、レックスの部屋の窓からピョンと中に入って······ペロッペロッペロッ! ペロッペロッペロッ!(レックス! 朝だよ、朝!)とレックスの顔を舐めて起こした。
暫くして「うーん······あぁ、おはようベアーズ」(おはよう!)ようやく起きた。
そして、「ふぁー······ん? ちょっと待て」(ん?)「何でお前、僕の部屋にいるんだ?」と聞いてきた。
確かに昨日迎えに来るって言ってたっけ。そのため、(何でだろ?)ととぼける様に首を傾げた。
「お前、ホントにどんだけ朝が早いんだよ」と言われ、(えへへへへ)ボクは笑顔を見せるしかなかった······。
その後レックスが身じたくをして朝ごはんを食べに行った時も、「母さんおはよう」「おはようレック······あら? どうしてベアーズが?」「朝早くに部屋にやって来て起こしてきたんだよ」「そうだったの」とレックスの母ちゃんにも驚かれたのだった(もちろんその後会ったレックスの父ちゃんにも)。
そうして朝ごはんを食べてみんなとの待ち合わせ場所に向かった。
もちろんそこでも······「あれ? 何でもうベアーズがいるんだ?」「ホント。何で?」「朝早くに人の部屋にやって来て起こしてきたんだよ」「そうだったの。フフッ、よっぽど早くレックス君に会いたかったんじゃない?」コクコク(そうそう)ボクがもうレックスといる事の話題ばかりとなった。
そして······「それじゃあ父さん、母さん、行ってくるね」「ああ。しっかりとな」「体には気を付けるのよ」「うん」レックス達がみんなの父ちゃんや母ちゃんと別れの挨拶を交わし、村を出発した。
「長かったようであっという間に終わっちまったなぁ」「ホントよねぇ。けど、本当に楽しかったよね?」「ええ、そうね」「うん。本当に充実した夏季休暇だったよね」などとレックス達が色々話しながら王都に向かった。
「このまま順調に進めば新学期前日の早い時間には王都に到着出来るんじゃねぇか?」「そうだね。それなら1日ゆっくり休憩が出来そうだね」とアッシュやレックスが話したのを聞き、(そっか。それじゃあ······)タッ! ボクは急に駆け出した。
「あ、おい! ベアーズ!」「何だ? 急に駆け出して」「きっと早く王都に返りたいんじゃない?」「全くぅ。ってホントに待てー!」とレックス達もボクを追いかけて来てくれた。
当のボクはというと······(やっぱり、少しでもたくさん色々な事がしたいから、早くレックス達も王都に向かわせよーっと!)と思いながら駆け続けていたのだった······。
そんなベアーズやレックス達の様子を少し上空の空から初代ハウルが姿を現して見下ろし、「全くあ奴ときたら······。しかし、これからもお主達には様々な出来事が起こるじゃろうが、皆と協力して上手くやってゆくんじゃぞ」と言ってニコリと笑ってベアーズ達を見続けたのだった······。
完
その時、「お主が心配しておることも分からなくはないぞ、ベアーよ」突然巣の外から声が聞こえた。
「っ!?」それを聞きベアーは巣から出て「誰だ!」静かにそれでいて厳しい声で尋ねた。
すると目の前の一点に光が射し込まれ、そこにヒトの老人の姿をしたモノが現れた。
「あ、あなたは?」ベアーがそう尋ねると、「儂はあの子の話の中に出てきた"しろいおっちゃん"と呼ばれておる者じゃ」「あ、あなたが?」「うむ。そして、お主も一度会っておるあのハウルの遠い先祖じゃ」「ハ、ハウル殿のご先祖様?」「そうじゃ」そうしろいおっちゃんこと初代ハウルはベアーに説明した。
「ベアーよ」「は、はい」「お主が心配してあの子に話した事はその通りであり、その事はレックスも今はまだ気付いてはおらぬが、近い将来その事に気付かされることになり、あ奴も悩むことになろう」「やっぱり、そうですか」自分の心配していたことがレックスも悩むことになると他人から言われ、ベアーは落ち込んでしまった。
