樹海でセックス

あらら

文字の大きさ
上 下
11 / 22

沼地

しおりを挟む
「金時?」 

嫌な予感がした。

声をかけてきたのは時田伸治であった。

時田とは、大学時代の悪友である。

「ああ、久しぶり。」

「お前、うちに何か用事か?」

「うち?」

「お前が出て来たのは、俺の実家だよ。」

あぁ、そうか、伸治と聞いてやっとピンと来た。

「いや、営業回りでさ。会社でコキ使われてる身だよ。」

「そっか、恵ちゃんは元気かよ?」

「恵?俺の妻は亜果利って名前だぞ。」

ヤバい、こいつは俺の事を調べあげてる。

「そうか、亜果利さんね。覚えておくぜ。」

「あぁ、じゃあ、また今度!」

と金時が言いかけた瞬間、金時は気絶していた。

伸治は、スタンガンを持っいた。

金時は、学生時代に伸治と銀行強盗をしようという冗談みたいな話をしていた。

軽音楽部の部室で麻雀をしながらあと二人を仲間に入れて計画を立てた。

「柏銀行ならチョロいな。」

と伸治は言った。

「最高峰の頭脳を持った俺達が失敗するはずがない。」

他の二人も言った。

「何だよ、金時は乗る気じゃないのか?それともビビってるのか?」

勢いで

「じゃあ、俺が計画を立てる。」

と金時は言った。

そして、時田伸治と他二人は逮捕されて退学処分になった。

金時は、仲間を売ったのだ。

そして、今、袋叩きに遇い、どこかに捨てられた。

静かで遠い場所…。

物音もしない。俺は死んだのか?

「お…。おじさん。」

「ん?」  

「おじさん大丈夫?」

金時の目の前に美しい顔の少年?と女の子が現れた。

「ここは?」
 
「樹海の森だよ。二人で散歩してたら倒れてるおじさんを見つけたんだ。」

そうか…樹海に捨てられたのか…。

少年は、金時を背中におぶった。

「たぶん、全身打撲だ。」

「君の名前は?」

「香木原仁だ。おじさんは?」

「金本金時。」

小さな洞窟まで仁は、金時をおぶった。

「ここで休めば不思議と元気になるぜ。」

仁は、金時を寝袋に入れて言った。

金時は、落ち着いて寝てしまった。

夢の中でさよならと恵と七海が自分に言いながら去って行った。

「待ってくれ!」 

自分の声で金時は目を覚ました。

辺りは真っ暗で星空が綺麗だった。

少し離れた場所で仁と赤ずきんが焚き火を炊いて話していた。

仁が、起きた金時に気がついた。

「どう?おじさん良く眠れた?」  

「あぁ、助けてくれてありがとう。」

仁は、ニコニコしている。

金時は、自分でもびっくりした。

打撲が治っているからだ。

体を動かしてみた。

「体の痛みが消えている。」

「たいして不思議じゃないよ。」

仁は金時に言った。

「でも、何で?」

「樹海の森には、不思議な力があるから。」

「君たちは、何で樹海にいるんだい?」

金時にはそれが一番不思議だった。

「秘密。」

と仁は言った。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

父が再婚してから酷い目に遭いましたが、最終的に皆罪人にして差し上げました

四季
恋愛
母親が亡くなり、父親に新しい妻が来てからというもの、私はいじめられ続けた。 だが、ただいじめられただけで終わる私ではない……!

パンツを拾わされた男の子の災難?

ミクリ21
恋愛
パンツを拾わされた男の子の話。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

落ち込んでいたら綺麗なお姉さんにナンパされてお持ち帰りされた話

水無瀬雨音
恋愛
実家の花屋で働く璃子。落ち込んでいたら綺麗なお姉さんに花束をプレゼントされ……? 恋の始まりの話。

教え子に手を出した塾講師の話

神谷 愛
恋愛
バイトしている塾に通い始めた女生徒の担任になった私は授業をし、その中で一線を越えてしまう話

とある高校の淫らで背徳的な日常

神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。 クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。 後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。 ノクターンとかにもある お気に入りをしてくれると喜ぶ。 感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。 してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

処理中です...