異世界テイスト ~宿屋の跡継ぎに転生した主人公の異世界飯テロチーレム冒険ファンタジー!!~

きーす

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第4章 冒険 -王都編-

使徒?

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 聞き覚えのある声が、突然俺の頭の中に直接話しかけてきた。
 もしかしてエルピスか?

「そうです。あなたのエルピスです」

 ...。
まぁいいや。聞き流そう。
こんなこと初めてだけど、何かあったのか?

「そうそう、緊急事態なんです!! 
 ここから2キロくらい先で魔物に襲われている少女を助けて欲しいんです」

 わかった。その理由は?

「私の熱烈な信者であると共に...この国の王女だからです!!」

 マジかー。
 ヤバいやん。間に合うの、これ?

「だから早く行って下さい!!」

 とにかく全力でやる。
 また後でな、エルピス。




「ごめんシェスター、大変なことが起きてるらしいんだ。急いでくれ!」

 おっ!スピードが上がった。伝わるかどうかは賭けだったが、言ってみるもんだな。

「シーマ、スピードが上がったけどどうしたの?」

「セレナ、シェリル。詳しい説明は後でするから2人にお願いがある。
 この先、2キロもない距離で少女が魔物に襲われているらしい。どんなことをしてでもいい、助けてやってくれ。
 それは例え俺が死んだとしてもだ。わかったか?」

「わかった。理由は後で聞くからね!」

「ボクにもちゃんと聞かせてよ!」

 
 悪いな。
 今は本当に説明してる時間がない。
 せめて魔物が何かが分かればなー。


「セレナ、サーチにはまだ引っかからないか?」

「まだね。シェリルは?」

「ボクのほうもまだだ」


 どうする?
 今出来る最善の準備は...。


「セレナ、サーチはシェリルに任せて弓の準備を頼む。出来るだけ多くな」

「シェリル、サーチにかかったらセレナに教えてやってくれ」

「セレナ、サーチにかかった!
 敵は左前方。数はじゅう...ご!」

 
 かなり多いな。
 ヤレるのか?俺たちだけで。
 いや、ヤルしかないよな。


「セレナ、難しいことをお願いするが、襲われている少女を避けて撃ってくれ」

「シェリル、お前のスキルが頼りだ。状況を把握したらこの馬車から飛び出して、少女を救い出してくれ」


「「...」」


「見えた。あれはレッドボア! 矢を撃つよ!」


シュッ
シュッ


「まさか、あれは王族の馬車? 大変!
 シーマ、ボクも出るよ!」


シュッ
シュッ


 襲われている少女は馬車の中か。
 外はレッドボアでよくわからんな。
 バリアで馬車を囲むしかない!
 

「バリアー!!」


 よし。馬車が透明な箱で覆われた!


「シェリル、向こう側から馬車に向かってくれ。バリアの中は入れるはずだ!」

「セレナ、ゆっくりでいいからレッドボアの頭を狙って撃ってくれ!」

 シェリルには大きな声で、セレナには小声で指示を出し、俺は馬車近くのレッドボアを剥がしにかかる。


「ストーンバレット!!」


 よし、やっぱりバリアの中の馬車には当たらない!
 

「ストーンバレット!!」

「ストーンバレット!!」


 よし、だいぶレッドボアを削れたな。
 セレナのほうも順調だ。

 後は俺が剣で片付けようかと思って馬車を降りた途端、バタバタとバリア近くのレッドボアが倒れた。 
 シェリルの仕業か。


「よしシェリル、一気に片付けるぞ!」

「うん!」


 俺は夢中で剣を振り、シェリルはその間を突いてナイフで仕留めにかかり、何とかレッドボアを全て殲滅出来たのだった。

 あー、疲れた。



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