異世界テイスト ~宿屋の跡継ぎに転生した主人公の異世界飯テロチーレム冒険ファンタジー!!~

きーす

文字の大きさ
上 下
394 / 413
第6章 冒険 -帝国編-

熱烈

しおりを挟む


「シーマさーん!! 無事に帰ってきてくれて良かったですー!! ずっとこのままだったら私...ひっくひっく」

「...」×全員


 無事にフィデールの宿に戻ってきたと思ったら、まさかまさかの展開が待っていた。
 イースさんが泣き出さんばかりの勢いで抱きついてくるなど、熱烈に出迎えてくれたのだ。
 突然のことでみんながみんな呆然としている。


「クリスさん、いったい何があったんですか?」

「アハハ.........。実はね、シーマくんが作っておいてくれた料理が早々に底をついちゃってね...。アルテさんの知恵を借りながらもイースが孤軍奮闘してくれてたんだけどさ...。慣れない作業だからあまりにも大変そうで、フォルティスさんにお願いしてシーマくん達が早く戻ってくるように迎えに行ってもらったんだ。上手く合流出来たみたいで良かったよ!!」


 何だそれ?
 俺、全然そんな話聞いてないけど!!


「...フォルティスさん!! どういうことですか!!」

「いや、シーマ。待て待て待て...汗」

「待たないですよ!! そんなこと一言も言ってなかったじゃないですか!! それなのに自分達は何食わぬ顔でここに戻ってくる途中も俺の料理を食べてましたよね!!」

「私のことを心配してたってのは嘘だったの?」


 俺の怒りを含めた言葉に、当然とばかりにフィリアも乗っかってきた。


「いやいや、フィリア王女が心配だったのは本当だよ!! イースもずっと頑張ってくれたんだけどな...」


 俺、結構な量を作り置きしておいたんだけどなー。
 っていうか、俺がいないって分かってるんだから少しは食べる量をセーブすれば良かったんじゃないの?


「ごめんなさい。私達が食べ過ぎたせいで...」

「すまん...」


 エテルナさんはともかく、オルテガさんにまで謝られちゃうとな...。許さざるを得ない。
 まぁ、しょうがないか。


「わかりました。この件については俺にも非があるのでもう止めにします...が、フォルティスさん達はこれから数日ガンガン狩りをして来てくださいよ!!」

「おうよ!!」

「そっちは任せといて!!」

「無論だ」


 とりあえず、フォルティスさんに対する制裁?はこれでいいとして、イースさんだよな...。何か労ってあげないといけないよな...。
 何かデザートでも作ってあげるかー。


「イースさん、俺がいない間この猛獣たちに料理を作ってくれてありがとうございました。そのお礼といってはなんですが、今度イースさんのために新たなデザートを作りますので、それで元気を出してください」

「はい!! 楽しみにしてます」

「ありがとうシーマくん。イースも報われて良かったね」

「シーマの新作デザートか。私も食べたいけど今回はイースに譲ってあげる」


(猛獣たちって俺らのことか?)

(他に誰がいるのよ!!)

(...ガッデム!!)

(まさかそんな手があったとはね...)

(ボクも今度それにしようかな...)

(私はデザートよりも甘い夜のほうが...)

(どっちも捨て難いわね...)

(こんなにも皆さんを動揺させるシーマさんって...)


 ...。
 エリシオンの3人の他にも、何やらボソボソと雑音が聞こえてくるけど、何も聞こえないフリをしとこ。
 イチイチ吸い上げてたらキリが無さそうだしな。



しおりを挟む
感想 35

あなたにおすすめの小説

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する

高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。 手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!

ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。 悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。

異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~

イノナかノかワズ
ファンタジー
 助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。  *話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。  *他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。  *頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。  *無断転載、無断翻訳を禁止します。   小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。 カクヨムにても公開しています。 更新は不定期です。

1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!

マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。 今後ともよろしくお願いいたします! トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕! タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。 男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】 そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】 アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です! コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】 ***************************** ***毎日更新しています。よろしくお願いいたします。*** ***************************** マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。 見てください。

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!

仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。 しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。 そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。 一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった! これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが

倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、  どちらが良い?……ですか。」 「異世界転生で。」  即答。  転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。  なろうにも数話遅れてますが投稿しております。 誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。 自分でも見直しますが、ご協力お願いします。 感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。

処理中です...