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⑥ 歴史あるハンバーグ
⑦
しおりを挟む ソース作りか……それは予想してなかったな。
水斗君は冷蔵庫から色々と調味料を取り出して持ってきた。
「これは、白ワインで、これは中濃ソース、あとはケチャップっと」
一つずつ指を差しながら説明してくれる。
お父さんも「ちゃんと覚えてるなぁ」とニコニコしながらほめた。
「うん! ちゃんと覚えてるよ! あ、中濃ソースとケチャップはお肉の中にも入れてるんだよね!」
「おお、そこまで覚えてるのか。そうだよ、お肉にも少しだけ入れてある」
「もちろんだよ父さん!」
水斗君はハンバーグを焼いたばかりのフライパンに、持ってきた調味料を順番に入れた。
ハンバーグの肉汁も混ざって、お店で食べているハンバーグのソースみたくなった。
さすが、料理の天才小学生……。
「これをハンバーグの上からかけて……」
「うわぁ、すごい……美味しそう」
「完成! 水斗特製……っていうか、ひばな特製ハンバーグ! 召し上がれ!」
真っ白な皿の上に、ピカピカ光っているハンバーグがのっている。
水斗君が店内のテーブルまで運ぶ。
お父さんが「ヒビコちゃんも、水斗について行きなさい」と背中を押してくれた。
お店の綺麗なテーブルで食べていいなんて、優しいお父さんだなぁ。
「ヒビコ! この席で食べていいぞ!」
家族が使うような大きな席だ。
こんな広い席、使っていいの?
あのお父さんから、優しさまでも学んでいるんだな。
「ありがとう……いただきます」
水斗君は冷蔵庫から色々と調味料を取り出して持ってきた。
「これは、白ワインで、これは中濃ソース、あとはケチャップっと」
一つずつ指を差しながら説明してくれる。
お父さんも「ちゃんと覚えてるなぁ」とニコニコしながらほめた。
「うん! ちゃんと覚えてるよ! あ、中濃ソースとケチャップはお肉の中にも入れてるんだよね!」
「おお、そこまで覚えてるのか。そうだよ、お肉にも少しだけ入れてある」
「もちろんだよ父さん!」
水斗君はハンバーグを焼いたばかりのフライパンに、持ってきた調味料を順番に入れた。
ハンバーグの肉汁も混ざって、お店で食べているハンバーグのソースみたくなった。
さすが、料理の天才小学生……。
「これをハンバーグの上からかけて……」
「うわぁ、すごい……美味しそう」
「完成! 水斗特製……っていうか、ひばな特製ハンバーグ! 召し上がれ!」
真っ白な皿の上に、ピカピカ光っているハンバーグがのっている。
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「ありがとう……いただきます」
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