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第6章 冒険 -帝国編-
初めて
しおりを挟むさすがのフィリア王女も気の抜けた反応をするんだな。
まぁ、それくらいビックリなことだろう。
「実はさっきの魔法の訓練の時、フィリア王女を鑑定したらわかったことなんだ」
「あぁ、あの様子が変だった時ね」
「そうだね。ただ、あの時はどうしていいか分からなくて、エルピスやセレナ達に相談してからにしようと思ってた」
「ふーん。それで、封印を解く方法はわかったの?」
「ああ」
「どうすればいいの?」
「その前に確認なんだけど、封印を解いてもいいのか? どんな魔法か知らないけど、国レベルの大事になるかもしれないんだぞ?」
「いいわよ。楽しそうじゃない‼️」
「えっ、それ本気で言ってるの⁉️」
「当たり前でしょー。確かに言い伝えでしか知らない王族魔法を私が手に入れたら、この国が騒がしくなるかもしれないけど、そんなことは後で考えればいいの…」
「…」
「それよりも今は、私しか手に入れられないその魔法が、ほんの少しでもあなたの役に立てられれば私はそれでいいの」
「…」
「それが封印を解きたい理由としては不満かしら?」
「いや、十分過ぎるだろ…。ありがとな」
そこまで俺のことを想ってくれてるとはなー。今までは気付かない振りをしてたけど、これからはそうもいかない。真正面から受け止めてあげないとな。
そして、問題はここからだ。
「それで、どうやって封印を解くの?」
「それがな…使徒から口移しで魔力を注ぐことで封印が解けるらしいんだけど…」
「えぇ~! どうしよう‼️ 心の準備が…」
「まぁ、そうだよな。急に言われても困る…
「出来た‼️」…早!」
「ただね、お願いがあるの…」
ん?
急に甘い声出してどうしたんだろ。
普段のフィリア王女からは想像もつかない感じだ。
それにしても可愛いな笑
「封印を解く前に1度だけ、普通の口づけをして」
「…」
「シーマさんとの初めての口づけが、封印解くためっていうのが嫌なの」
「わかった」
「それじゃ、お願いね…」
俺はフィリア王女に近づいて、その顎に手をかけて上と向けると、フィリア王女は目を閉じた。
俺は、その唇にそっとキスをした。
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