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見聞録
嘘つきさんは甘い蜜を吸っていたい ⑬
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この世界では、国家間での「転移陣」の利用は原則禁止されている。
「転移陣」とは、藍色の幾何学模様を特殊な材料で描いた魔法陣だ。地面に同様の模様を描くことで、ある地点と距離のある違う地点を結ぶ。陣の中に入れば、結ばれれている地点へと、瞬間移動することができるといった代物だ。
そのような「転移陣」と似たもので、「妖精の輪」と呼ばれるものがある。「妖精の輪」は、きのこ・石・植物などが環状を描き、花人族・草人族・妖精・モンスターなどの干渉があって発生する。
「妖精の輪」が「転移陣」と異なっているのは、見た目だけではない。
「転移陣」が、複数の地点を行き来できるのに対して、「妖精の輪」のほとんどは一方通行だ。「妖精の輪」でどこかに瞬間移動しても、元の場所に戻る手立てがないというのが専らである。
もちろん例外はあって、「転移陣」のように複数の地点を行き来できる「妖精の輪」も存在しないわけではない。
また、「妖精の輪」は「転移陣」のように規制が厳しくないのも特徴だ。暗黒時代以前は、他国へ瞬間移動できる「妖精の輪」が、数多く存在していた。
暗黒時代の魔瘴の影響などから、そのような「妖精の輪」はほとんど消滅してしまった。
だが、暗黒時代も終わり、魔瘴を消滅する者の始動もあって、ひっそりと「妖精の輪」も復活の兆しを見せている。
実はそんな「妖精の輪」、リアトリス一家の敷地内に一つあった。
リアトリス・フデリンドウ・リナリア・チガヤ・エノコログサ・ススキ・クレマチスといった植物のミニチュア版が環状を描き、形成されている。
リースことリアトリスの親族を表現したような「妖精の輪」は、魔瘴の封印結界がなくなった多くの国のどこかと繋がっていた。その国の中には、もちろんロムト国もある。
その「妖精の輪」の前で、トリクシーとリアトリスが一時の別れの挨拶をしていた。
「いろいろとお世話になりました」
「こちらこそ、滞在中家事を手伝ってもらえて助かりました」
リアトリスの発言が終われば、見送りに来たらしいモンスターたちも鳴き声を上げる。
今後順調に事が運べば、会おうと思えばいつだってトリクシーに会える。今生の別れになることはないだろうと、見送りは彼らだけだった。
「ではそろそろ・・・・・・」
「うん、またね。くれぐれも気をつけて」
また近いうちに二人は会う予定だ。
トリクシーが自由になる計画において、リアトリスの存在も、計画成功の鍵を握っている。
「はい。ありがとうございます」
「妖精の輪」を利用して、トリクシーはルミエル国から海を越えたロムト国へ移動した。
それからイグナシオの同僚に護衛されながら、トリクシーはロムト城へ向かう。
イグナシオの関係者が、トリクシーをロムト城で保護しているとホラッパたちに連絡していた。その内容に食い違いがないよう、トリクシーはロムト城で待機していなければならない。
つまり、トリクシーがホラッパたちと合流するのは、ロムト城なのである。
石畳が広がり、赤や茶色の屋根の建物が立ち並ぶ、ロムト国首都。
その最北部に、ロムト城は聳え立っていた。
尖った屋根は青色に塗られ、一部の建物は人参色に塗られている。それ以外は、白色で統一された美しい城だった。
トリクシーは緊張を覚えながら、案内されてロムト城の用意された一室まで辿り着く。しばしそこで待機となった。
ホラッパが来るまで、トリクシーは頭の中でなんべんも、今後の計画を思い返していた。
イグナシオの関係者と何度も打ち合わせし、決定された計画。それをきちんと遂行できるかどうかに、トリクシーの未来がかかっている。
