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第2章 宿屋
リクエスト
しおりを挟む「外がカリカリで、中は柔らかい。焼く以外にもこんな方法があったなんて驚きだ」
「初めて食べるけど、本当に美味しいよねー。このレシピだけでも売ればいいのに」
オルテガさんとエテルナさんの評価も良かったようで安心した。
レシピは売れるかもしれないけどまだ早いだろうなー。それは夕飯を提供出来るようになってからでもいいだろう。
それよりも、もしかしたらまたロックバード貰えるかなー。他の素材でもいいけど。
「なかなか手に入らないロックバードだからこの味が出せたと思ってます。そこでお願いなんですが、今度ロックバードを狩ったら丸ごと貰えませんか? もちろんお金は出します」
「何で丸ごとなんだ? 今回みたいに肉だけのほうが料理しやすいんじゃないのか?」
「それはそうなんですけど、これだけ美味しいロックバードなので、骨とかも使ってみたいんですよ」
「そういうことか。わかった。次は丸ごと持ってきてやるよ!」
よし。
丸ごとあれば違うことも出来る。いろいろ試したいしな。
せっかくのこの機会だ。フォルティスさんに他の食材も頼んでおくか。
「ロックバード以外の魔物も欲しいので、問題なければ丸ごと持ってきて下さい。解体は俺がやるので」
「おう、任せとけ! 」
「ねぇシーマ。その場合、料理は食べさせてくれるのよね?」
おっと、エテルナさんが絡んできた。しっかりしてるなー。食い意地張ってるだけかもしれんけど。
ただ、何でもいいって訳じゃないだろうから迂闊に返事はできないな。
「俺とセレナで味見して、食べてもらえると判断したものでよければ、ですね」
「そうね、それでいいわ。そう考えると、1番に味わえるセレナはズルいわね。」
「ホントですよね」
「えへへ...」
いやいやセレナさん、そこは照れてる場合じゃなくて、一応形だけでも否定しないと。エテルナさんの言葉にノエルさんも同意しちゃってるじゃん。
このままだと味見係が3人になってしまいそうだから、ちょっと話を逸らすとするかな。
「クリスさんも何か魔物の素材があればお願いしますね」
「わかった。でも、その時はまた何か食べさせてね」
「もちろんです」
何とか食材の交渉も済んだところで今日はお開きとなった。
たくさん作った唐揚げはたったの一つも残らなかった。
今後が楽しみになると同時に、怖くもなってきた。
何故だろう。
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