7 / 14
第一章 死亡フラグが乱立中
4
しおりを挟む
あっという間に一週間たった。
てくてく歩いては野宿、てくてく歩いては野宿。
携帯食は一般的なもので、別にまずくもなかったので特に困ることもなかった。
まぁ俺は食にこだわりがないので、3食栄養食でも全然大丈夫だった。
魔法的なアレで、大した量でもないのにおなかいっぱいになるものだったから、周りの人間に怪しまれることもなかったしね。
村から港町へは、点在する野宿用の広場を使って寝泊まりした。
アイテムボックスの中にはそれこそベッドとか野宿用じゃねーよとかいうものもあったのだが、さすがにそんなものは出さない。
リュックサックに括り付けられた毛布と、小さく折りたたまれたシートが寝床である。
魔法的なもので土を耕したりとかも考えたが、俺は別に床で寝れるのでなんも問題なかった……。
あと身体が丈夫過ぎて、起きたら身体が痛むとかもなかった。
丈夫な体便利すぎる。
もちろん旅の間には商人っぽいのや、同じ出稼ぎ村人っぽい人間も少数だけど出会った。
が、一人旅でどうみても金を持っていなさそうな俺に対して特に興味も持たれなかったらしく、話しかけられることもなかった。
もちろん不審な村娘ずもいなかったよ。
あれはまじでなんだったんだろうな?
ぶっちゃけ夜通し歩いても良かったのだが、暗闇が見えるとはいえ歩き続けるのは不審すぎるので普通に寝た。
追いはぎとか夜盗とかは警戒したが、どうも港町への街道は定期的に騎士団が通るらしく、そういった類のものに出会うこともなかった。
7日間の旅で騎士団には2回すれ違ったが、特に声もかけられることもなかったのでますます最初の村が不審である。
なんで捕まる予定だったのかね、俺……。
それはともかく、港町である。
「でけー」
大きな街の上、商人が多く出入りする街である。
身分証チェックもかなりザルで、犯罪歴がなければスルーレベルのゆるいものだった。
というかチェックするときにそう言われたので間違いはない。
で、俺の身分証ではあるが、やはり犯罪歴は0だった。
ますます捕まった理由がわからない。
犯罪歴がないということは、当然指名手配もゼロである。
すんなり入って、拍子抜けするほどに何事もなく宿の確保ができた。
元からの予定通りのはずなのだが、いきなり死亡フラグが発生したので緊張していたのだろうか。
なんだか気が抜けるような気持ちで、俺は次に船の確保に向かった。
こちらも特に問題なく、三日後に観光船に乗ることが決まった。
平民の国移動ってチェックが入りそうなものだけど、俺が向かう隣国とこの国は友好的で、経済レベルもトントン。
こちらの国は人間有利、向こうの国は亜人有利ぐらいの違いしかなく、亜人と結婚したい人間とかは普通に移動したりするものらしくてチェックがざるだった。
この辺は神様が言っていた通りで、亜人がこの国へ来るのや、人間が向こうへ行く分にはチェックは緩かった。
船券買うときに獣人が好きなのかと、下世話なおっさんに絡まれたくらいかな。
まぁ、好きだけどねケモミミ!
おすすめだといわれた本を買ったのは秘密である。
内容は教えられない。
後は雑貨屋とかに行って必要なものを買い、食料品店に行って携帯食の追加、ぐらいかな。
調味料などはいくらあっても困らないから買い込んでもいいかも知れない。
注意点は、冒険者であればアイテムボックスのスキルは珍しくはないとはいえ、もとは大半の異世界人が所有しているスキルであること、だな。
この辺はダミーのリュックを背負っているので、いったんリュックの中を空にして突っ込んでおけば問題はないだろう。
もちろんダミーの財布も持っている。金は出そうと思えば手から出せるんだけどね。
あまり出歩いて死亡フラグを立てたくはないので、とりあえず宿への帰り道で一通りの店を見ていく。
滞在している間に変な兵士に絡まれたり、変な相手に絡まれるのは困るのであくまで目立たないのが原則だ。
というか俺目立つ人間じゃないからこんだけ人いたらわかんないと思うんだけどね……。
しいて言えば、顔が欧米系のせいかもしや実年齢より俺若く見えてるんじゃね、ってことかな……。
なんか扱いが、少年じゃないけど青年くらいなんだよね。
身分証には34って書いてあるはずなんだけど、宿や旅券発行所での扱いがどうも20代の出稼ぎに向ける感じで生暖かい。
逆に言えば34の出稼ぎとか不審だからまぁいいかもしれないが、ふとよぎるのは神様の提案。
若くない方がいいんだよな?
