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第5章 冒険 -教国編-
自分を信じて(クラリス視点)
しおりを挟む「クラリス、それを飲んでる間にルミナスをちょっと貸してくれない?」
飲み物をいただいていたらシーマさんから声をかけられたのでルミナスを渡した。
私的には別に構わないんだけど、何するつもりなのかしら? シーマさんが使うわけじゃないよね?
「これは本当に美味しいわね...。生き返るみたい。もう1杯もらっていいかしら?」
「えぇどうぞ。ただ、普段飲まないものを大量に摂って何かあるといけないので、ここまでにしておいて下さい」
「あら、そう? 残念だけど、そう言われちゃったらしょうがないわね」
「何も問題なければ、また明日飲めばいいじゃないですか。なぁセレナ?」
んっ?!
シーマさんが急にセレナへ話を振った。
あんまり喋ってないから気を使ったのかな?
「そうですよ。今日ちょっと元気になって、また明日飲んで、そして明後日飲んで...。徐々に元気になっていけばいいんです」
「本当にそうなれるといいんだけど...ね」
「何言ってるんですか。シーマ特製の飲み物に、クラリスの魔法があれば治らないほうがおかしいです」
「「...」」
「クラリスもそうなんですが、リンダさんももっと自分を信じてあげて下さい。あるべき姿になれるように、気持ちをもっと前向きにしていかなくちゃ」
へぇー。
セレナってちゃんとしてるのね。
何でここに来たのが明るい性格のシェリルじゃなくてセレナだったのか、ようやくわかったわ。
ただの可愛いお嬢さんではない。
1人の女性としてしっかりしてる。
伊達に正妻してないわね笑
ん?
今、私のことも言ってなかった?
「確かに...言われてみるとそうかもしれないわね。私は心のどこかでもう治らないって諦めてた。でも、それではいけないのね。自分が治ろうとしないとダメなのね」
「はい。とても大事なことです」
私が直接セレナに言われてるわけじゃないけど、きっとセレナは私に向けても言ってるんだろうなー。
気持ちを前向きにか...。
あの時はあの時の精一杯を尽くした。
今は結果を気にせずに、今の私の精一杯を尽くせばいいのよね。
わかった。
やってみる。
「シーマさん、ルミナスいいかしら?」
「わかった。ちょっとだけど俺の魔力入れておいたからさ」
そうか...。
今は、シーマさんもルミナスに魔力を注ぐことが出来るんだった。私だけじゃないんだ...。
もっと早く気付いてればいっぱい入れてもらえてたかもしれないのに。残念...。
でも、今さらあれこれ言ってもしょうがない。今のルミナスの魔力量で何とかしてみせる!!
「えっ?!」
何これ。
スゴい量の魔力がルミナスの中に入ってるじゃないの!!
よし。
これなら...。
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