協奏曲

あらら

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後悔

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隼人は、病院を退院すると黒沢が待っていた。

「マリエを可愛がってあげたみたいだね。」

「あんなクソ女、死ねば良いんだ。」

「おーっと、少し気を付けてもらいたい。君もマリエもわたしの所有物だ。傷つけ合っては困る。」

「解雇すれば良い。俺もあの女も。」

「それは困る。君はうちのエースだからね。マリエにはわたしからきつく言っておく。」

「仕事だろ?」

「君は頭の回転が早くて本当に嬉しい。花梨が消えた。探して欲しい。」

少し黒沢は憔悴して見えた。

「黒沢さん、あんたは分かりやすい。」

隼人は少し伸びたひげを触って言った。

「何の事かな?」

「花梨の叔父を殺してはいけなかったんだ。」

「わたしは殺してはいない。」

「直接はだろ?」

「君はこっちが考えてる以上に能力を伸ばしたようだな。」

黒沢は、深いため息を吐いた。

「どうしてわたしじゃあダメなんだ。」

黒沢は、唾を吐きながら呟いた。

「当たり前だ。あんたより若くて魅力的な男だからだ。」

隼人は、グサリと黒沢の心臓を突くような言葉を吐いた。

「確かに…老いぼれ執事としか見えないだろう…。」

「少しはあんたにも良心が残ってる証拠だ。」

隼人は、その良心に闇がまだ勝ってないかを示した。

「黒沢さんあんたが俺に依頼する内容が変更になったな。」

「あぁ…仕方ない…。」

黒沢は、憔悴し過ぎている。

「質問がある。」

「何だ?」

「マリエは俺の○○を取って何をしているだ?」

「…。妊娠している。」

「それは人工受精…。」

「ああ、そうだ。優秀な遺伝子が欲しいと前にぼやいてた。」

「俺は、優秀なんかじゃない!」

「いや、君は越えてはいけない一線をいとも簡単に飛び越えた。マリエには君が優秀な殺人鬼と見たのだろう。」

「そんなために俺は…。」

「素直にマリエを抱くんだったな。」

「今、マリエはどこにいる?」

「それは言えない。花梨を連れて帰ったら教える。」

「分かった交換条件ってわけだ。情報はあるんだろ?」

「ああ、叔父のアパートにいる…。叔父の死体と一緒にな。」

退院してからすぐにヘビーな仕事だな…。
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