32 / 43
32(マシュー)
しおりを挟む
レイチェルの結婚式は本当に素晴らしかった。
ミュリス伯爵家の令息トレヴァーとの結婚式は、古くからのしきたりに則って花嫁の故郷の教会で執り行われた。
花嫁と花婿がともに宮廷人ということもあって、王族と教皇宮殿の聖職者たちや普段宮殿に集う大貴族たちが大移動をして、厳粛な結婚式が執り行われ、夫婦となったレイチェルとトレヴァーと共に速やかに帰路に着いた。
そのまま婚約発表と同様に宮殿の小広間で盛大な披露宴が催された。
僕はフィンリー侯爵に付き従う形でどちらにも参加が許されていた為、レイチェルに自らの口でお祝いを伝えることができた。
本当に、一瞬の夢のようだった。
ウェディングドレス姿のレイチェルは微かに俯いており、純白のベールの中で静かに祈っているかのようだった。
美しかった。
レイチェルは、僕の手の届かない存在となったのだ。
「……」
元から僕は、未熟で、幼稚で、自分本位で、独善的で、その他にもたくさんの欠点を抱え、とてもレイチェルには似合わない男だったのだと、今はもう素直に認められる。
そりゃ、少しは考えた。
レイチェルの純白のベールを捲り、誓いのキスをするのは、僕のはずだった──と。
ただそれは未練というより、寂寞とした思いと憧憬が入り混じった清々しい心境だった。
ほんの一時でも僕はレイチェルと共に人生を歩んでいた。それが、僕の人生の中でいちばん輝き、そして、最も愛すべき日々だった。
僕は自らの過ちで、それらに終止符を打ったのだ。
レイチェルにしてしまったことを真剣に考えれば、あの過ちには意味があったとか、あれでよかったなどとは言えない。
大噴水の事件で僕への評判が僅かに回復し、たまに同情や憐れみを向けられるようになったが、僕はそのような恩情に甘えてはいけないのだと自らを律した。
ハリエットは驚くべき大罪を犯した。
誰も止められなかった。
両親はハリエットの堕落を嘆き悲しみ、僕を叱責し、心を入れ替えて新しい人生を歩むよう諭した。両親もハリエットや僕を甘やかしたことや、子育ての失敗を悔いている。
挽回しようという気はない。
それは傲慢だ。
僕は、いずれコルボーン伯爵家を担う者として、必死で学び直し、堅実に、そして今度こそ誠実に、一人の貴族として精一杯生きていかなければならない。
それは償いの意味も含んだ献身であるべきだ。
もし、何某かの評価や感情によって僕の評判がよいものになれば、それは相手の寛容さの証拠であり、褒め称えられるべきは相対するその人物ということだ。
僕は矮小で、愚かで、軟弱。
それを忘れずに、少しずつでもまともな人間として人々の役に立てるように、精一杯努力していきたい。
いつか、レイチェルと、他愛もない会話ができる関係に戻れたら、僕の人生に悔いはない。
とはいえ、僕と関わったことを悔いている人物は何人もいることだろう。
申し訳ない。
努力するから許して欲しいとは決して言えない。
身勝手な謝罪は迷惑行為だと、今では理解している。
レイチェルの結婚式は僕の意識を変えた。
僕の中の濁りを祝福という聖い光で洗い流してくれた。
僕にとって、レイチェルとは奇跡だったのだ。
結婚式でその奇跡に感極まり、レイチェルへの心からのお祝いの気持ちで胸が震えて泣いてしまった。
誰よりも大切なレイチェルにもっともっと幸せになってほしくて。
僕がレイチェルへの未練で号泣していると思った人々からは厳しい叱責と軽蔑の一瞥を喰らったが、それは仕方がないことだった。
足繁くセイントメラン城に通っていたのも復縁を迫っていると誤解されていたのもあって、一部の風当たりはまだまだ強い。全て受け止めている。
