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学校での出来事
第36話 レックスと競走
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一日中スペースで過ごす日と、スペースを抜け出してあちこちにお散歩へいく日を交互に繰り返しながら過ごしていたある日······。
「おーい、ベアーズー!」(ん? レックス?)いつもとは違う時間にレックスがスペースにやって来た。
何でだろうと思っていたら「ベアーズ。今日で試験が終わってこれからは自由に過ごせれるようになったんだよ」
(えっ······ホ、ホント!?)前半はレックスの言ってることが良く分からなかったが、後半の"自由に過ごせれるようになった"はハッキリと理解でき、その事について本当の事なのか尋ねる仕草をした。
「信じて無いかもしれないけど、本当の事だよ」と答えたので、(や、やったぁ!)ボクは大喜びした。
「はははっ。物凄く喜んでるな」(もちろん!)「それで、僕の体力をつける意味でちょっと付き合って欲しいんだけど」(付き合う? どこに、どこに?)と興味を示した。
「学校の許可はもう貰ってるから······」と言った後ヒョイッ! とボクをスペースから抱き上げ「早速行こっか」コク(うん!)レックスに連れられてどこかに向かった。
少し歩いたところで「ここだよ」目的の場所に着いたようだが、(あれ? ここって······)そう、その場所とはボクがお散歩の時に来て利用しているモノが存在していた場所だった。
「ここは日頃授業で利用している特訓コースの1つなんだ。その中でもここは一番易しい場所で、僕も学校への入学試験の時に一度回ったんだよ」(そっかぁ。そんな所だったんだ)レックスの説明を聞いて自分が結構スムーズに回れた理由を納得した。
「それで、それぞれの回り方なんだけど······」とレックスは1つ1つの(本当の)回り方を見せてくれた。そのいくつかはボクが回った方法だった(あれで合ってたんだ······)。
ひと通り見せてくれた後に「こんな風にそれぞれ回るんだけど、分かった?」と聞いてきたのでコク(うん。分かったし、分かってた)と頷いた。
「分かってくれたみたいだから、この中でお前でも出来そうなのって言ったら······これとあれと······」とボクでも出来る、というかボクが少なくとも1回は回ったモノばかりを指し示した。
「あとあれぐらいだろうね。じゃあ、今言った分だけをどっちが早く回り終えれるか競走してみない?」(えっ?)レックスからそう提案され、コクコク!(やるやる!)と乗り気で頷いた。
「何か随分やる気みたいだけど、僕も負けないから」とレックスが言ってスタートの場所を指定したところで、「それじゃあ、よーい」(よーい)「······ドン!」(ドン)同時に走り出し、レックスの指定したモノを回った。結果は······。
「ハァ、ハァ、ハァ。ま、参った。負けたよベアーズ」ボクの方が早く回り終わった(や、やったぁ)。正直ボクもヘトヘトだった。
「す、凄い早さだったなぁお前」(ま、まぁね)と競走した感想を言ったところで「さて、今日はこれぐらいにしようか。明日はアリスと1日図書室で調べ物をするからお前とは付き合えないけど、その翌日からまた同じような事をしような」と提案してきたので、······コク(う、うん)一呼吸おいてボクは頷いた。
「そ、それじゃあ帰ろっか」とレックスはボクを抱いてキシュクシャに向かった。
(······あー疲れたぁ)キシュクシャの部屋に着いた後、ボクはそのまま眠りについたのだった······。
翌日は昨日言った通りレックスはボクをスペースに放した後どこかへ行き、ボクもスペースの中でずっと過ごした。
次の日······。
「それじゃあ行こっか」コクコク(うんうん。早く早く)とレックスを急かすような反応を見せたことで「えらい張り切ってるなぁ、お前」(だって昨日1日ゆっくり過ごしたんだもんっ!)レックスに尋ねられ、心の中でそう思っていたら、「まぁいっか」とボクを抱き上げ外に向かった。