それを考えたら、この扱いはちょっとまずいかもしれない。
宿までの道は大通りで大きい店しかなかったので、特に問題なく買い物は済ませられたのだが……。
後の二日間、どうしようかな?
宿にひきこもるしかないか?
てくてく歩いては野宿、てくてく歩いては野宿。
携帯食は一般的なもので、別にまずくもなかったので特に困ることもなかった。
まぁ俺は食にこだわりがないので、3食栄養食でも全然大丈夫だった。
魔法的なアレで、大した量でもないのにおなかいっぱいになるものだったから、周りの人間に怪しまれることもなかったしね。
村から港町へは、点在する野宿用の広場を使って寝泊まりした。
アイテムボックスの中にはそれこそベッドとか野宿用じゃねーよとかいうものもあったのだが、さすがにそんなものは出さない。
リュックサックに括り付けられた毛布と、小さく折りたたまれたシートが寝床である。
魔法的なもので土を耕したりとかも考えたが、俺は別に床で寝れるのでなんも問題なかった……。
あと身体が丈夫過ぎて、起きたら身体が痛むとかもなかった。
丈夫な体便利すぎる。
もちろん旅の間には商人っぽいのや、同じ出稼ぎ村人っぽい人間も少数だけど出会った。
が、一人旅でどうみても金を持っていなさそうな俺に対して特に興味も持たれなかったらしく、話しかけられることもなかった。
もちろん不審な村娘ずもいなかったよ。
あれはまじでなんだったんだろうな?
ぶっちゃけ夜通し歩いても良かったのだが、暗闇が見えるとはいえ歩き続けるのは不審すぎるので普通に寝た。
追いはぎとか夜盗とかは警戒したが、どうも港町への街道は定期的に騎士団が通るらしく、そういった類のものに出会うこともなかった。
7日間の旅で騎士団には2回すれ違ったが、特に声もかけられることもなかったのでますます最初の村が不審である。
なんで捕まる予定だったのかね、俺……。
それはともかく、港町である。
「でけー」
大きな街の上、商人が多く出入りする街である。
身分証チェックもかなりザルで、犯罪歴がなければスルーレベルのゆるいものだった。
というかチェックするときにそう言われたので間違いはない。
で、俺の身分証ではあるが、やはり犯罪歴は0だった。
ますます捕まった理由がわからない。
犯罪歴がないということは、当然指名手配もゼロである。
すんなり入って、拍子抜けするほどに何事もなく宿の確保ができた。
元からの予定通りのはずなのだが、いきなり死亡フラグが発生したので緊張していたのだろうか。
なんだか気が抜けるような気持ちで、俺は次に船の確保に向かった。
こちらも特に問題なく、三日後に観光船に乗ることが決まった。
平民の国移動ってチェックが入りそうなものだけど、俺が向かう隣国とこの国は友好的で、経済レベルもトントン。
こちらの国は人間有利、向こうの国は亜人有利ぐらいの違いしかなく、亜人と結婚したい人間とかは普通に移動したりするものらしくてチェックがざるだった。
この辺は神様が言っていた通りで、亜人がこの国へ来るのや、人間が向こうへ行く分にはチェックは緩かった。
船券買うときに獣人が好きなのかと、下世話なおっさんに絡まれたくらいかな。
まぁ、好きだけどねケモミミ!
おすすめだといわれた本を買ったのは秘密である。
内容は教えられない。
後は雑貨屋とかに行って必要なものを買い、食料品店に行って携帯食の追加、ぐらいかな。
調味料などはいくらあっても困らないから買い込んでもいいかも知れない。
注意点は、冒険者であればアイテムボックスのスキルは珍しくはないとはいえ、もとは大半の異世界人が所有しているスキルであること、だな。
この辺はダミーのリュックを背負っているので、いったんリュックの中を空にして突っ込んでおけば問題はないだろう。
もちろんダミーの財布も持っている。金は出そうと思えば手から出せるんだけどね。
あまり出歩いて死亡フラグを立てたくはないので、とりあえず宿への帰り道で一通りの店を見ていく。
滞在している間に変な兵士に絡まれたり、変な相手に絡まれるのは困るのであくまで目立たないのが原則だ。
というか俺目立つ人間じゃないからこんだけ人いたらわかんないと思うんだけどね……。
しいて言えば、顔が欧米系のせいかもしや実年齢より俺若く見えてるんじゃね、ってことかな……。
なんか扱いが、少年じゃないけど青年くらいなんだよね。
身分証には34って書いてあるはずなんだけど、宿や旅券発行所での扱いがどうも20代の出稼ぎに向ける感じで生暖かい。
逆に言えば34の出稼ぎとか不審だからまぁいいかもしれないが、ふとよぎるのは神様の提案。
若くない方がいいんだよな?