「じゃがな、ベアー。儂はあ奴らなら自分達でその事をしっかり考え、その上でどうにかしていくであろうと思っておるのじゃ」「自分達で、ですか?」「そうじゃ」そう初代ハウルに言われたが、やはりまだベアーは不安に感じていた。
「実はな、ベアー。あ奴らがここまで仲良くなるとは最初神ですら思ってもいらっしゃらなかったのじゃ」「か、神様も!?」「うむ」神という言葉が出てきてさすがにベアーも驚いた。
「レックスの前の人生でも今の人生でも、あの時あそこでお主達と遭遇させることは元々神がレックスに与えし運命の出来事だったのじゃ。その時のレックスの行動次第でその後のレックスの人生も変化させるつもりでいらっしゃって、今回は結果的にお主達と仲良くしてゆく人生を選んだと言うわけじゃ」
「······」あの時の出会いにそんな意味があったことに驚きすぎて言葉も出てこなかった。
「しかしじゃ。レックスがハウルと森にやって来てあの子を置いて帰ろうとした時、あの子がレックスの背中に引っ付き、離れなくなったことは神も想定してはいなかったのじゃ」「そ、そうだったのですか?」
「それで急きょあの子の気持ちを汲み、ハウルに『そのまま連れて行かせるように』と言わさせたのじゃ」「そういう事でしたか」「そしてレックスと共に過ごすようになったのじゃが、それからの事はお主も直接話を聞いたじゃろ?」「はい」
「じゃから神も今後レックスらの運命を大きく左右しかねない出来事の発生に備え、儂に傍で見守るように仰せつかり、儂も考えた上であの子にもしもの時は体を貸してくれと頼むことにしたのじゃ」「そういう事だったのですね」色々初代ハウルから説明を受けてベアーも理解した。
「つまり、あの子のレックスといつまでも一緒にいたいという強い思いが神の定めし運命をも変化させ、また神の気持ちさえ変えさせたというわけじゃ」「神様の、気持ちを」
「だからのぉベアーよ。もう暫くはあの子の好きなようにさせてみてはどうじゃ?」と問われ、ベアーは目を閉じて暫く何かを考え続けた。
そして、「そうですね······分かりました。暫くはあの子の好きにさせることに致します」「そうか。まぁあの子も昨夜お主から散々言われただけに、恐らくこれからしっかり考えてゆくじゃろう。"今後レックス達とどう付き合ってゆけば良いか"をな」「ええ。そう願いたいです」
そこまで話したところで、「さて、儂はこれで失礼させてもらうとしよう」「色々話していただいてありがとうございました」「うむ。ではな、ベアー」そう言って初代ハウルは上空へ消えて行き、ベアーはそれをずっと見続けたのだった。
一方、「······レックス達と、どう付き合っていくか······」ボクもふと目が覚め、外の父ちゃんとしろいおっちゃんとの会話が聞こえてきて、最後にしろいおっちゃんが言った言葉が耳に残り、自然とその言葉を呟いたのだった······。
翌朝。まだ周りがやや暗いにも関わらず、「父ちゃん! 父ちゃん!」ボクは目覚めて父ちゃんを起こした。
「うーん······」「おはよう!」「ん? あぁおはよう······って、早過ぎないか?」「レックス達の所に行ってそのまま森を出て行くつもりだから」「あー、そうか。······じゃあな」「うん! バイバーイ!」父ちゃんと別れの挨拶を交わしてボクはレックス達の村に向かおうとした。
けど、少し住み処から離れた所で止まり、後ろを振り返って「父ちゃん!」と叫んだ。
父ちゃんはまだ寝ぼけた様子でボクの方を見てきたけど、お構いなしに「昨日父ちゃんが言ったことだけど!」「ああ。あれは······」「将来の事は分かんないけど、やっぱり今はレックス達と一緒に過ごしたい! だから! レックス達と一緒に過ごしながら将来の事も考えるよ!」と叫んだ。
