飽きて捨てられた私でも未来の侯爵様には愛されているらしい。

王立学園の卒業を控えた伯爵令嬢エレノアには婚約者がいる。
同学年で幼馴染の伯爵令息ジュリアンだ。
二人はベストカップル賞を受賞するほど完璧で、卒業後すぐ結婚する予定だった。

しかしジュリアンは新入生の男爵令嬢ティナに心を奪われてエレノアを捨てた。

「もう飽きたよ。お前との婚約は破棄する」

失意の底に沈むエレノアの視界には、校内で仲睦まじく過ごすジュリアンとティナの姿が。

「ねえ、ジュリアン。あの人またこっち見てるわ」

ティナはエレノアを敵視し、陰で嘲笑うようになっていた。

そんな時、エレノアを癒してくれたのはミステリアスなマクダウェル侯爵令息ルークだった。
エレノアの深く傷つき鎖された心は次第にルークに傾いていく。

しかしティナはそれさえ気に食わないようで……

やがてティナの本性に気づいたジュリアンはエレノアに復縁を申し込んでくる。

「君はエレノアに相応しくないだろう」
「黙れ、ルーク。エレノアは俺の女だ」

エレノアは決断する……!
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