トリクシーが不安と緊張を抱えたまま、とうとうホラッパたちと再会を果たすときは来た。
ホラッパと彼の数名の部下が、トリクシー同様、ロムト城に勤務する者に案内されて、トリクシーのいる部屋までやって来た。
部屋で待っていたトリクシーを見て、ホラッパは安心とは違った笑顔を振りまいてみせた。
「音信不通で心配しましたぞ。ですが、ご無事で何よりです」
ニンマリと呼ぶにふさわしい笑みで、ホラッパはトリクシーの前に立つ。
トリクシーがホラッパたちと別行動するのはしばしばあった。その際には、トリクシーはいつまたホラッパたちのもとに帰るか、配達バードで手紙を送っていた。そして毎度きちんと、次の目的地へ出発する前には、ホラッパたちのところに戻るということを繰り返していたのである。
だから、トリクシーがルミエル国でホラッパたちに何も告げず、いきなり姿をくらましたことに関して、ホラッパたちは心配していなかった。
しかし、今回のようにトリクシーからホラッパたちに一度も連絡を取らなかったことは、初めてである。
それにはホラッパも最悪の事態を想定していた。
けれど、イグナシオの関係者からトリクシーがロムト国で無事保護されているとの連絡を受け、杞憂に終わった。
それどころか、こうしてロムト国と関係を持てたことに、ホラッパは喜びを隠せない。
ロムト国は、ウーフォワ大陸の中で一番大きい国だ。暗黒時代を終結した英雄の一人であるイグナシオの、生国でもある。
ロムト国との縁を持つことを渇望していたホラッパとしては、トリクシーがロムト国に保護されて万々歳だった。
「はい。親切な方々にこうして保護していただきましたから」
ホラッパの野心に、トリクシーが気づいていないわけがない。しかしそれを表情に出すことはなく、トリクシーはささやかな笑顔を見せる。
聖女などと褒めそやされるようになり、偽物を演じる上で、トリクシーはホラッパにより一層気品のある物腰を求められるようになった。
トリクシーの普段の少々お転婆な一面は、行動を共にするホラッパたちの前でしか見せないとの暗黙のルールも自然と出来上がった。
その堅苦しさと反動で、トリクシーは機会を見計らい、ホラッパたちと別行動を取っていたともいえる。
「私の不注意で、ご心配をおかけしました」
謝罪と反省の意を込めて、トリクシーはまつげを伏せた。
イグナシオの関係者に演技指導をも受けたトリクシーの態度は、わざとらしさがない。相当反省していると、ホラッパが勘違いするほどには、なかなかいい演技だった。
トリクシー自身、自分の人生がかかっているのだから、演技一つ一つに手など抜けるわけがないのである。
「そこまで反省してくださっているのであれば、もういいのですよ。貴女様が無事だっただけで良いのです」
トリクシーの先ほどの態度と、ロムト国の者がいる前とあってか、ホラッパは至極温厚にトリクシーを許した。
ホラッパの発言は、トリクシーの利用価値をほのめかすものでもあった。
しかし、トリクシーは毎度のことだと気にした様子はない。申し訳なさと安堵を滲ませる微笑を、トリクシーはホラッパに返す。
「して、話は変わりますが、手紙に書かれていたことは本当なのですか? ロムト国側で、貴女様の護衛を務めてくださるというのは」
「はい」
嬉しさを隠し切れない様子でホラッパが確認すれば、トリクシーは穏やかに肯定した。
ホラッパが露骨に喜色満面になるも、すぐさまそれを誤魔化すように小さく咳払いをする。
ゲンキンなホラッパを心の中で彼らしいと思いながら、トリクシーは真剣な顔で口を開いた。
「お力添えいただけるといいましても、公にはなさらないそうです。秘密裏にご協力くださるとのこと」
「ええ、ええ。そうでしたな。それでも我々の味方になってくださるなど、ありがたいことではありませんか」