それでも、レイチェルはお祝いを告げた僕に微笑んで、ありがとうと言ってくれた。
只の礼儀正しい挨拶であっても、嬉しかった。
それだけで生きていける。
「マシュー」
フィンリー侯爵が僕を呼んだ。
僕は今フィンリー侯爵の情けにより、英雄の元で再教育を受け研鑽を積んでいた。
フィンリー侯爵は英雄と讃えられる今、一線を退き後進の教育に尽力している。
僕もその一員として切磋琢磨させてもらえるのもまた奇跡だと深く感謝する毎日だ。
軍務全体の学習や訓練の他、適正が認められると領内の街の経営を委任され経験を積むことができるという話だけれど、僕はまだまだ到底そこには至ってはいない。
併し新入りの僕であっても、負傷兵の為の私設や、寡婦の為の救護院、親を亡くした子どもたちの為の孤児院、貧民の為の診療所や学習塾など、日を跨いで巡回しつつ奉仕するので大忙しだ。
フィンリー侯爵と新たな仲間たちから、そして歴史に名を残すことは恐らくない民たちの一人一人から、多くを学ばせてもらっていた。
「申し訳ありません。僕、何かしてしまいましたか?」
尋ねるとフィンリー侯爵はやや陰鬱とした表情、つまりいつもと同じ表情で小さな溜息のようなものを洩らしてから言った。
「否。違う。その話ではない」
「……その話……」
これは、やはり、何かをやらかしているのでは?
「……」
不安だ。
そわそわしている僕にフィンリー侯爵が憐れみの滲む視線を注ぐ。
「?」
なんだろう。
もしかして、誰かの訃報だろうか。
「……」
僕は待った。
英雄と讃えられようと、心身ともに傷を負ったフィンリー侯爵は過剰な繊細さと英傑ならではの知己が混在する複雑な人物だ。
沈黙の間、急かしてはいけない。
やがてフィンリー侯爵は僕に告げた。
「ゴールトン=コリガン辺境伯が急逝された」
「……え?」
その名前は、まだ、耳に新しい。
国境付近の地方長官であるチャニング・ゴールトン=コリガン辺境伯は、国境を守るというその重責の為に、レイチェルの結婚式には欠席し祝辞と盛大な贈り物だけを届けた。
フィンリー侯爵の続けた言葉に僕は耳を疑った。
「辺境伯は臨終に際し咄嗟に遺言証書を書き換えトレヴァーを後継者に任命した。マシュー。レイチェル嬢には二度と会えなくなるかもしれない」
「……」
国境を守る、地方長官の、妻。
それはレイチェルが戦地になり得る遥か彼方の辺境の地へと旅立ってしまうことを意味していた。
ミュリス伯爵家の令息トレヴァーとの結婚式は、古くからのしきたりに則って花嫁の故郷の教会で執り行われた。
花嫁と花婿がともに宮廷人ということもあって、王族と教皇宮殿の聖職者たちや普段宮殿に集う大貴族たちが大移動をして、厳粛な結婚式が執り行われ、夫婦となったレイチェルとトレヴァーと共に速やかに帰路に着いた。
そのまま婚約発表と同様に宮殿の小広間で盛大な披露宴が催された。
僕はフィンリー侯爵に付き従う形でどちらにも参加が許されていた為、レイチェルに自らの口でお祝いを伝えることができた。
本当に、一瞬の夢のようだった。
ウェディングドレス姿のレイチェルは微かに俯いており、純白のベールの中で静かに祈っているかのようだった。
美しかった。
レイチェルは、僕の手の届かない存在となったのだ。
「……」
元から僕は、未熟で、幼稚で、自分本位で、独善的で、その他にもたくさんの欠点を抱え、とてもレイチェルには似合わない男だったのだと、今はもう素直に認められる。
そりゃ、少しは考えた。
レイチェルの純白のベールを捲り、誓いのキスをするのは、僕のはずだった──と。
ただそれは未練というより、寂寞とした思いと憧憬が入り混じった清々しい心境だった。
