With regard to you

あらら

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歌詞

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光は、作詞家としても活躍するようになった。

一郎が、一歳になり、光は、未来に一郎を任せて中学校に戻った。

授業中以外は、保健室か屋上にいた。

光は、廃人のようになっていた。

話す、聞く、笑顔、全てが作り物のようで誰も寄せ付けなかった。

高校は、公立高校を選択して受験して合格した。高校でも光は、一人ぼっちだった。

しかし、次郎に似た男子生徒と出逢ってしまった。

神谷健…。

いつも、屋上に来て焼きそばパンを食べて光には目も向けない。

入学当時から、光は、噂の的だった。
容姿端麗、作家。

それだけで毎日、手紙が机の中。下駄箱に入っていた。

毎日、健の横顔を見てる内に光は、久しぶりにドキドキするようになった。

「あのさ、毎日、焼きそばパンで飽きないの?」

と光は、ボケッとしている健に聞いた。

「カレー、ラーメン、焼きそば。毎日食べてるけど飽きない。」

と光を見ないで健は答えた。

「そうなんだ。わたし、塩ラーメンが好き。」

「…。」

「じゃあ、今日、塩ラーメン食べに行くか?」

「うん、行こう。」

健は、放課後、屋上でと言って寝てしまった。

放課後ー。

猫背気味の健は光を見ると立ち上がった。

二人で校門を抜けて自転車をこいで学校を後にした。

自転車を健が停めるとここと言った。
はっきり言ってボロいラーメン屋だった。

光は、ボロいラーメン屋でも良かった。

店内に入るとらっしゃい!

という元気な声が聞こえた。

「塩ラーメン二つ。」

と言って健は光を見つめた。

「何?」

光は、ドキドキした。

「美味しい。」

光は、思わず呟いた。

「チャーハンも美味しい。」

「じゃあ、チャーハンも。」

健の提案に光は乗った。

「美味しい!」

光は、叫んだ。

「健、珍しいな、お前が友達連れてくるなんて。」

厨房から声がした。

「父さん、知り合いだよ。」

「え?ここってあなたの家?」

「そうだけど。」

健は、眠たそうに答えた。

「健、可愛い女の子連れて来たな。」

「…。」

健は、何も答えずにチャーハンを食べている。

店の前で二人は黙ったままだった。

「ありがとう。また、屋上来る?」

光は健に聞いた。

「うん。」

「じゃあ、またね。」

光は自転車に乗って走り始めた。

何だろう?このドキドキは?

自宅に帰ると一郎と未来が待っていた。

「ごめん、ご飯食べて来た。」

「そう。」

未来は、グチグチ言わない。

光は、健の話を未来にした。

「確かに、次郎に似てるわね。あなた、久しぶりに笑ったね。」

わたし、笑えてるんだ。次郎に申し訳ない気になった。

光は、健の隣にいると次郎がいるみたいで心地よかった。

しかし、健には彼女がいた。

「どんな彼女?」
「キャバクラで働いてる。」

健は、つまらなそうに話した。

屋上は、今日も穏やかな空気がながれている。
光は、ガッカリした。

廊下を歩いているといきなり女子の集団に囲まれた。

「健に、何話しかけてるの?」

怒気を含んだ言葉で威圧された。

光は、黙っていた。

「健には、二度と近づかない事!」

と言って集団は去って行った。

健は、モテるんだなと思いながら怖いとも感じた。

五月…少し蒸し暑くなって来た。

相変わらず光は健の隣にいた。

「ねぇ?健はさ、進路どうするの?」
「ラーメン屋継ぐ。」

あまりに簡潔で光は次の言葉が見つからなかった。

「光は?」

健は、かったるそうに聞いてきた。

「分からない。」

光は、屋上から見える雲の流れを見て答えた。

光は、小説も歌詞も書かなくなった。

書く気力が無くなったのだ。

光は、自殺を考えるようになった。

次郎と同じ所に行ける気がした。

そんな時に健が彼女と別れた。

自然と光と健は付き合うようになった。

健の家のラーメン屋のバイトを光は始めた。

客が、倍以上に増えた。
光見たさに来る客が多かった。

健も手伝うようになった。

【透明なクリスタルWORLD】

学校で浮いた存在。

そんな自分‥。

でも心には強い意志がある。
飛ばしてやれ!こそこそ話!

噂、ラブレター、好きなんていらない。

欲しいのは浮遊感、空を飛びたい。
どんな明日よりも今日の出来事。

寂しいなんてカテゴリーはこの世界では無視される。

でもでも、寂しいんだ。

死にたくなるぐらい寂しいんだ。

どこまでも透明なクリスタルWORLD。

平気な顔してる君の心はざわざわ
好きな人を奪われて何で笑顔でいなきゃいけないの?

君の横顔に恋をしてた。
伝えたいけど伝えたら嫌な顔されてまた無視される。

浮遊感が欲しい飛んだら君もわたしを好きになってくれる?

どこまても冷たいクリスタルWORLD。

信じてみよう自分を‥…。

どこまても透明なクリスタルWORLD。
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