「はい。この上なく幸運で、ありがたいお申し出でした」
この先のいつか甘い汁が吸えなくなる。そんなことなど露ほども思ってもいないホラッパに、トリクシーは本心からにこっと笑いかけたのだった。
「転移陣」とは、藍色の幾何学模様を特殊な材料で描いた魔法陣だ。地面に同様の模様を描くことで、ある地点と距離のある違う地点を結ぶ。陣の中に入れば、結ばれれている地点へと、瞬間移動することができるといった代物だ。
そのような「転移陣」と似たもので、「妖精の輪」と呼ばれるものがある。「妖精の輪」は、きのこ・石・植物などが環状を描き、花人族・草人族・妖精・モンスターなどの干渉があって発生する。
「妖精の輪」が「転移陣」と異なっているのは、見た目だけではない。
「転移陣」が、複数の地点を行き来できるのに対して、「妖精の輪」のほとんどは一方通行だ。「妖精の輪」でどこかに瞬間移動しても、元の場所に戻る手立てがないというのが専らである。
もちろん例外はあって、「転移陣」のように複数の地点を行き来できる「妖精の輪」も存在しないわけではない。
また、「妖精の輪」は「転移陣」のように規制が厳しくないのも特徴だ。暗黒時代以前は、他国へ瞬間移動できる「妖精の輪」が、数多く存在していた。
暗黒時代の魔瘴の影響などから、そのような「妖精の輪」はほとんど消滅してしまった。
だが、暗黒時代も終わり、魔瘴を消滅する者の始動もあって、ひっそりと「妖精の輪」も復活の兆しを見せている。
実はそんな「妖精の輪」、リアトリス一家の敷地内に一つあった。
リアトリス・フデリンドウ・リナリア・チガヤ・エノコログサ・ススキ・クレマチスといった植物のミニチュア版が環状を描き、形成されている。
リースことリアトリスの親族を表現したような「妖精の輪」は、魔瘴の封印結界がなくなった多くの国のどこかと繋がっていた。その国の中には、もちろんロムト国もある。
その「妖精の輪」の前で、トリクシーとリアトリスが一時の別れの挨拶をしていた。
「いろいろとお世話になりました」
「こちらこそ、滞在中家事を手伝ってもらえて助かりました」
リアトリスの発言が終われば、見送りに来たらしいモンスターたちも鳴き声を上げる。
今後順調に事が運べば、会おうと思えばいつだってトリクシーに会える。今生の別れになることはないだろうと、見送りは彼らだけだった。
「ではそろそろ・・・・・・」
「うん、またね。くれぐれも気をつけて」
また近いうちに二人は会う予定だ。
トリクシーが自由になる計画において、リアトリスの存在も、計画成功の鍵を握っている。
「はい。ありがとうございます」
「妖精の輪」を利用して、トリクシーはルミエル国から海を越えたロムト国へ移動した。
それからイグナシオの同僚に護衛されながら、トリクシーはロムト城へ向かう。
イグナシオの関係者が、トリクシーをロムト城で保護しているとホラッパたちに連絡していた。その内容に食い違いがないよう、トリクシーはロムト城で待機していなければならない。
つまり、トリクシーがホラッパたちと合流するのは、ロムト城なのである。
石畳が広がり、赤や茶色の屋根の建物が立ち並ぶ、ロムト国首都。
その最北部に、ロムト城は聳え立っていた。
尖った屋根は青色に塗られ、一部の建物は人参色に塗られている。それ以外は、白色で統一された美しい城だった。
トリクシーは緊張を覚えながら、案内されてロムト城の用意された一室まで辿り着く。しばしそこで待機となった。
ホラッパが来るまで、トリクシーは頭の中でなんべんも、今後の計画を思い返していた。
イグナシオの関係者と何度も打ち合わせし、決定された計画。それをきちんと遂行できるかどうかに、トリクシーの未来がかかっている。
トリクシーが不安と緊張を抱えたまま、とうとうホラッパたちと再会を果たすときは来た。