ほんの一時でも僕はレイチェルと共に人生を歩んでいた。それが、僕の人生の中でいちばん輝き、そして、最も愛すべき日々だった。
僕は自らの過ちで、それらに終止符を打ったのだ。
レイチェルにしてしまったことを真剣に考えれば、あの過ちには意味があったとか、あれでよかったなどとは言えない。
大噴水の事件で僕への評判が僅かに回復し、たまに同情や憐れみを向けられるようになったが、僕はそのような恩情に甘えてはいけないのだと自らを律した。
ハリエットは驚くべき大罪を犯した。
誰も止められなかった。
両親はハリエットの堕落を嘆き悲しみ、僕を叱責し、心を入れ替えて新しい人生を歩むよう諭した。両親もハリエットや僕を甘やかしたことや、子育ての失敗を悔いている。
挽回しようという気はない。
それは傲慢だ。
僕は、いずれコルボーン伯爵家を担う者として、必死で学び直し、堅実に、そして今度こそ誠実に、一人の貴族として精一杯生きていかなければならない。
それは償いの意味も含んだ献身であるべきだ。
もし、何某かの評価や感情によって僕の評判がよいものになれば、それは相手の寛容さの証拠であり、褒め称えられるべきは相対するその人物ということだ。
僕は矮小で、愚かで、軟弱。
それを忘れずに、少しずつでもまともな人間として人々の役に立てるように、精一杯努力していきたい。
いつか、レイチェルと、他愛もない会話ができる関係に戻れたら、僕の人生に悔いはない。
とはいえ、僕と関わったことを悔いている人物は何人もいることだろう。
申し訳ない。
努力するから許して欲しいとは決して言えない。
身勝手な謝罪は迷惑行為だと、今では理解している。
レイチェルの結婚式は僕の意識を変えた。
僕の中の濁りを祝福という聖い光で洗い流してくれた。
僕にとって、レイチェルとは奇跡だったのだ。
結婚式でその奇跡に感極まり、レイチェルへの心からのお祝いの気持ちで胸が震えて泣いてしまった。
誰よりも大切なレイチェルにもっともっと幸せになってほしくて。
僕がレイチェルへの未練で号泣していると思った人々からは厳しい叱責と軽蔑の一瞥を喰らったが、それは仕方がないことだった。
足繁くセイントメラン城に通っていたのも復縁を迫っていると誤解されていたのもあって、一部の風当たりはまだまだ強い。全て受け止めている。
それでも、レイチェルはお祝いを告げた僕に微笑んで、ありがとうと言ってくれた。
只の礼儀正しい挨拶であっても、嬉しかった。
それだけで生きていける。
「マシュー」
フィンリー侯爵が僕を呼んだ。
僕は今フィンリー侯爵の情けにより、英雄の元で再教育を受け研鑽を積んでいた。
フィンリー侯爵は英雄と讃えられる今、一線を退き後進の教育に尽力している。
僕もその一員として切磋琢磨させてもらえるのもまた奇跡だと深く感謝する毎日だ。
軍務全体の学習や訓練の他、適正が認められると領内の街の経営を委任され経験を積むことができるという話だけれど、僕はまだまだ到底そこには至ってはいない。
併し新入りの僕であっても、負傷兵の為の私設や、寡婦の為の救護院、親を亡くした子どもたちの為の孤児院、貧民の為の診療所や学習塾など、日を跨いで巡回しつつ奉仕するので大忙しだ。
フィンリー侯爵と新たな仲間たちから、そして歴史に名を残すことは恐らくない民たちの一人一人から、多くを学ばせてもらっていた。
「申し訳ありません。僕、何かしてしまいましたか?」
尋ねるとフィンリー侯爵はやや陰鬱とした表情、つまりいつもと同じ表情で小さな溜息のようなものを洩らしてから言った。
「否。違う。その話ではない」
「……その話……」
これは、やはり、何かをやらかしているのでは?