そしてある場所に向かいながら「ベアーズ、今日はこの間の所より少し難しい所に行く事にするから」(えっ? どこなの?)と少々不安になった。
そして着いた場所にあるモノを見て(確かに、なんか大変そう)と感じた。
そんなボクの思ったことを理解したようにレックスが「どう、この前の所よりは難しそうでしょ?」と聞いてきたのでコクと頷いた。
それから競走する部分の回り方を見せてくれた後、「それじゃあ、よーい······ドン!」(ドン)と走り出した。その結果は······。
「ハァ、ハァ、ハァ······」(ハァ、ハァ、ハァ······)「······負けた」(······勝っちゃった)なぜか初めて回ったはずなのに、レックスに勝っちゃった。けど2人ともヘトヘトだった。······なのに。
「ベ、ベアーズ」(ん?)「も、もう1回、競走しない?」(······え)
それから少しして再び競走する事となったけど······またまたボクが勝っちゃった。
「お、お前。そんなにも、体力あったのか?」(ま、毎日、お散歩してましたから)と心の中でそう呟いた。
「けど、結構これで体力つけることが出来たと思うよ。ありがとね、ベアーズ」とレックスにお礼を言われたけど、何も反応出来なかった。
「それじゃあ、今日はもう帰ろっか」と言われ、少ししてからボクがコクと頷いたらレックスはボクを抱いてキシュクシャに向かった。
それからはレックスがどこかへ行く時にはボクをスペースに放ってから出掛け(その時ボクはさすがにずっとスペースの中にい続けた)、それ以外の時はキシュクシャの部屋で一緒に過ごしたのだった······。
そんな日々が続いたある日、キシュクシャに向かっている時にレックスから「ベアーズ」(ん?)「今日で今の学年での学校の全ての予定が終わって、また少し長いお休みになるんだ」(そうなんだ)
「それで明日の朝からアリスや兄ちゃん、あとお姉ちゃんと一緒にハウル様の所へこの1年の報告をしに行くことになったから」(ハウルのおっちゃんの所に?)「お前にも付き合ってもらうからね」と言われたので、もちろんコク!(うん!)と力強く頷いたのだった。
「おーい、ベアーズー!」(ん? レックス?)いつもとは違う時間にレックスがスペースにやって来た。
何でだろうと思っていたら「ベアーズ。今日で試験が終わってこれからは自由に過ごせれるようになったんだよ」
(えっ······ホ、ホント!?)前半はレックスの言ってることが良く分からなかったが、後半の"自由に過ごせれるようになった"はハッキリと理解でき、その事について本当の事なのか尋ねる仕草をした。
「信じて無いかもしれないけど、本当の事だよ」と答えたので、(や、やったぁ!)ボクは大喜びした。
「はははっ。物凄く喜んでるな」(もちろん!)「それで、僕の体力をつける意味でちょっと付き合って欲しいんだけど」(付き合う? どこに、どこに?)と興味を示した。
「学校の許可はもう貰ってるから······」と言った後ヒョイッ! とボクをスペースから抱き上げ「早速行こっか」コク(うん!)レックスに連れられてどこかに向かった。
少し歩いたところで「ここだよ」目的の場所に着いたようだが、(あれ? ここって······)そう、その場所とはボクがお散歩の時に来て利用しているモノが存在していた場所だった。
「ここは日頃授業で利用している特訓コースの1つなんだ。その中でもここは一番易しい場所で、僕も学校への入学試験の時に一度回ったんだよ」(そっかぁ。そんな所だったんだ)レックスの説明を聞いて自分が結構スムーズに回れた理由を納得した。
「それで、それぞれの回り方なんだけど······」とレックスは1つ1つの(本当の)回り方を見せてくれた。そのいくつかはボクが回った方法だった(あれで合ってたんだ······)。
ひと通り見せてくれた後に「こんな風にそれぞれ回るんだけど、分かった?」と聞いてきたのでコク(うん。分かったし、分かってた)と頷いた。
「分かってくれたみたいだから、この中でお前でも出来そうなのって言ったら······これとあれと······」とボクでも出来る、というかボクが少なくとも1回は回ったモノばかりを指し示した。
「あとあれぐらいだろうね。じゃあ、今言った分だけをどっちが早く回り終えれるか競走してみない?」(えっ?)レックスからそう提案され、コクコク!(やるやる!)と乗り気で頷いた。
「何か随分やる気みたいだけど、僕も負けないから」とレックスが言ってスタートの場所を指定したところで、「それじゃあ、よーい」(よーい)「······ドン!」(ドン)同時に走り出し、レックスの指定したモノを回った。結果は······。
「ハァ、ハァ、ハァ。ま、参った。負けたよベアーズ」ボクの方が早く回り終わった(や、やったぁ)。正直ボクもヘトヘトだった。
「す、凄い早さだったなぁお前」(ま、まぁね)と競走した感想を言ったところで「さて、今日はこれぐらいにしようか。明日はアリスと1日図書室で調べ物をするからお前とは付き合えないけど、その翌日からまた同じような事をしような」と提案してきたので、······コク(う、うん)一呼吸おいてボクは頷いた。
「そ、それじゃあ帰ろっか」とレックスはボクを抱いてキシュクシャに向かった。
(······あー疲れたぁ)キシュクシャの部屋に着いた後、ボクはそのまま眠りについたのだった······。
翌日は昨日言った通りレックスはボクをスペースに放した後どこかへ行き、ボクもスペースの中でずっと過ごした。
次の日······。
「それじゃあ行こっか」コクコク(うんうん。早く早く)とレックスを急かすような反応を見せたことで「えらい張り切ってるなぁ、お前」(だって昨日1日ゆっくり過ごしたんだもんっ!)レックスに尋ねられ、心の中でそう思っていたら、「まぁいっか」とボクを抱き上げ外に向かった。
そしてある場所に向かいながら「ベアーズ、今日はこの間の所より少し難しい所に行く事にするから」(えっ? どこなの?)と少々不安になった。
そして着いた場所にあるモノを見て(確かに、なんか大変そう)と感じた。
そんなボクの思ったことを理解したようにレックスが「どう、この前の所よりは難しそうでしょ?」と聞いてきたのでコクと頷いた。
それから競走する部分の回り方を見せてくれた後、「それじゃあ、よーい······ドン!」(ドン)と走り出した。その結果は······。
「ハァ、ハァ、ハァ······」(ハァ、ハァ、ハァ······)「······負けた」(······勝っちゃった)なぜか初めて回ったはずなのに、レックスに勝っちゃった。けど2人ともヘトヘトだった。······なのに。
「ベ、ベアーズ」(ん?)「も、もう1回、競走しない?」(······え)
それから少しして再び競走する事となったけど······またまたボクが勝っちゃった。
「お、お前。そんなにも、体力あったのか?」(ま、毎日、お散歩してましたから)と心の中でそう呟いた。
「けど、結構これで体力つけることが出来たと思うよ。ありがとね、ベアーズ」とレックスにお礼を言われたけど、何も反応出来なかった。
「それじゃあ、今日はもう帰ろっか」と言われ、少ししてからボクがコクと頷いたらレックスはボクを抱いてキシュクシャに向かった。
それからはレックスがどこかへ行く時にはボクをスペースに放ってから出掛け(その時ボクはさすがにずっとスペースの中にい続けた)、それ以外の時はキシュクシャの部屋で一緒に過ごしたのだった······。
そんな日々が続いたある日、キシュクシャに向かっている時にレックスから「ベアーズ」(ん?)「今日で今の学年での学校の全ての予定が終わって、また少し長いお休みになるんだ」(そうなんだ)
「それで明日の朝からアリスや兄ちゃん、あとお姉ちゃんと一緒にハウル様の所へこの1年の報告をしに行くことになったから」(ハウルのおっちゃんの所に?)「お前にも付き合ってもらうからね」と言われたので、もちろんコク!(うん!)と力強く頷いたのだった。
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