ホラッパと彼の数名の部下が、トリクシー同様、ロムト城に勤務する者に案内されて、トリクシーのいる部屋までやって来た。
部屋で待っていたトリクシーを見て、ホラッパは安心とは違った笑顔を振りまいてみせた。
「音信不通で心配しましたぞ。ですが、ご無事で何よりです」
ニンマリと呼ぶにふさわしい笑みで、ホラッパはトリクシーの前に立つ。
トリクシーがホラッパたちと別行動するのはしばしばあった。その際には、トリクシーはいつまたホラッパたちのもとに帰るか、配達バードで手紙を送っていた。そして毎度きちんと、次の目的地へ出発する前には、ホラッパたちのところに戻るということを繰り返していたのである。
だから、トリクシーがルミエル国でホラッパたちに何も告げず、いきなり姿をくらましたことに関して、ホラッパたちは心配していなかった。
しかし、今回のようにトリクシーからホラッパたちに一度も連絡を取らなかったことは、初めてである。
それにはホラッパも最悪の事態を想定していた。
けれど、イグナシオの関係者からトリクシーがロムト国で無事保護されているとの連絡を受け、杞憂に終わった。
それどころか、こうしてロムト国と関係を持てたことに、ホラッパは喜びを隠せない。
ロムト国は、ウーフォワ大陸の中で一番大きい国だ。暗黒時代を終結した英雄の一人であるイグナシオの、生国でもある。
ロムト国との縁を持つことを渇望していたホラッパとしては、トリクシーがロムト国に保護されて万々歳だった。
「はい。親切な方々にこうして保護していただきましたから」
ホラッパの野心に、トリクシーが気づいていないわけがない。しかしそれを表情に出すことはなく、トリクシーはささやかな笑顔を見せる。
聖女などと褒めそやされるようになり、偽物を演じる上で、トリクシーはホラッパにより一層気品のある物腰を求められるようになった。
トリクシーの普段の少々お転婆な一面は、行動を共にするホラッパたちの前でしか見せないとの暗黙のルールも自然と出来上がった。
その堅苦しさと反動で、トリクシーは機会を見計らい、ホラッパたちと別行動を取っていたともいえる。
「私の不注意で、ご心配をおかけしました」
謝罪と反省の意を込めて、トリクシーはまつげを伏せた。
イグナシオの関係者に演技指導をも受けたトリクシーの態度は、わざとらしさがない。相当反省していると、ホラッパが勘違いするほどには、なかなかいい演技だった。
トリクシー自身、自分の人生がかかっているのだから、演技一つ一つに手など抜けるわけがないのである。
「そこまで反省してくださっているのであれば、もういいのですよ。貴女様が無事だっただけで良いのです」
トリクシーの先ほどの態度と、ロムト国の者がいる前とあってか、ホラッパは至極温厚にトリクシーを許した。
ホラッパの発言は、トリクシーの利用価値をほのめかすものでもあった。
しかし、トリクシーは毎度のことだと気にした様子はない。申し訳なさと安堵を滲ませる微笑を、トリクシーはホラッパに返す。
「して、話は変わりますが、手紙に書かれていたことは本当なのですか? ロムト国側で、貴女様の護衛を務めてくださるというのは」
「はい」
嬉しさを隠し切れない様子でホラッパが確認すれば、トリクシーは穏やかに肯定した。
ホラッパが露骨に喜色満面になるも、すぐさまそれを誤魔化すように小さく咳払いをする。
ゲンキンなホラッパを心の中で彼らしいと思いながら、トリクシーは真剣な顔で口を開いた。
「お力添えいただけるといいましても、公にはなさらないそうです。秘密裏にご協力くださるとのこと」
「ええ、ええ。そうでしたな。それでも我々の味方になってくださるなど、ありがたいことではありませんか」
「はい。この上なく幸運で、ありがたいお申し出でした」
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