「……」
不安だ。
そわそわしている僕にフィンリー侯爵が憐れみの滲む視線を注ぐ。
「?」
なんだろう。
もしかして、誰かの訃報だろうか。
「……」
僕は待った。
英雄と讃えられようと、心身ともに傷を負ったフィンリー侯爵は過剰な繊細さと英傑ならではの知己が混在する複雑な人物だ。
沈黙の間、急かしてはいけない。
やがてフィンリー侯爵は僕に告げた。
「ゴールトン=コリガン辺境伯が急逝された」
「……え?」
その名前は、まだ、耳に新しい。
国境付近の地方長官であるチャニング・ゴールトン=コリガン辺境伯は、国境を守るというその重責の為に、レイチェルの結婚式には欠席し祝辞と盛大な贈り物だけを届けた。
フィンリー侯爵の続けた言葉に僕は耳を疑った。
「辺境伯は臨終に際し咄嗟に遺言証書を書き換えトレヴァーを後継者に任命した。マシュー。レイチェル嬢には二度と会えなくなるかもしれない」
「……」
国境を守る、地方長官の、妻。
それはレイチェルが戦地になり得る遥か彼方の辺境の地へと旅立ってしまうことを意味していた。
115
お気に入りに追加
4,487
あなたにおすすめの小説
貴方もヒロインのところに行くのね? [完]
風龍佳乃
恋愛
元気で活発だったマデリーンは
アカデミーに入学すると生活が一変し
てしまった
友人となったサブリナはマデリーンと
仲良くなった男性を次々と奪っていき
そしてマデリーンに愛を告白した
バーレンまでもがサブリナと一緒に居た
マデリーンは過去に決別して
隣国へと旅立ち新しい生活を送る。
そして帰国したマデリーンは
目を引く美しい蝶になっていた
【完結】婚約者の好みにはなれなかったので身を引きます〜私の周囲がそれを許さないようです〜
葉桜鹿乃
恋愛
第二王子のアンドリュー・メルト殿下の婚約者であるリーン・ネルコム侯爵令嬢は、3年間の期間を己に課して努力した。
しかし、アンドリュー殿下の浮気性は直らない。これは、もうだめだ。結婚してもお互い幸せになれない。
婚約破棄を申し入れたところ、「やっとか」という言葉と共にアンドリュー殿下はニヤリと笑った。私からの婚約破棄の申し入れを待っていたらしい。そうすれば、申し入れた方が慰謝料を支払わなければならないからだ。
この先の人生をこの男に捧げるくらいなら安いものだと思ったが、果たしてそれは、周囲が許すはずもなく……?
調子に乗りすぎた婚約者は、どうやら私の周囲には嫌われていたようです。皆さまお手柔らかにお願いします……ね……?
