異世界テイスト ~宿屋の跡継ぎに転生した主人公の異世界飯テロチーレム冒険ファンタジー!!~

きーす

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第4章 冒険 -王都編-

ポテサラマジック

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 セレナとシェリルに卵スープを与えてまったりしてたら、お昼の時間になってしまったので、イルマさんも呼んでそのままお昼ご飯を食べることにした。

 せっかくだから、ポテトサラダの試食もしてもらおう。
 ある程度信頼されてるとはいえ、食事会でのぶっつけ本番は少々怖いからな。

 冷蔵魔道具より取り出して、それぞれの皿に盛り付ける。


「シーマ、これは何だい?」


 あー、そういう反応になるのか。
 

「シーマには悪いけど、何だかあまり美味しそうに見えないわね」

「そうだね...。ボクも似たような感想になるかな...。で、これは何?」


 予想してた感じと随分と違うな。
 確かに見た目はグチャグチャだからなー。
 美味しそうに見えなくても仕方ないのかもしれないな苦笑


「これは『がいも』を潰して作ったサラダなんだ。物は試しだからさ、まずは食べてみてよ」

「そもそも『がいも』って何だい?」

「『がいも』はグランツの市場で手に入れた異国の野菜なんですよ。まだ出会う前のシェリルが買い付けたものを俺が買い占めた、ある意味思い入れの深い食材です。今ではルート商会で実際に作ってみようという動きがあるんです」

「なるほど。今はまだ異国の野菜なんだね...」

「ボクには、あの『がいも』を潰して食べようなんて考えもしないけどね...。シーマは斜め上過ぎるよ笑」  

「ホントよね笑」

「...まぁ、そんなことはいいから、まずは1口食べてみてよ」


 俺がそう言うと、少し戸惑いながらもみんなが一斉に食べ始めた。


「あら、美味しいじゃない!!」

「ほんとですね」

「美味い美味い」

「何だかフィリアが好きそうな味だねー!!」

「えっ、私? だったら早速いただこうかしら? 」

「「「!!」」」


 何でフィリア王女がここにいる?
 っていうか、いつの間に来た?


「あんたもよく来るねー。しかも、食事時を狙ったかのように」

「シーマさんが新メニューを作ってるような気がしたのよね。だから、また来ちゃった!! エヘッ♪」

「「「…」」」


 俺も嫁ズも口があんぐりだよ。
 フィリア王女はいつからあんなにあざとくなったんだろう苦笑


「あぁー、ほんとに美味しいですね、これは」


 おいおい、いつの間に食べてんだよ。
 俺まだ渡してないんだけど...!!
 

「ちょっと待って。俺のが無い」

「それならココにあるじゃない」


 マジか。
 俺の皿、フィリア王女に取られてたよт_т


「いくらフィリア王女とはいえ、俺の食べかけはマズくないですか?」

「あっ、間接…ポッ♡」


 ポッ、じゃないよ!!
 嫁ズが怒り出したらどうするんだよ...。


「大丈夫よ、シーマ。私たちならそんなことで動じないから。だって毎晩...ねぇシェリル?」

「そうだよ。あんな事やこんな事してるんだもん。ボクたちは動じないよ笑」

「ぐぬぬぅー!!」

 
 いやいや、王女が張り合うなよ。
 他の人には見せられないような顔しちゃってるし苦笑
 
 それにしても、嫁ズの反応は意外だったな。
 これも嫁の余裕なのかな?
 

「あんた達若いねー笑」


 イルマさんの言葉が何となくだけど、この微妙な空気の落とし所を作ってくれたような気がした。


 

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