異世界テイスト ~宿屋の跡継ぎに転生した主人公の異世界飯テロチーレム冒険ファンタジー!!~

きーす

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第5章 冒険 -教国編-

プンプン

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「私言いましたよね!! 魚料理を作ったら献上しなさいって」

 あー。
 作ることに夢中だったというか…。
 思い出さなかったというか…。

「要は忘れてたんですよね!!」

 は、はい。
 その通りでございますm(_ _)m

「あーぁ、せっかくクラフトスキルあげたのに、それですか!!」

 クラフトスキルをもらうのは、クラリスの乗っ取りを認めることが条件だったじゃん。
 魚料理のことは関係なくない?
 しかもすぐじゃなくてもいいって言ってなかったっけ?

「えっ?! そんな昔のこといちいち覚えていられませんよ」

 うわっ、マジか。
 自分の都合が悪くなるとこれか…。 
 もはや神とは思えんな。
 いや、駄女神か…苦笑

「っという訳なので、献上して下さい。今すぐに。アイテムボックスの中に入っているのは分かってるんですから!!」

 どんな訳だよ笑
 しかもアイテムボックスの中に入ってることを知ってるくらいだから、相変わらずめっちゃ監視されてるみたいだし…。
 
 しかし、ただ言われるがままに献上するのも癪だから何か条件付けようかな…。

 今回、エルピスに言われて俺たちがクラリスを助けたんだけどさ…。
 俺らがオルティアに逃げ込んだ後、『クラリスが死んだ』とデマを流すから、エルピスは新しい聖女候補に同じことを告げてくれない?

「残念ですが、それは出来ない相談ですね」

 えっ、マジか?!
 何故に出来ない?

「嘘をつくことになるからです。神が嘘をつくわけにはいきません」

 ……。
 エルピスがスゴくまともなことを言っている。
 はっきり言って意外だ。
 ただの食欲旺盛なエロ女神じゃなかったんだな…。

「シーマくんも相変わらず失礼なことを言いますね」

 いや、それはエルピスが俺にそう思わせてしまったんだけど。
 それじゃ逆に聞くけど、何かクラリスを守る別の方法はあるか?

「事実を告げることですね。そして、報復は許さないと付け加えます」

 おー。
 エルピスの立場でそれを言ってくれるとありがたいな。

「勝手に祭り上げられた聖女候補には私から、冒険者を使ってクラリス救出したことと、それに対する報復は許さないと伝えた上で、今後エピリシアには聖女を認めないことを告げます。そして、最後に見せしめとして聖女候補者のスキルを全て剥奪します」

 それが出来たら完璧だな。
 言うことない。
 俺が考えてたことなんてただの偽装工作だもんな…。

 まさか、エルピスがそこまで考えていたなんて…。

「私だって、今回のクラリスのことには腹を立てているんです。言ってしまえば神に背く行為でしたからね」

 確かに。

「ちょっとは惚れ直しました?」

 うん。
 エルピスが『出来る女』に見えてきた。

「そうでしょう、そうでしょう。私が今言ったことはシーマくんたちがフィデールに着いたら早速実行するつもりですので」

 ありがとう。
 クラリスも安心してオルティアで暮らせるようになるよ。

「そしてその後、クラリスにはシーマくんと結婚してもらいます」

 


 はぁ?

 今、なんつった?




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