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あらら

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電話

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【ん?】

電話に出た上野は何の用事だとばかりに「ん?」が第一声だった。


【編集長に聞いてますか?】


【あぁ…西川先生の担当外されたんだろ。アホだなお前は。】


【アホって…。】


電話するんじゃなかったと後悔した。


【でも、お前、意外と根性あるじゃないか。】


【根性ですか?】


【西川先生が、お前の事、誉めてたぞ。】

誉める?担当外されたのに?


【まぁ、良い勉強になったと思え。じゃあな。】

また、一方的に電話を切られた。


少し、未来は元気になって翼に電話した。

【土下座!?マジかよ?】

【マジ、マジ、大マジ。】

【それにしては何か元気だな。】

【だってわたし根性あるから。】


翼と話終えると酔いが覚めていた。

窓の外に浮かぶ満月を未来は見つめてから眠りに落ちた。
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