妊娠条令

コピー人間

濁流にのまれながら歩は葵の手をしっかりと握っていた。

やばい、このままだと崖から落ちる。

葵の手を引っ張り抱きしめて陸上へと上がった。

「はぁはぁ、葵、大丈夫か？」

「うん。」

「よし、逃げるぞ。」

「逃がさない！」

キルとナオミが森から出て来た。

「栗林は死亡した。お前も死ね！」

「叔父さんが？死んだ？誰が？」

「いちごさんだ。正解には、いちごさんのコピー人間だ。」

「だから、お前達も死ね。」

「なおさら死ねねえな！」

歩が一瞬動いたその刹那、キルとナオミの首が飛んだ。

「お前ら弱すぎ。」

葵の手を取って叔父さんが置いてくれていたヘリコプターに乗ってコラム島から脱出した。