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1章 異世界学習
1-2 心の迷路
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指先はまだ冷たい。身体は震えている。それでも進む。自分の信じた道がここにあるのだから。進まない理由はない。
靡くカーテンを退けながら進むと、ようやく見えてきた白い光。自然と速くなるスピード。どんどんと近づいてきた光がやっと手に届いた。
「……? これは……」
光だと思っていたのは、ただの白い壁だった。恐る恐るその壁を触ると、ヒンヤリと冷たい感触が手に伝わる。足元も板から白い床に変わっていた。感触的には普通の床と変わらない。
「……ねぇ」
「!?」
じっくりと観察していると、突然背後から声が聞こえた。それに驚いて反射的に振り返る。するとそこには、背の低い子供が立っていた。受験者……にしては幼すぎる気もする。
ジロジロと観察されているのが気に食わなかったのか、その子は頬を膨らませてビシッと指をさした。それだけで相手は肩を跳ねさせる。その子はそれが少しおかしかったらしい。機嫌を治して、口を開いた。
「あなた、今どこから出てきたの?」
「え? どこって……カーテンの間を真っ直ぐ歩いてたら、いつの間にかここに……」
「カーテン……そう、ここはあなたのスタート地点だったのね」
「スタート地点?」
互いに言葉を繰り返す。目の前の子は何か知っているみたいだ。スクールバッグを背負い直して、詳しく話を聞くべきだと思った。しかし、その子はそれだけ言ってその場を去ろうとする。
「ちょ、ちょっと待って! スタート地点ってどういう意味? 君も、受験者……なんだよね? 良かったら何か……」
「……あなた、変な人ね。ここまで来たなら、それなりに情報収集しているはずでしょう? なのにどうしてそんな分かりきったことを聞くの?」
心底不思議そうな顔をして、その子は踵を返した。宝石のようなエメラルドグリーンの瞳と綺麗な長い金髪が揺れる。フワリと香った甘い香りが鼻をくすぐり、思わず息を呑んだ。
いや、そんなことを考えている場合ではない。今この子を見失ったら、なんのヒントもなしに試験に挑むことになる。せめて何か……何をすればいいのかだけは聞かなくては。
「待って! 確かに俺はここまで来たけど、何が何だかさっぱり分からないんだ! ほら、受験者同士助け合っちゃいけないなんて書いてないしさ! お願いだ! 教えてくれ! これは一体なんの試験なんだ!?」
「…………それ、自分で言ってて恥ずかしくないの?」
呆れたような鋭い視線が胸に突き刺さる。必死に喚いていた自分の言葉は、ただの無能アピールでしかないことに気がついた。これは試験なのだ。自分の力で乗り越えなければ意味が無い。
さっきまでの気持ちを裏切るような自分の言動に、顔が熱くなるのを感じた。そして、その子は俯いてしまった相手に対してクスクスと笑っている。それもまた恥ずかしい。
「……いや、あの……ごめん。俺、変なこと……」
「んーん、別に気にしてない。あなた面白いね」
「ほんとごめん……」
俯きながら謝ると、その子は楽しそうに笑っていたのをやめて首を傾げた。何故この人は謝っているのか、何も分かっていない様子だ。そんなことは無視して、その後は視線の先に体を潜り込ませた。
「!」
「ねぇあなた、名前は? あたしは四鏡 マヨイ」
「……水澄 トオルだけど……」
「じゃあトオルね。それで、あなたは本当に何も分からないの?」
「……」
純粋な視線と問いかけにトオルは何も言えなくなっていた。自分で言い出したことだが、1度恥ずかしいと思えばそれ以上掘り返して欲しくなくなる。しかし、マヨイは興味ありげに首を傾げた。
「後悔しても、自分の言った言葉は取り消せないよ? どうしてそんな無駄なことするの?」
「…………君、心にグサグサ刺さることを言うんだね……」
「? だって、本当のことだもん。そんなことより、聞きたいの? 聞きたくないの? あなた面白そうだから教えてあげる」
よく分からない理由だが、何故かとても話す気になっているマヨイ。それを聞いたトオルは、なんだかもうどうでも良くなってただ合格することだけを考えることにした。
