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第4章 冒険 -王都編-

挨拶

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「おぉー、フィリア。よくぞ戻って来てくれた。連絡が途切れた時からずっと心配してたぞ! アルテも無事だったんだな!」

「お父様、ご心配おかけして申し訳ございませんでした。フィリアただ今戻りました」

「ゼスト国王様、連絡をせずに失礼致しました」


 マジか。
 誰よりも先に国王がココに来ちゃったよ。
 それだけフィリア王女が心配だったんだろうな。
 それだけでも良い関係なのがわかる。


 それにしてもこの国王、ガッチリした体格と精悍な顔立ちには、いくつもの歴戦を乗り越えたという自信が漲っている感じだ。
 考え過ぎかもしれないけど苦笑


「フィリア! 無事だったのか!」

「ゼットお義兄様、ご心配おかけしました」

「もう、フィリアったら連絡もしないんですもの。みんな心配してたんですよ?」

「ソニアお義母様も大変失礼いたしました」


 お、おー。
 王家が続々登場してるぞ。
 既に俺のお腹はいっぱいだぞ苦笑


「それでそちらの方々は? 」

「私達を助けてくれた冒険者です」


 ゼスト国王の問いに対して、フィリア王女が答えた。
 ここは俺が挨拶する場面だろうな。


「私は冒険者パーティー、ディオランサのシーマと申します。そして、私の左がセレナ、右がシェリルで2人とも私の婚約者でもあります」

「セレナと申します」

「シェリルと申します」

「何と、その若さで2人も婚約者がいるとはな。ただし、フィリアはやらんからな?笑」

「えっ? ダメなの?」


 いやいや、フィリア王女。
 ダメなのじゃないでしょ。
 ダメでしょ、普通に考えて。


「だって、順番からいって側室だろ。王女が側室ってわけにはいかんだろ」

「そっかー、残念!!」

「「「...」」」


 あのー、国王様?
 順番の問題じゃなくないっすか?


「それじゃあ、形だけでも正室にしてくれるってなったらいいの?」

「フィリアがそうしたいなら応援するさ。ただ、その時はシーマくんには貴族になってもらうしかないけどな」

「「「…」」」
 
「まぁ、その話はまた今度することにして…」


 えっ?
 この話、まだ続くの?
 しかも日を改めてとか、
 逃げ切れる気がしないんですけど。


「…でもこの後、そんな事がどうでもいいくらいビックリすることになるから!」

「ほぉー、それは楽しみだな」


 いや、俺は苦痛ですけど。



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