ボクのハッキリと言った言葉を聞いて父ちゃんは目を丸くして驚いて聞いていたみたいだったけど、暫くして「分かった! 暫くはお前の好きなように過ごしなさい!」と叫び返してくれたので、「うん!!」と返事をして改めて村に向かった。
そんな息子の後ろ姿を見つめながらベアーは、「アイツもアイツなりにしっかり考えていたんだな」と息子の成長を嬉しく思っていた。
ベアーズも村に向かいながら、(父ちゃんには昨日散々言われたけど、やっぱり今はレックス達と一緒にいたいんだ! そう······)そこまで思ってボクはレックス達が学校へ行くために森を離れ、1人で寂しい思いをして過ごしていた日々を思い返し、(あんな思いはもうしたくないから!)と思った。
ただ、(だけど、もう少ししたら父ちゃんに言われた事も考えないといけないよなぁ······)なんて事も思ったのだった······。
それから村に着いてレックスの家に向かい、レックスの部屋の窓からピョンと中に入って······ペロッペロッペロッ! ペロッペロッペロッ!(レックス! 朝だよ、朝!)とレックスの顔を舐めて起こした。
暫くして「うーん······あぁ、おはようベアーズ」(おはよう!)ようやく起きた。
そして、「ふぁー······ん? ちょっと待て」(ん?)「何でお前、僕の部屋にいるんだ?」と聞いてきた。
確かに昨日迎えに来るって言ってたっけ。そのため、(何でだろ?)ととぼける様に首を傾げた。
「お前、ホントにどんだけ朝が早いんだよ」と言われ、(えへへへへ)ボクは笑顔を見せるしかなかった······。
その後レックスが身じたくをして朝ごはんを食べに行った時も、「母さんおはよう」「おはようレック······あら? どうしてベアーズが?」「朝早くに部屋にやって来て起こしてきたんだよ」「そうだったの」とレックスの母ちゃんにも驚かれたのだった(もちろんその後会ったレックスの父ちゃんにも)。
そうして朝ごはんを食べてみんなとの待ち合わせ場所に向かった。
もちろんそこでも······「あれ? 何でもうベアーズがいるんだ?」「ホント。何で?」「朝早くに人の部屋にやって来て起こしてきたんだよ」「そうだったの。フフッ、よっぽど早くレックス君に会いたかったんじゃない?」コクコク(そうそう)ボクがもうレックスといる事の話題ばかりとなった。
そして······「それじゃあ父さん、母さん、行ってくるね」「ああ。しっかりとな」「体には気を付けるのよ」「うん」レックス達がみんなの父ちゃんや母ちゃんと別れの挨拶を交わし、村を出発した。
「長かったようであっという間に終わっちまったなぁ」「ホントよねぇ。けど、本当に楽しかったよね?」「ええ、そうね」「うん。本当に充実した夏季休暇だったよね」などとレックス達が色々話しながら王都に向かった。
「このまま順調に進めば新学期前日の早い時間には王都に到着出来るんじゃねぇか?」「そうだね。それなら1日ゆっくり休憩が出来そうだね」とアッシュやレックスが話したのを聞き、(そっか。それじゃあ······)タッ! ボクは急に駆け出した。
「あ、おい! ベアーズ!」「何だ? 急に駆け出して」「きっと早く王都に返りたいんじゃない?」「全くぅ。ってホントに待てー!」とレックス達もボクを追いかけて来てくれた。
当のボクはというと······(やっぱり、少しでもたくさん色々な事がしたいから、早くレックス達も王都に向かわせよーっと!)と思いながら駆け続けていたのだった······。
そんなベアーズやレックス達の様子を少し上空の空から初代ハウルが姿を現して見下ろし、「全くあ奴ときたら······。しかし、これからもお主達には様々な出来事が起こるじゃろうが、皆と協力して上手くやってゆくんじゃぞ」と言ってニコリと笑ってベアーズ達を見続けたのだった······。
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