このままだと何も得られずに終わる。それよりも、恥を忍んで教えてもらう方がいいのではないか。そう思ったからだ。決めたからにはしっかりと教えてもらおう。トオルは顔を上げて、マヨイに向き直った。
「……頼む。教えてくれ、この試験は一体何をすればいいんだ」
「そんなの簡単だよ。
──────本当の自分を見つければいい」
そう言うとマヨイは「ただそれだけだよ?」と可愛らしく笑った。しかし、それを聞いてどうしろというのだろう。トオルは今度こそ自分で頭を動かした。
"本当の自分"とは……? 実技試験は、想いを試される場だと聞いた。それと何か関係していることは分かるのだが、具体的に何をすればいいかが分からない。想いだけでなんとかなるなら、こんな所にはいないだろうし……
あれやこれやと色々考えて、首を捻っているとまたしても横からマヨイがフェードインしてきた。それに驚き後退りすれば、マヨイはより一層楽しそうに笑う。
「まだ分からないの?」
「んぐぐ……」
「ふへっ、ここまで来れたのは奇跡ってことだね!」
奇跡……というか運なのかもしれない。実技試験なのだから、実力で合格したい。しかし、自分に何があるのだろう。実力と言っても、魔法が使えるわけじゃないし……まぁ、目の前にいるこの子もそれは同じだ。
「……想いの、強さ……」
「なんだ、分かってるじゃん」
「?」
「初めは過去を乗り越えること。次に前へ進むこと。そして最後は……」
そう言ってマヨイはトオルの横に立ち、真っ直ぐ前に指をさした。その先には白い壁があるのみ。だが、その壁は不思議と動いて見える。大きくなったり小さくなったり……変化し続けている。
「ここはゴールのない迷路。私がウロウロしてた所に、あなたのスタート地点が現れた」
「ゴールのない……じゃあ試験に合格するには……」
「この試験は自分の"想い"を試されてる。昔の自分を捨てて、新しい自分を見つけることが1番の主旨」
改めて説明を聞いても、どうすればいいのか分からない。新しい自分……ということは、今の自分はどうなるのだろう。それに、目的のモノを見つけたとして、その後は?
ここでトオルはようやく気がついた。マヨイの言った"ゴールのない迷路"というのは、こういうことなのではないかと。考えても考えても答えはない。目的という話ではなく、魔法を学ぶに値する人間かどうかの素質的な部分を見極められているのではないか。
「……素質を見極め、資質を伸ばす」
「?」
「そういうことか。……でも、結局何をすればいいのか……」
「よく分かんないけど、あたしはとりあえずウロウロしてたよ。試験だし、何か起こるかなって」
それも一理ある。何もなしに新しい自分を見つけるなんて、そんなこと出来るわけがない。では何をすれば良いのか。無限ループになってしまった思考回路。とりあえず自分も探索をしてみるか……とトオルが足を踏み出そうとしたその時。
「! トオル!! 走って!!」
「え?」
目を丸くしたマヨイが、突然叫んでトオルの腕を掴んだ。そして、そのまま一直線に走り出す。何がなんだか分かっていないトオルは後ろを振り返る。そこには、迫り来る壁が見えた。
全てが白いからか、どれくらいのスピードで迫って来ているのか分からないが、逃げなければいけないことだけは分かる。2人は必死にその壁から逃げた。
「なっ……! なんなんだ!? あれ!!」
「分かんない!! 分かんないけど、逃げないと潰されちゃう!」
ただひたすらに2人は走る。しかし、このままでは埒が明かない。どこか曲がり角はないか……もしくは横の壁がいきなり低くなったり……
「! トオル、こっち!」
「うぇ!? ちょっ……!」
2人で両側の壁を見ながら走っていると、突然マヨイが横道に逸れた。だが、トオルが見る限りそちら側には壁しかない。これじゃ、後ろの壁に潰される前に自ら衝突しに行くようなものだ。
トオルはマヨイに導かれるまま、壁に向かって走る。ぶつかる……!! と目をつぶったその時だった。
「!?」
足元にあったはずの床が姿を消し、体を浮遊感が包み込む。踏み込んだ足が宙に消えた。それを目視したその時にはもう手遅れだ。2人は、兎の巣穴のような暗闇に吸い込まれて、迫り来る壁からはなんとか逃げることができた。
しかし、問題はその先である。
「うわぁぁぁーーー!!!!」
「っ!」
滑り台は先が分かっているからこそ楽しいのだと、2人はこんな場所で学ぶ羽目になっしまった。
靡くカーテンを退けながら進むと、ようやく見えてきた白い光。自然と速くなるスピード。どんどんと近づいてきた光がやっと手に届いた。
「……? これは……」
光だと思っていたのは、ただの白い壁だった。恐る恐るその壁を触ると、ヒンヤリと冷たい感触が手に伝わる。足元も板から白い床に変わっていた。感触的には普通の床と変わらない。
「……ねぇ」
「!?」
じっくりと観察していると、突然背後から声が聞こえた。それに驚いて反射的に振り返る。するとそこには、背の低い子供が立っていた。受験者……にしては幼すぎる気もする。
ジロジロと観察されているのが気に食わなかったのか、その子は頬を膨らませてビシッと指をさした。それだけで相手は肩を跳ねさせる。その子はそれが少しおかしかったらしい。機嫌を治して、口を開いた。
「あなた、今どこから出てきたの?」
「え? どこって……カーテンの間を真っ直ぐ歩いてたら、いつの間にかここに……」
「カーテン……そう、ここはあなたのスタート地点だったのね」
「スタート地点?」
互いに言葉を繰り返す。目の前の子は何か知っているみたいだ。スクールバッグを背負い直して、詳しく話を聞くべきだと思った。しかし、その子はそれだけ言ってその場を去ろうとする。
「ちょ、ちょっと待って! スタート地点ってどういう意味? 君も、受験者……なんだよね? 良かったら何か……」
「……あなた、変な人ね。ここまで来たなら、それなりに情報収集しているはずでしょう? なのにどうしてそんな分かりきったことを聞くの?」
心底不思議そうな顔をして、その子は踵を返した。宝石のようなエメラルドグリーンの瞳と綺麗な長い金髪が揺れる。フワリと香った甘い香りが鼻をくすぐり、思わず息を呑んだ。
いや、そんなことを考えている場合ではない。今この子を見失ったら、なんのヒントもなしに試験に挑むことになる。せめて何か……何をすればいいのかだけは聞かなくては。
「待って! 確かに俺はここまで来たけど、何が何だかさっぱり分からないんだ! ほら、受験者同士助け合っちゃいけないなんて書いてないしさ! お願いだ! 教えてくれ! これは一体なんの試験なんだ!?」
「…………それ、自分で言ってて恥ずかしくないの?」
呆れたような鋭い視線が胸に突き刺さる。必死に喚いていた自分の言葉は、ただの無能アピールでしかないことに気がついた。これは試験なのだ。自分の力で乗り越えなければ意味が無い。
さっきまでの気持ちを裏切るような自分の言動に、顔が熱くなるのを感じた。そして、その子は俯いてしまった相手に対してクスクスと笑っている。それもまた恥ずかしい。
「……いや、あの……ごめん。俺、変なこと……」
「んーん、別に気にしてない。あなた面白いね」
「ほんとごめん……」
俯きながら謝ると、その子は楽しそうに笑っていたのをやめて首を傾げた。何故この人は謝っているのか、何も分かっていない様子だ。そんなことは無視して、その後は視線の先に体を潜り込ませた。
「!」
「ねぇあなた、名前は? あたしは四鏡 マヨイ」
「……水澄 トオルだけど……」
「じゃあトオルね。それで、あなたは本当に何も分からないの?」
「……」
純粋な視線と問いかけにトオルは何も言えなくなっていた。自分で言い出したことだが、1度恥ずかしいと思えばそれ以上掘り返して欲しくなくなる。しかし、マヨイは興味ありげに首を傾げた。
「後悔しても、自分の言った言葉は取り消せないよ? どうしてそんな無駄なことするの?」
「…………君、心にグサグサ刺さることを言うんだね……」
「? だって、本当のことだもん。そんなことより、聞きたいの? 聞きたくないの? あなた面白そうだから教えてあげる」
よく分からない理由だが、何故かとても話す気になっているマヨイ。それを聞いたトオルは、なんだかもうどうでも良くなってただ合格することだけを考えることにした。
このままだと何も得られずに終わる。それよりも、恥を忍んで教えてもらう方がいいのではないか。そう思ったからだ。決めたからにはしっかりと教えてもらおう。トオルは顔を上げて、マヨイに向き直った。
「……頼む。教えてくれ、この試験は一体何をすればいいんだ」
