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沼地
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「金時?」
嫌な予感がした。
声をかけてきたのは時田伸治であった。
時田とは、大学時代の悪友である。
「ああ、久しぶり。」
「お前、うちに何か用事か?」
「うち?」
「お前が出て来たのは、俺の実家だよ。」
あぁ、そうか、伸治と聞いてやっとピンと来た。
「いや、営業回りでさ。会社でコキ使われてる身だよ。」
「そっか、恵ちゃんは元気かよ?」
「恵?俺の妻は亜果利って名前だぞ。」
ヤバい、こいつは俺の事を調べあげてる。
「そうか、亜果利さんね。覚えておくぜ。」
「あぁ、じゃあ、また今度!」
と金時が言いかけた瞬間、金時は気絶していた。
伸治は、スタンガンを持っいた。
金時は、学生時代に伸治と銀行強盗をしようという冗談みたいな話をしていた。
軽音楽部の部室で麻雀をしながらあと二人を仲間に入れて計画を立てた。
「柏銀行ならチョロいな。」
と伸治は言った。
「最高峰の頭脳を持った俺達が失敗するはずがない。」
他の二人も言った。
「何だよ、金時は乗る気じゃないのか?それともビビってるのか?」
勢いで
「じゃあ、俺が計画を立てる。」
と金時は言った。
そして、時田伸治と他二人は逮捕されて退学処分になった。
金時は、仲間を売ったのだ。
そして、今、袋叩きに遇い、どこかに捨てられた。
静かで遠い場所…。
物音もしない。俺は死んだのか?
「お…。おじさん。」
「ん?」
「おじさん大丈夫?」
金時の目の前に美しい顔の少年?と女の子が現れた。
「ここは?」
「樹海の森だよ。二人で散歩してたら倒れてるおじさんを見つけたんだ。」
そうか…樹海に捨てられたのか…。
少年は、金時を背中におぶった。
「たぶん、全身打撲だ。」
「君の名前は?」
「香木原仁だ。おじさんは?」
「金本金時。」
小さな洞窟まで仁は、金時をおぶった。
「ここで休めば不思議と元気になるぜ。」
仁は、金時を寝袋に入れて言った。
金時は、落ち着いて寝てしまった。
夢の中でさよならと恵と七海が自分に言いながら去って行った。
「待ってくれ!」
自分の声で金時は目を覚ました。
辺りは真っ暗で星空が綺麗だった。
少し離れた場所で仁と赤ずきんが焚き火を炊いて話していた。
仁が、起きた金時に気がついた。
「どう?おじさん良く眠れた?」
「あぁ、助けてくれてありがとう。」
仁は、ニコニコしている。
金時は、自分でもびっくりした。
打撲が治っているからだ。
体を動かしてみた。
「体の痛みが消えている。」
「たいして不思議じゃないよ。」
仁は金時に言った。
「でも、何で?」
「樹海の森には、不思議な力があるから。」
「君たちは、何で樹海にいるんだい?」
金時にはそれが一番不思議だった。
「秘密。」
と仁は言った。
嫌な予感がした。
声をかけてきたのは時田伸治であった。
時田とは、大学時代の悪友である。
「ああ、久しぶり。」
「お前、うちに何か用事か?」
「うち?」
「お前が出て来たのは、俺の実家だよ。」
あぁ、そうか、伸治と聞いてやっとピンと来た。
「いや、営業回りでさ。会社でコキ使われてる身だよ。」
「そっか、恵ちゃんは元気かよ?」
「恵?俺の妻は亜果利って名前だぞ。」
ヤバい、こいつは俺の事を調べあげてる。
「そうか、亜果利さんね。覚えておくぜ。」
「あぁ、じゃあ、また今度!」
と金時が言いかけた瞬間、金時は気絶していた。
伸治は、スタンガンを持っいた。
金時は、学生時代に伸治と銀行強盗をしようという冗談みたいな話をしていた。
軽音楽部の部室で麻雀をしながらあと二人を仲間に入れて計画を立てた。
「柏銀行ならチョロいな。」
と伸治は言った。
「最高峰の頭脳を持った俺達が失敗するはずがない。」
他の二人も言った。
「何だよ、金時は乗る気じゃないのか?それともビビってるのか?」
勢いで
「じゃあ、俺が計画を立てる。」
と金時は言った。
そして、時田伸治と他二人は逮捕されて退学処分になった。
金時は、仲間を売ったのだ。
そして、今、袋叩きに遇い、どこかに捨てられた。
静かで遠い場所…。
物音もしない。俺は死んだのか?
「お…。おじさん。」
「ん?」
「おじさん大丈夫?」
金時の目の前に美しい顔の少年?と女の子が現れた。
「ここは?」
「樹海の森だよ。二人で散歩してたら倒れてるおじさんを見つけたんだ。」
そうか…樹海に捨てられたのか…。
少年は、金時を背中におぶった。
「たぶん、全身打撲だ。」
「君の名前は?」
「香木原仁だ。おじさんは?」
「金本金時。」
小さな洞窟まで仁は、金時をおぶった。
「ここで休めば不思議と元気になるぜ。」
仁は、金時を寝袋に入れて言った。
金時は、落ち着いて寝てしまった。
夢の中でさよならと恵と七海が自分に言いながら去って行った。
「待ってくれ!」
自分の声で金時は目を覚ました。
辺りは真っ暗で星空が綺麗だった。
少し離れた場所で仁と赤ずきんが焚き火を炊いて話していた。
仁が、起きた金時に気がついた。
「どう?おじさん良く眠れた?」
「あぁ、助けてくれてありがとう。」
仁は、ニコニコしている。
金時は、自分でもびっくりした。
打撲が治っているからだ。
体を動かしてみた。
「体の痛みが消えている。」
「たいして不思議じゃないよ。」
仁は金時に言った。
「でも、何で?」
「樹海の森には、不思議な力があるから。」
「君たちは、何で樹海にいるんだい?」
金時にはそれが一番不思議だった。
「秘密。」
と仁は言った。
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