それを考えたら、この扱いはちょっとまずいかもしれない。
宿までの道は大通りで大きい店しかなかったので、特に問題なく買い物は済ませられたのだが……。
後の二日間、どうしようかな?
宿にひきこもるしかないか?
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
峻烈のムテ騎士団
いらいあす
ファンタジー
孤高の暗殺者が出会ったのは、傍若無人を遥かに超えた何でもありの女騎士団。
これは彼女たちがその無敵の力で世界を救ったり、やっぱり救わなかったりするそんなお話。
そんな彼女たちを、誰が呼んだか"峻烈のムテ騎士団"
国を建て直す前に自分を建て直したいんだが! ~何かが足りない異世界転生~
猫村慎之介
ファンタジー
オンラインゲームをプレイしながら寝落ちした佐藤綾人は
気が付くと全く知らない場所で
同じオンラインゲームプレイヤーであり親友である柳原雅也と共に目覚めた。
そこは剣と魔法が支配する幻想世界。
見た事もない生物や、文化が根付く国。
しかもオンラインゲームのスキルが何故か使用でき
身体能力は異常なまでに強化され
物理法則を無視した伝説級の武器や防具、道具が現れる。
だがそんな事は割とどうでも良かった。
何より異変が起きていたのは、自分自身。
二人は使っていたキャラクターのアバターデータまで引き継いでいたのだ。
一人は幼精。
一人は猫女。
何も分からないまま異世界に飛ばされ
性転換どころか種族まで転換されてしまった二人は
勢いで滅亡寸前の帝国の立て直しを依頼される。
引き受けたものの、帝国は予想以上に滅亡しそうだった。
「これ詰んでるかなぁ」
「詰んでるっしょ」
強力な力を得た代償に
大事なモノを失ってしまった転生者が織りなす
何かとままならないまま
チートで無茶苦茶する異世界転生ファンタジー開幕。
もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
【完結】亡き冷遇妃がのこしたもの〜王の後悔〜
なか
恋愛
「セレリナ妃が、自死されました」
静寂をかき消す、衛兵の報告。
瞬間、周囲の視線がたった一人に注がれる。
コリウス王国の国王––レオン・コリウス。
彼は正妃セレリナの死を告げる報告に、ただ一言呟く。
「構わん」……と。
周囲から突き刺さるような睨みを受けても、彼は気にしない。
これは……彼が望んだ結末であるからだ。
しかし彼は知らない。
この日を境にセレリナが残したものを知り、後悔に苛まれていくことを。
王妃セレリナ。
彼女に消えて欲しかったのは……
いったい誰か?
◇◇◇
序盤はシリアスです。
楽しんでいただけるとうれしいです。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
元孤児の魔王様は女王殿下を嫁にする
あかべこ
ファンタジー
15歳の誕生日に魔族の国の王になったものの気が弱い甘ちゃんと舐められ血気盛んな部下に命を狙われるノアは、血を流さずに王としての実績を積むため人間の国の女王・アイリスを妻にして王配として征服者になることをもくろむ……!
不定期更新予定。
表紙はぴくるーの百合メーカーで作りましたhttps://picrew.me/image_maker/59568
目が覚めたら夫と子供がいました
青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。
1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。
「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」
「…あなた誰?」
16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。
シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。
そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。
なろう様でも同時掲載しています。
神に同情された転生者物語
チャチャ
ファンタジー
ブラック企業に勤めていた安田悠翔(やすだ はると)は、電車を待っていると後から背中を押されて電車に轢かれて死んでしまう。
すると、神様と名乗った青年にこれまでの人生を同情された異世界に転生してのんびりと過ごしてと言われる。
悠翔は、チート能力をもらって異世界を旅する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる