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第4章 冒険 -王都編-

事後

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「ん? ここは...宿か?」


 どうやら俺は宿の部屋に寝ていたようだ。
 その後、スタンピードはどうなったのだろう。
 フィリア王女は、セレナとシェリルは無事なんだろうか。


「おや、お目覚めになったようですので、姫様を呼んで参ります」


 そう言ってアルテさんが部屋を出て行った。と思ったらすぐにフィリア王女を連れて戻ってきた。
 フィリア王女が無事でよかった。
 上半身を起こしてみたはいいものの、ホッとした途端に疲れが押し寄せてきて、またベッドに倒れてしまった。


「私達を守ってくれてありがとう。でも、あまり無理はしないでね。あなたに何かあったら、私がセレナとシェリルに恨まれちゃうから笑」

「いやいや、王女様をお守りするのはこの国の民として当然のことです。もし俺に何かあってもセレナとシェリルは分かってくれますよ...たぶん」

「たぶんでしょ! まぁそれもあの2人らしいんだけどね...」


 そう言えば、フィリア王女はいつの間にか俺の嫁ズを呼び捨てにしてたな。それだけ仲良くなったってことかな? 


「それで当の本人たちはどこへ?」

「スタンピードの後始末に行ったわ」

「そうですか。それはよかった」

「ホントは側にいてほしいんじゃないの?」

「少しでもこの街や人々の力になれるなら、俺のことなんて後回しでいいんですよ。あの2人にはそれが出来る能力があるんですから」

「信頼してるのね」

「そりゃあもう。自慢の嫁たちですから笑」

「あー、はいはい...」


 俺の嫁ズへの溺愛っぷりに、フィリア王女は呆れてしまったようだ。


「...でもね、だからといって自分は無茶してもいいということにはならないのよ」

「分かりました。気をつけます」

「絶対そう思ってないでしょ!」

「何で分かるんです?」

「何となくよ!」

「そうですか笑」

「笑い事じゃないのよ!」

「分かってますよ。でも、本当に守りたいもののためなら、どんなに無茶だとしても死力を尽くします。嫁はもちろん、フィリア王女様に対してもね」

「もう...そんなこと言われたら、何も言えなくなるじゃない...照れ」


 あれ?
 何だか急に照れ始めたぞ?
 まぁいいか。
 ちょうどいいから話を変えよう。


「これからどうしますか?」

「そうねー。シーマさん達次第になっちゃうけど、冒険者達のお陰で街にもあまり被害はないみたいだし、シーマさん達が報酬を受け取り次第、この街を出ようかしらね」


 うーん。
 やっぱり俺にはまだ呼び捨てハードルがあるみたいだな。
 俺の場合はあんまり仲良くし過ぎないほうがいいんだろうけど苦笑


「分かりました。それではそのように」


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