異世界テイスト ~宿屋の跡継ぎに転生した主人公の異世界飯テロチーレム冒険ファンタジー!!~

きーす

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第6章 冒険 -帝国編-

夜逃げ準備(カノン視点)

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「あなた...大丈夫なの?」

「ルーチェよ。その刀はな、見た感じでしかないがおそらくとんでもない代物だ。それをスパイと知っててカノンに預けるという心意気に応えたいんだよ」

「...ふぅ。そうですか」

「お父様お母様ありがとうございます。必ずみんなでカイゼル帝国を脱出しましょう!!」

「しかし、迎えに来るのはいいけど、どうやって出るんだろうな?」

「そうよねー。この家が帝国の人に監視されていることを知ってるのかしら?」

「はい。全て伝えた上でこの形を取ってますので、私も知らないような方法でここを抜け出すんじゃないかと思っています。実際、テンペスタに来るまでも驚きの連続でしたので...苦笑」

「それはどういうことだ?」

「そうよねー。教えてはくれないの?」

「後になれば分かることですし、おそらく今言ったところで信じてもらえないようなことですので...苦笑」

「ふふっ、そうか...」

「あなた、それでいいんですか?」

「俺はカノンを信じてるからな。それ以上の理由はいらないだろ」

「!!」

「カノン、そういうことだ。すぐに準備するが荷物はどうすればいいんだ?」

「このアイテムバッグに入れて下さいってことです」

「「アイテムバッグ!!」」

「これもその方が貸してくれたものです...」

「おいおい、こんなものまで貸してくれるなんて、カノンはどれだけ信頼されてるんだ? この短い間に何があったんだよ?」

「...捕まっただけですね」

「カノン...本当にそれだけなの?」

「...はい」

「まぁいいや。そいつが迎えに来たらこちらも判断してやるさ!! いつまでに準備すればいいんだ?」

「夜明け前までにお願いします」

「わかった。ルーチェ頼むぞ」

「あなたも手伝いなさいよ!!笑」




 ふぅー。
 やっと自分の部屋に戻ってきましたー。
 一時はどうなるかと思ったけど、何とかお父様とお母様を説得出来ました。
 非常に疲れましたー。

 でも、本番はこれからなんですよねー。

 それでも2人にはアイテムバッグを渡してあるし、私の荷物なんてほとんどないから、ほぼほぼ終わったも同然...



 ...じゃなかった!!



 ハイドがいるじゃーん!!



 出来れば一緒に連れていきたいんだけど、生き物だからアイテムバッグには入らないですよね...。
 他の街に住んでた時からずっと一緒に過ごしてきてるハイドは、もう家族の一員みたいなものです。どうにかしてオルティアに連れていってあげたいな...。


 あっ!!


 そういえば、シーマさんは新しい馬車馬を探してましたよね?
 ハイドはどうかしら?
 それにはシェスターさんと仲良くならないといけないけど、一応ダメ元で言ってみよう!!


「カノン、こっちは準備が終わったよ!!」

「わかりました。それでは早速迎えの方をお呼びします」


 ちょうどお父様から準備完了の報告があったので、私はシーマさんを呼ぶために、借りた刀に少ないながらも必死に魔力を注ぎ始めた。

 それにしても、いったいどうやってココに来るつもりなのでしょう?

 いつもではないけど定期的に監視されてることは伝えてあるので、堂々と正面からは来ないと思うけど...。




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