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森での出来事
第10話 戦いの準備
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アリスと一緒にレックス達を待っていた日から2、3日後。いつものように森で遊びながら(レックスたち、まだかえってこないのかなぁ?)と思っていたら、ピクッ(あれ、このにおい······あぁ!)突然漂ってきた匂いがレックスのだと分かり、(レックスだぁーーー!!)と思いながらその匂いがした方へ全速力で走って行った。
そうしてたどり着いた所はいつもの川の辺りで、そこにはやはりレックス達がいたのだった。
レックスは後ろ向きで何かをやっていたから顔では判断出来なかったけど、匂いで確実にレックスだと分かるやボクはレックスの後ろ姿に(レックスーーーっ!!)と思いながら思い切り飛び移った。
「うわっ!?」さすがに後ろから急に何かに押された事でレックスは前方に倒れ込んでしまった。
(レックス! レックス!)と思いながらボクはレックスの背中に顔をすり付け、レックスは「イテテテテッ。ベ、ベアーズ?」(そうだよ。やっとまたあえた)そう言った後にレックスはボクを掴んで「お前は。久しぶりに会えたからって後ろから思い切り飛び込んで来るなよな?」(だってだって)「はははっ。しょうがないだろレックス。ソイツもアリスちゃん同様ずっとお前を待ち続けてたんだからな」とレックスの父ちゃんが言ってくれた(そうだそうだ)。
「そっか。悪かったな、ベアーズ」(まったく。······で、なにしてんの?)そこでようやくボクはレックス達のやってる事に興味を持ち出した様な素振りを見せた。
その事にレックスも気付いて「あぁこれ。トロルの襲撃に備えて色々な仕掛けを用意しているんだよ」(そうだったんだ)レックスから説明を受けて理解した。
それからはレックス達のしている事を邪魔にならないところからじっと見て過ごし、それから暫くは毎日同じようにレックス達のしている事を見ていたり、時には手伝ったり(穴堀りや木の枝集めなど)してレックス達と過ごした。
またトロルの襲撃が間もなくだと教えてもらったので父ちゃんにその事を伝え、父ちゃんから森の様々な生き物達に知らせてもらったのだった。
こうしてトロルの襲撃に備えた準備や生き物達への伝達を行っていったが、大分月日が経った事で僕も含めた生き物達の間ではトロルの事を忘れかけていたある日······。
バサバサバサッ!「ん!?」「うん?」突然遠くの方で鳥達が一斉に飛び立つ音が聞こえた。
「何だ?」「どうしたんだろう?」父ちゃんとそう思っていたら、ズシン······ズシンとこれまた遠くの方で何か······大きな足音のような音が聞こえたのだった。
「とうちゃん。とおくでおおきなあしおとのようなおとがきこえない?」「確かに。あれは······「ああっ!!」」そこでようやくボク達は思い出したのだった。そう、"トロルの襲撃"の事を。
「まさか、あれが?」「間違いない。トロルの襲撃だろう」父ちゃんとも意見が合い、トロル達がやって来たんだと理解した。
(レックス)前回の時同様レックス達の事が心配であったが、ボクが行ったところで何も出来ないのは分かっていた(今回は父ちゃんですら動こうとしないのだから)ので、ここでレックス達の無事を祈ることに決めたのだった。
遠くで足音が聞こえてから大分時間が過ぎ、レックス達はどうなったんだろうと思っていたら「おーい!」(ん?)1羽の鳥がボク達の所へ飛んで来た。
「あんたが以前に言っていた"トロル"ってまもの何だけどよぉ」「やはりさっきのが?」「ああ。恐らくそうだと思うぜ。俺の同類が真っ先に気付いてすぐに逃げ出したみたいだったからよ」「そ、それで?」「ああ、その後奴らをヒト達が待ち伏せして戦って······」「た、たたかって?」「······見事に奴らをみんな倒しちまったよ!」
「「······」」鳥さんからレックス達ヒトがトロルをみんな倒したと聞いてもすぐには何も反応が出来なかった。
が、「や、やったぁーーー!!」ようやくレックス達が無事でしかもトロルを倒したことを理解してものすごく喜んだ。
「やったよとうちゃん! レックスたちがトロルをたおしたんだ!!」「ああ。そのようだな」「じゃあ俺はこの事を他の奴らにも知らせてくるから」そう言って鳥さんは飛んで行った。
「ありがとう! とりさん」鳥さんにお礼を言って「とうちゃん」未だに興奮が収まらないボクは何となく父ちゃんを呼び掛けた。
そんなボクの様子を見越して父ちゃんは「とりあえず、落ち着け」と足の1本でボクの頭をこついた。
「······うん」それでボクもようやく落ち着くことが出来た。
(本当に良かった、レックス)もう一度だけレックスの事を思い、その後住み処に戻っていつも通りに過ごしたのだった。
それから何日か経ったある日の夜、少し遠くの方がとても明るく、しかも騒々しく感じて父ちゃんと「どうしたんだろう? もしかして、またなにかがおそってきたのかなぁ?」「どうなんだろう?」と話していると、ガサガサッ! ピョン!(ん?)「ん?」目の前に1匹のウサギが現れた。
そして「あれはヒト達が今回のトロル襲撃を防ぐことが出来た事を喜んで騒いでいるのよ」「そうなんだ」「ええ。たまたま近くを通りかかったもので、きっとあなた達は気にしてるだろうと思って知らせに来てあげたのよ」「そいつはどうも」「良いのよ。私達もあなたの忠告のお陰で事前に奴らが来ることを知って避難できたんだから。おあいこよ」そこまで言ってウサギは草むらの中に消えた。
(そういうことだったんだ)ボクも父ちゃんも理解してそのまま住み処に戻って眠ったのだった······。
そうしてたどり着いた所はいつもの川の辺りで、そこにはやはりレックス達がいたのだった。
レックスは後ろ向きで何かをやっていたから顔では判断出来なかったけど、匂いで確実にレックスだと分かるやボクはレックスの後ろ姿に(レックスーーーっ!!)と思いながら思い切り飛び移った。
「うわっ!?」さすがに後ろから急に何かに押された事でレックスは前方に倒れ込んでしまった。
(レックス! レックス!)と思いながらボクはレックスの背中に顔をすり付け、レックスは「イテテテテッ。ベ、ベアーズ?」(そうだよ。やっとまたあえた)そう言った後にレックスはボクを掴んで「お前は。久しぶりに会えたからって後ろから思い切り飛び込んで来るなよな?」(だってだって)「はははっ。しょうがないだろレックス。ソイツもアリスちゃん同様ずっとお前を待ち続けてたんだからな」とレックスの父ちゃんが言ってくれた(そうだそうだ)。
「そっか。悪かったな、ベアーズ」(まったく。······で、なにしてんの?)そこでようやくボクはレックス達のやってる事に興味を持ち出した様な素振りを見せた。
その事にレックスも気付いて「あぁこれ。トロルの襲撃に備えて色々な仕掛けを用意しているんだよ」(そうだったんだ)レックスから説明を受けて理解した。
それからはレックス達のしている事を邪魔にならないところからじっと見て過ごし、それから暫くは毎日同じようにレックス達のしている事を見ていたり、時には手伝ったり(穴堀りや木の枝集めなど)してレックス達と過ごした。
またトロルの襲撃が間もなくだと教えてもらったので父ちゃんにその事を伝え、父ちゃんから森の様々な生き物達に知らせてもらったのだった。
こうしてトロルの襲撃に備えた準備や生き物達への伝達を行っていったが、大分月日が経った事で僕も含めた生き物達の間ではトロルの事を忘れかけていたある日······。
バサバサバサッ!「ん!?」「うん?」突然遠くの方で鳥達が一斉に飛び立つ音が聞こえた。
「何だ?」「どうしたんだろう?」父ちゃんとそう思っていたら、ズシン······ズシンとこれまた遠くの方で何か······大きな足音のような音が聞こえたのだった。
「とうちゃん。とおくでおおきなあしおとのようなおとがきこえない?」「確かに。あれは······「ああっ!!」」そこでようやくボク達は思い出したのだった。そう、"トロルの襲撃"の事を。
「まさか、あれが?」「間違いない。トロルの襲撃だろう」父ちゃんとも意見が合い、トロル達がやって来たんだと理解した。
(レックス)前回の時同様レックス達の事が心配であったが、ボクが行ったところで何も出来ないのは分かっていた(今回は父ちゃんですら動こうとしないのだから)ので、ここでレックス達の無事を祈ることに決めたのだった。
遠くで足音が聞こえてから大分時間が過ぎ、レックス達はどうなったんだろうと思っていたら「おーい!」(ん?)1羽の鳥がボク達の所へ飛んで来た。
「あんたが以前に言っていた"トロル"ってまもの何だけどよぉ」「やはりさっきのが?」「ああ。恐らくそうだと思うぜ。俺の同類が真っ先に気付いてすぐに逃げ出したみたいだったからよ」「そ、それで?」「ああ、その後奴らをヒト達が待ち伏せして戦って······」「た、たたかって?」「······見事に奴らをみんな倒しちまったよ!」
「「······」」鳥さんからレックス達ヒトがトロルをみんな倒したと聞いてもすぐには何も反応が出来なかった。
が、「や、やったぁーーー!!」ようやくレックス達が無事でしかもトロルを倒したことを理解してものすごく喜んだ。
「やったよとうちゃん! レックスたちがトロルをたおしたんだ!!」「ああ。そのようだな」「じゃあ俺はこの事を他の奴らにも知らせてくるから」そう言って鳥さんは飛んで行った。
「ありがとう! とりさん」鳥さんにお礼を言って「とうちゃん」未だに興奮が収まらないボクは何となく父ちゃんを呼び掛けた。
そんなボクの様子を見越して父ちゃんは「とりあえず、落ち着け」と足の1本でボクの頭をこついた。
「······うん」それでボクもようやく落ち着くことが出来た。
(本当に良かった、レックス)もう一度だけレックスの事を思い、その後住み処に戻っていつも通りに過ごしたのだった。
それから何日か経ったある日の夜、少し遠くの方がとても明るく、しかも騒々しく感じて父ちゃんと「どうしたんだろう? もしかして、またなにかがおそってきたのかなぁ?」「どうなんだろう?」と話していると、ガサガサッ! ピョン!(ん?)「ん?」目の前に1匹のウサギが現れた。
そして「あれはヒト達が今回のトロル襲撃を防ぐことが出来た事を喜んで騒いでいるのよ」「そうなんだ」「ええ。たまたま近くを通りかかったもので、きっとあなた達は気にしてるだろうと思って知らせに来てあげたのよ」「そいつはどうも」「良いのよ。私達もあなたの忠告のお陰で事前に奴らが来ることを知って避難できたんだから。おあいこよ」そこまで言ってウサギは草むらの中に消えた。
(そういうことだったんだ)ボクも父ちゃんも理解してそのまま住み処に戻って眠ったのだった······。
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