※幾つか同じ感想を頂いていますが、リーンは『話を聞いてすら貰えないので』努力したのであって、リーンが無理に進言をして彼女に手をあげたら(リーンは自分に自信はなくとも実家に力があるのを知っているので)アンドリュー殿下が一発で廃嫡ルートとなります。リーンはそれは避けるべきだと向き合う為に3年間頑張っています。リーンなりの忠誠心ですので、その点ご理解の程よろしくお願いします。
※HOT1位ありがとうございます!(01/10 21:00)
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも別名義で掲載予定です。
貴方が選んだのは全てを捧げて貴方を愛した私ではありませんでした
ましゅぺちーの
恋愛
王国の名門公爵家の出身であるエレンは幼い頃から婚約者候補である第一王子殿下に全てを捧げて生きてきた。
彼を数々の悪意から守り、彼の敵を排除した。それも全ては愛する彼のため。
しかし、王太子となった彼が最終的には選んだのはエレンではない平民の女だった。
悲しみに暮れたエレンだったが、家族や幼馴染の公爵令息に支えられて元気を取り戻していく。
その一方エレンを捨てた王太子は着々と破滅への道を進んでいた・・・
わたしの旦那様は幼なじみと結婚したいそうです。
和泉 凪紗
恋愛
伯爵夫人のリディアは伯爵家に嫁いできて一年半、子供に恵まれず悩んでいた。ある日、リディアは夫のエリオットに子作りの中断を告げられる。離婚を切り出されたのかとショックを受けるリディアだったが、エリオットは三ヶ月中断するだけで離婚するつもりではないと言う。エリオットの仕事の都合上と悩んでいるリディアの体を休め、英気を養うためらしい。
三ヶ月後、リディアはエリオットとエリオットの幼なじみ夫婦であるヴィレム、エレインと別荘に訪れる。
久しぶりに夫とゆっくり過ごせると楽しみにしていたリディアはエリオットとエリオットの幼なじみ、エレインとの関係を知ってしまう。
【完結】捨てられ正妃は思い出す。
なか
恋愛
「お前に食指が動くことはない、後はしみったれた余生でも過ごしてくれ」
そんな言葉を最後に婚約者のランドルフ・ファルムンド王子はデイジー・ルドウィンを捨ててしまう。
人生の全てをかけて愛してくれていた彼女をあっさりと。
正妃教育のため幼き頃より人生を捧げて生きていた彼女に味方はおらず、学園ではいじめられ、再び愛した男性にも「遊びだった」と同じように捨てられてしまう。
人生に楽しみも、生きる気力も失った彼女は自分の意志で…自死を選んだ。
再び意識を取り戻すと見知った光景と聞き覚えのある言葉の数々。
デイジーは確信をした、これは二度目の人生なのだと。
確信したと同時に再びあの酷い日々を過ごす事になる事に絶望した、そんなデイジーを変えたのは他でもなく、前世での彼女自身の願いであった。
––次の人生は後悔もない、幸福な日々を––
他でもない、自分自身の願いを叶えるために彼女は二度目の人生を立ち上がる。
前のような弱気な生き方を捨てて、怒りに滾って奮い立つ彼女はこのくそったれな人生を生きていく事を決めた。
彼女に起きた心境の変化、それによって起こる小さな波紋はやがて波となり…この王国でさえ変える大きな波となる。
【完結】貴方と貴方のとなりのあの子を見倣います!
乙
恋愛
え?
何をしているのか?ですか?
貴方があの方をお褒めになるので、私も彼女を見習って改める事にしましたの。
喜んでくれると思っていた婚約者様は何故か不機嫌そうです。
何故なのでしょう_____?
※ゆるふわ設定
※1話と2話少し内容を修正いたしました
※お待たせしてしまい申し訳ございません。
完結まで毎日予約投稿済みです。
幼馴染と仲良くし過ぎている婚約者とは婚約破棄したい!
ルイス
恋愛
ダイダロス王国の侯爵令嬢であるエレナは、リグリット公爵令息と婚約をしていた。
同じ18歳ということで話も合い、仲睦まじいカップルだったが……。
そこに現れたリグリットの幼馴染の伯爵令嬢の存在。リグリットは幼馴染を優先し始める。
あまりにも度が過ぎるので、エレナは不満を口にするが……リグリットは今までの優しい彼からは豹変し、権力にものを言わせ、エレナを束縛し始めた。
「婚約破棄なんてしたら、どうなるか分かっているな?」
その時、エレナは分かってしまったのだ。リグリットは自分の侯爵令嬢の地位だけにしか興味がないことを……。
そんな彼女の前に現れたのは、幼馴染のヨハン王子殿下だった。エレナの状況を理解し、ヨハンは動いてくれることを約束してくれる。
正式な婚約破棄の申し出をするエレナに対し、激怒するリグリットだったが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる