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第4章 冒険 -王都編-
ツヤツヤの理由
しおりを挟む翌朝。
朝から疲れ気味だったので、朝食は生地を作り置きしていたホットケーキにした。
キッチンで準備していると、さも当然のようにイルマさんはテーブルで出来上がりを待っている。
タダで泊まらしてもらってるだけに文句も言えない…。。
そして、みんなの分が作り終えた頃にセレナとシェリルも食堂に降りて来た。
「何だい、2人ともやけに顔がツヤツヤしてるねー!!」
「「「!!」」」
「どうせ、昨日シーマが作ったものと関係してるんだろ?」
「「「…」」」
イルマさん、鋭いのは鋭いんだけど、
2人のツヤツヤには、夜の営みの影響があるかもしれないのでそこは何とも…。
「まぁ話は後だ。せっかくの食事を冷めないうちにいただこうか」
どうしようかな…。
まぁ素直に全部喋るしかないよな。
そして、その先をどうするのかを相談するしかない。
「それで、結局のところどうなんだい? シーマが作ったものなんだろ?」
食事を終えてひと息付いたところでイルマさんが早速聞いてきた。
「イルマさんの予想している通りですよ。俺が作ったこちらの化粧水の効果によるものかと思います」
俺はそう言ってアイテムボックスから、化粧水の瓶を取り出して、イルマさんに見せた。
「化粧水?」
「肌をみずみずしく保つようにするものです」
「そんなものが薬草を使って出来るのかい?」
「えぇ。試してみたら出来ちゃいました。ただ…」
「ただ…?」
「イルマさんのポーション作りを見せていただかなかったら、これを作ることは出来ませんでした。イルマさんの作りかたを参考したんですよ」
「…フッ、私なんかの作業でも役に立つなんて嬉しいことを言ってくれるじゃないか。それで、コレはどうするつもり何だい?」
「ソレなんですよ、問題なのが笑」
「そうだろうね笑」
やはりイルマさんもこの化粧水を作ってしまったヤバさに気付いてる。
長い間王家と取引してきた薬師の名は伊達じゃない。
「イルマさん、レシピあげますから作りませんか?」
「嫌だね!! 絶対狙われるじゃないか。私は静かに暮らしたいんだよ!!」
「ですよねー苦笑」
「…」
バターン!!
「「「「?」」」」
「話は聞かせてもらったわ。この件、私が預かる!!」
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