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第5章 冒険 -教国編-
神声会議(会話?のみ)
しおりを挟む「杖さんや、もうそろそろ何か話してくれてもいいんでないかい?」
「…」
「あまり時間がないんだよねー」
「…」
「やっぱりエルピスに相談するしかないのかなー」
「………ママには関係ない」
「おぉー、やっとしゃべった!! でも、関係ないって言ってもさー、そのママに言われてあたしの主はクラリスを助けに行かなきゃならないんだけどなー」
「ク、クラリス!! クラリスはどこにいるの?」
「急にえらく食い付いてきたねー。クラリスはグレイスって街で監禁されてるらしいよー」
「監禁…」
「無理矢理に聖女を交代しようとして、杖さんは次の聖女に奪われて、クラリスは監禁されたっていう話らしいよー」
「クラリスを…助けたい…」
「杖さんはクラリスとおしゃべり出来るのー?」
「出来るけど…魔力を通してもらってる時だけ」
「そっかー。じゃあその辺はあたしとシーマの関係と同じなんだねー」
「あなたもエルピスの声なの?」
「うんにゃ、あたしはアルテナだねー」
「あの、アルテナ?」
「そうそう、あの戦闘大好きのアルテナ。だから刀なんだよねー」
「クラリスを…その…助けてくれるの?」
「エルピスがシーマにお願いしてたからねー。助けに行くんじゃない? そのために杖さんを偽物聖女から取り戻して来たんだしー」
「あっ、だからあの時少し魔力が入ってきたんだ…」
「覚えてるのー?」
「クラリスと離されちゃって不安になってたら、急に衝撃があって、ちょっとだけ魔力が入ってきたの」
「シーマの魔力って、入ってくる時気持ちいいでしょー?」
「…あっ、うん、まぁそれなりに」
「あらあら強がっちゃって。あたしなんて『ちょうだい』って言えばいつでも貰えるんだよー」
「…べ、別に羨ましくなんかないもん」
「ホントかなー?」
「クラリスだって、余裕がある時はちゃんとくれるもん…」
「余裕がある時って…。普段から魔力をいっぱい使うんだねー。聖女だから仕方ないのかー」
「クラリスには聖女としての役割があるからしょうがないの」
「でも、もうクラリスは聖女の扱いではないんでしょー? 教会は別の人を聖女に担ぎ上げてるみたいだしー」
「ママが何て言うか分からないけど、私はクラリスと一緒にいたい…」
「そうだろうねー。それが当たり前だよ。エルピスにお願いしてクラリスを聖女のままにしてもらえればいいんじゃない?」
「でも、それだとまたクラリスが大変になるよね?」
「いや、そうじゃなくてさー、クラリスを聖女のまま別の国まで攫ってっちゃえばいいんだよー。どうせこの国には偽物聖女がいるんだから問題ないでしょ」
「私がクラリスと一緒に居れるならそれでいい…。私もクラリス救出の力になりたい」
「おー。よく言ったー!! ん? シーマがエルピスに会いに来たみたいだから早速話してみよー!!」
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