「そんなの簡単だよ。
──────本当の自分を見つければいい」
そう言うとマヨイは「ただそれだけだよ?」と可愛らしく笑った。しかし、それを聞いてどうしろというのだろう。トオルは今度こそ自分で頭を動かした。
"本当の自分"とは……? 実技試験は、想いを試される場だと聞いた。それと何か関係していることは分かるのだが、具体的に何をすればいいかが分からない。想いだけでなんとかなるなら、こんな所にはいないだろうし……
あれやこれやと色々考えて、首を捻っているとまたしても横からマヨイがフェードインしてきた。それに驚き後退りすれば、マヨイはより一層楽しそうに笑う。
「まだ分からないの?」
「んぐぐ……」
「ふへっ、ここまで来れたのは奇跡ってことだね!」
奇跡……というか運なのかもしれない。実技試験なのだから、実力で合格したい。しかし、自分に何があるのだろう。実力と言っても、魔法が使えるわけじゃないし……まぁ、目の前にいるこの子もそれは同じだ。
「……想いの、強さ……」
「なんだ、分かってるじゃん」
「?」
「初めは過去を乗り越えること。次に前へ進むこと。そして最後は……」
そう言ってマヨイはトオルの横に立ち、真っ直ぐ前に指をさした。その先には白い壁があるのみ。だが、その壁は不思議と動いて見える。大きくなったり小さくなったり……変化し続けている。
「ここはゴールのない迷路。私がウロウロしてた所に、あなたのスタート地点が現れた」
「ゴールのない……じゃあ試験に合格するには……」
「この試験は自分の"想い"を試されてる。昔の自分を捨てて、新しい自分を見つけることが1番の主旨」
改めて説明を聞いても、どうすればいいのか分からない。新しい自分……ということは、今の自分はどうなるのだろう。それに、目的のモノを見つけたとして、その後は?
ここでトオルはようやく気がついた。マヨイの言った"ゴールのない迷路"というのは、こういうことなのではないかと。考えても考えても答えはない。目的という話ではなく、魔法を学ぶに値する人間かどうかの素質的な部分を見極められているのではないか。
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「?」
「そういうことか。……でも、結局何をすればいいのか……」
「よく分かんないけど、あたしはとりあえずウロウロしてたよ。試験だし、何か起こるかなって」
それも一理ある。何もなしに新しい自分を見つけるなんて、そんなこと出来るわけがない。では何をすれば良いのか。無限ループになってしまった思考回路。とりあえず自分も探索をしてみるか……とトオルが足を踏み出そうとしたその時。
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「え?」
目を丸くしたマヨイが、突然叫んでトオルの腕を掴んだ。そして、そのまま一直線に走り出す。何がなんだか分かっていないトオルは後ろを振り返る。そこには、迫り来る壁が見えた。
全てが白いからか、どれくらいのスピードで迫って来ているのか分からないが、逃げなければいけないことだけは分かる。2人は必死にその壁から逃げた。
「なっ……! なんなんだ!? あれ!!」
「分かんない!! 分かんないけど、逃げないと潰されちゃう!」
ただひたすらに2人は走る。しかし、このままでは埒が明かない。どこか曲がり角はないか……もしくは横の壁がいきなり低くなったり……
「! トオル、こっち!」
「うぇ!? ちょっ……!」
2人で両側の壁を見ながら走っていると、突然マヨイが横道に逸れた。だが、トオルが見る限りそちら側には壁しかない。これじゃ、後ろの壁に潰される前に自ら衝突しに行くようなものだ。
トオルはマヨイに導かれるまま、壁に向かって走る。ぶつかる……!! と目をつぶったその時だった。
「!?」
足元にあったはずの床が姿を消し、体を浮遊感が包み込む。踏み込んだ足が宙に消えた。それを目視したその時にはもう手遅れだ。2人は、兎の巣穴のような暗闇に吸い込まれて、迫り来る壁からはなんとか逃げることができた。
しかし、問題はその先である。
「うわぁぁぁーーー!!!!」
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