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学校での出来事
第39話 文字と言葉と······言語?
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それからまた何日か過ぎ、レックス達がまた学校へ行く事になる2日前······。
アリスが部屋にやって来てレックスと色々話していた。その時、(そういえば······)ボクはふと部屋にあったある本の事を思い出した。
(あれはたしか······)そう思いながらレックス達の目を盗んでイスに登ってから机に登って本を探し、(あった!)目的の本を探し当ててそれを咥えて机から降りた。
そして、ツンッ、ツンッ(アリス、アリス)その本でアリスの体を突ついた。
「ん? 何、ベアーズ······その本は?」「どうしたの。あれ、その本って?」アリスとレックスがボクの咥えている"各種族の言語"の本を見てそう呟いた。
レックスがその本を手に取り「僕が授業で使ってた本だよ」「そうなんだ。でも、これが······あっ、そういえば」「何?」
「レックスとお兄ちゃんが村を出てってから私がベアーやベアーズと体力を付けてたって話をしたでしょ?」「あぁ、そういえば再会したとき話してたっけ」
「その時ベアーズにお父さんの部屋にあった本を用いて色々な言葉や文字を教えてあげたのよ」「そうだったんだ······あっ、そうか。それでコイツこのタイトルの"言語"って文字が気になってたんだな」とボクを見つめた。
コクコク(そうそう!)とボクが頷くと「やっぱりそうだったんだ」「そういう事ね。ベアーズ、言語って言うのはね私達ヒト族をはじめ、ロース君や私のクラスメイトのメリー達エルフ族とかこの世界には様々な種族がいるのは知ってるでしょ?」と聞かれて以前にレックスからそんな話を聞いた事を思い出してコク(うん、知ってる)と頷いた。
「言語って言うのはね、それぞれの種族が使っている言葉······例えば私達ヒト族ならヒト語、エルフ族ならエルフ語って呼ばれているんだけど、そうした言葉を言いまとめた言葉なのよ」「そうそう」と説明してくれて、(そっか! つまり、レックス達とロース達はそれぞれ違う文字や言葉を使ってて、それを言い分けるのに言語って言葉があるんだ!)と理解したのだった。
そんなボクの様子を見て「分かってくれたみたいだな」「みたいね」と2人が言い、それを聞いてボクもコク(うん!)と大きく頷いたのだった。
それから2人はその本や他の本を用いたりしながらボクに色々な言葉や文字や言語を教えてくれたのだった······。
それによって、ボクが学校で過ごすようになってから何度も聞いたりしたここの寄宿舎や先生、授業に教室、さらには王都の中にあるお店の事など様々な言葉や文字と、それらがどんな意味であるのかを覚えることが出来た······。
翌日、明日からの学校生活に必要な物を買いにレックスと街中に買い物へ出掛けた。
「えーっと、あと必要な物は······」とレックスが考えていると、「おーい! レックスー!」(ん?)前方からレックスを呼ぶ声が聞こえた。
「ん? あっ、バーミリアン先生!」(あっ)レックスの担任だったバーミリアンって先生がこっちに向かって来た。
「久しぶりぶりだな。ベアーズと一緒に買い物かぁ?」「はい。明日からの学校生活で必要な物を買っておこうと思って。バーミリアン先生もお買い物ですか?」「あぁ、まぁな」「そうでしたか」
「じゃあまた明日からの学校でな」「はい、さようなら」(じゃあねー······)その時ふとボクは昨日レックスやアリスから教えてもらった言葉と、ある人物の事を思い出し、「ガァー!(バーミリアンの、おっちゃーん!)」と叫んだ。
ボクの声が聞こえたのかそのすぐ後バーミリアンのおっちゃんは振り返り、笑顔でボク達に手を振って歩いて行った。
そんなバーミリアンのおっちゃんの様子を見て、(······バーミリアンのおっちゃんで良いんだ)と特に何も言われなかった(ベアーズの言葉が理解出来ないから当然)事もあり、ボクはその時から“ハウルのおっちゃん”のような"大人の男"と思われる者達を皆おっちゃん呼ばわりする事にしたのだった······。
アリスが部屋にやって来てレックスと色々話していた。その時、(そういえば······)ボクはふと部屋にあったある本の事を思い出した。
(あれはたしか······)そう思いながらレックス達の目を盗んでイスに登ってから机に登って本を探し、(あった!)目的の本を探し当ててそれを咥えて机から降りた。
そして、ツンッ、ツンッ(アリス、アリス)その本でアリスの体を突ついた。
「ん? 何、ベアーズ······その本は?」「どうしたの。あれ、その本って?」アリスとレックスがボクの咥えている"各種族の言語"の本を見てそう呟いた。
レックスがその本を手に取り「僕が授業で使ってた本だよ」「そうなんだ。でも、これが······あっ、そういえば」「何?」
「レックスとお兄ちゃんが村を出てってから私がベアーやベアーズと体力を付けてたって話をしたでしょ?」「あぁ、そういえば再会したとき話してたっけ」
「その時ベアーズにお父さんの部屋にあった本を用いて色々な言葉や文字を教えてあげたのよ」「そうだったんだ······あっ、そうか。それでコイツこのタイトルの"言語"って文字が気になってたんだな」とボクを見つめた。
コクコク(そうそう!)とボクが頷くと「やっぱりそうだったんだ」「そういう事ね。ベアーズ、言語って言うのはね私達ヒト族をはじめ、ロース君や私のクラスメイトのメリー達エルフ族とかこの世界には様々な種族がいるのは知ってるでしょ?」と聞かれて以前にレックスからそんな話を聞いた事を思い出してコク(うん、知ってる)と頷いた。
「言語って言うのはね、それぞれの種族が使っている言葉······例えば私達ヒト族ならヒト語、エルフ族ならエルフ語って呼ばれているんだけど、そうした言葉を言いまとめた言葉なのよ」「そうそう」と説明してくれて、(そっか! つまり、レックス達とロース達はそれぞれ違う文字や言葉を使ってて、それを言い分けるのに言語って言葉があるんだ!)と理解したのだった。
そんなボクの様子を見て「分かってくれたみたいだな」「みたいね」と2人が言い、それを聞いてボクもコク(うん!)と大きく頷いたのだった。
それから2人はその本や他の本を用いたりしながらボクに色々な言葉や文字や言語を教えてくれたのだった······。
それによって、ボクが学校で過ごすようになってから何度も聞いたりしたここの寄宿舎や先生、授業に教室、さらには王都の中にあるお店の事など様々な言葉や文字と、それらがどんな意味であるのかを覚えることが出来た······。
翌日、明日からの学校生活に必要な物を買いにレックスと街中に買い物へ出掛けた。
「えーっと、あと必要な物は······」とレックスが考えていると、「おーい! レックスー!」(ん?)前方からレックスを呼ぶ声が聞こえた。
「ん? あっ、バーミリアン先生!」(あっ)レックスの担任だったバーミリアンって先生がこっちに向かって来た。
「久しぶりぶりだな。ベアーズと一緒に買い物かぁ?」「はい。明日からの学校生活で必要な物を買っておこうと思って。バーミリアン先生もお買い物ですか?」「あぁ、まぁな」「そうでしたか」
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