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第5章 冒険 -教国編-
隠密スキル
しおりを挟む今回、聖女クラリスを救出するのが最大の目的だけど、仮に聖女の杖が偽聖女に渡っていた場合は、それも取り返す必要があるだろうな。エルピスのためにも。
そう考えると、おそらく隠密スキルが重要になってくるだろう。
今のメンツの中ではシェリルが一番だが、1人で行動させる訳にはいかないからもう1人欲しい。
俺だな。
でも、今のままではちょっと使える程度のレベルだから、正直なところ、もう少し仕上げておきたい。
かといって、いきなりみんなの前で使うと不自然だから、共有スキルの存在を明かさないといけなくなる。
まぁいいか。
何でもかんでも明かす訳にいかないから、適当なこと言って誤魔化すかね。
そうと決まれば、部屋に戻って嫁ズに相談するとしよう。
「シェリル、今回の聖女救出は隠密スキルが重要になる気がするんだ。だからそれまでに出来る限りレベルアップに努めてほしい」
「うん、わかった」
「そしてセレナは弓だ。かなり腕を上げているのは知ってるけど、出来るだけ早く撃てるように努めてくれ」
「わかったわ」
「俺はシェリル同様、隠密スキルのレベルアップを目指す。他のみんなの前ではやったことないけど、共有スキルのことはまだエルピスの確認取ってないから、とりあえず誤魔化しながら使うことにする」
「「わかった」」
とりあえず嫁ズの方向性が決まったことでひと安心なんだが、俺のレベルアップが問題だ。
足を引っ張らないように、かなり気合い入れないとマズイよなー苦笑
「シーマくんって隠密スキル持ってたっけ?」
翌日、最初の戦闘から隠密スキルを使ってたら、早速クリスさんにバレた。
まぁ気付かれるよね。
「えぇ。以前にシェリルの特訓にずっと付き合ってたらいつの間にか発現してたんですよ。今回は隠密スキルが役立つ気がしたので、聖女救出までは極力ココを伸ばそうかと思ってます」
「そうだね。僕もノエルにもないスキルだし、いざという時に必要になるかもしれない。いい判断だと思うよ」
「ありがとうございます。ちょっとやりづらくなるかもしれないですけど大目に見て下さい」
「気にしなくて大丈夫だよ。何か問題があったらこっちから指示するしね」
あぁー。
何だかイイな、こういうの。
パーティーというか同じグループに、男性で、しかも年上の先輩がいるとこうも心強いもんなんだな。
セレナとシェリルとのディオランサが良いとか悪いとかじゃない。
また違った安心感があって、それがすごく心地いいんだよな。
そう考えると、クランも悪くないよな。
肝心の隠密戦闘はというと、シェリルは主に投擲をしているが、俺は魔物を見つけると隠密で近づいて、気付かれても問題ない距離になったらシータで斬りつける。
問題は最初からシータを出しておくと、その魔力で気付かれてしまうことだ。
幸い鞘に入れておけば魔力には気付かれないようなので、毎回居合切りのような形にはなるが、何かそれはそれでカッコイイかも。
シータはもちろんだが、鞘の性能様々だ。さすがは神の声といったところか...。アルテナさんのことは知らないけど。
その後も俺たちは魔物との戦闘を繰り返しながらも道を進み、ようやく、クローツへたどり着いたのだった。
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