犬と殺人と夜の散歩

あらら

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ハッキング

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「おはようございます、佐藤さん。」

「おはようございます、木村さん。さっき喜多島さんが来て警察のパソコンが…。ハッキング?されたみたいですよ。」

「おお!ハッキングですか。それは大変だ。警察は色々ヤバい情報がありますからね。」

「内部告発的な?」

野部も仮眠室の扉を開けて聞いてきた。



「内部告発か、いっぱい告発したいけどな。」

太郎は、笑いながら言った。

「そんな事言ってる場合じゃねーぞ!」

春男が厳しい顔をして言った。

「ノックぐらいしなよ。」

「うるせー!ハッキングされたって事は家族にも危ない事なんだぞ!特に太郎に逮捕された人数は尋常じゃないんだからな。」


「ふーん。そっかあ。困ったね。」

「木村さんは、マイペースですね。」

佐藤さんは、笑いながら言った。

「あずあずも危ないかもしれないんだぞ。」

「あずあずなら大丈夫。超極秘だし俺もその対象でただの平刑事だから。」

「そうか。」

肩から力が抜けたように春男は言った。


「だから俺と仕事をしている、春男ちゃん、野部ちゃんも超極秘だし、佐藤さんは元々どこのおじいちゃんか分からないからね。」

「本当か?」

「うん。でも他は心配だ。」

「何でだ?」

「復讐という言葉がある。」





そして前科のある男を木村太郎チームは監視下に置く事になった。

仮眠室で男はぐったりとしていた。

朝から被害者の家族から襲われたのだ。

「警察なんてクソだな、俺一人守れないなんて。」


「クソはお前だろ、婦女暴行しておいてよ!」

春男は、男、一条守に言った。

「俺には犯してやっと成立するのが愛なんだよ。」

「何だ、その屁理屈は?お前なりの哲学か?」

一条は、小刻みに震えてきた。

「薬でもやってるのか?」

春男が聞いた。

「精神薬が切れたんだ。だから、震えが止まらないんだ。」

「精神薬?お前みたいなゲスは震えて死ねば良いんだ!」

「春男ちゃん言い過ぎだよ。幻覚、幻聴はある?」

太郎が優しく聞いた。

「ある、薬がないとダメなんだ。」

「野部ちゃん、この人のアパートまで行って薬取って来て。」

「了解です!」

慶一郎は、急いで仮眠室から出て行った。

「余計な…。」

「言葉とは裏腹に苦しそうだな?」

春男は、この手の前科持ちが大嫌いなのだ。

「俺が裁判官だったら即死刑台送りにするのによ。」

「喜多島さん、大丈夫ですか?」

佐藤が、興奮してる春男を宥めている。

「すみません、こういう奴は生理的に嫌いなんですよ。」

苦虫を噛んだような顔を春男はしている
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