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第2章 宿屋

鑑定

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 セレナを空いてる部屋に案内した後、
 俺は部屋に戻ってきてひと息つく。


 何しろ異世界初日がやっと終わったんだ。シーマくんの記憶があるとはいえ、とにかく疲れた。
 明日からも大変だが、その前にいろいろと確かめなければならないこともある。


 まずはシーマくんの顔の確認だ。
 洗面所にある鏡で見てみると、知らない顔が映っている。


 突っ込みどこ満載だな。

 誰だこれ? 

 しかも銀髪?


 俺の若い頃のテイストが入ってなくもないけど、俺よりはイケメンで良かったよ。
 ただ、慣れるのに時間かかりそうだな…。まぁいいか。


 次は魔法関係のチェックだ。
 火とかは使えないから確認出来るのは、生活魔法と空間魔法だけになるな。

 
 生活魔法はLv.3で鑑定によると、ライト・クリーン・ウォッシュが使える。
 ライトと唱えると指先に光が灯るようなので、実際にやってみる。
 『ライト』
 「おぉー!」
 俺の指先に電球が付いたみたいだ。
 そして、異世界に来て初めて魔法らしい魔法を使えたことで、ちょっと感動してる。

 クリーンは体をキレイにするらしい。
 『クリーン』
 「?!」
 若干汗臭かった感がなくなり、さっぱりした感じになる。風呂に入れない時とかには重宝しそうだ。

 ウォッシュは衣類などにかけると、洗ったような効果があるらしい。
 『ウォッシュ』
 「スゲー!」
 上着を脱いで唱えてみたら、大きいボール状の液体に包まれたあと、中でグルグル回ったあとに液体が消えて、汚れの落ちた上着だけが残された。
  どうせならと、衣類を全部脱いでウォッシュする。楽ちんだ。
 これがあれば宿のシーツなどの洗濯は楽になるなー。ほのかにいい香りもするしな。強制は出来ないけど、早くセレナにも覚えてもらいたいな。


 お次は空間魔法だ。
 空間魔法のLv.1を鑑定すると「サーチ」とある。周辺の状況を確認出来るそうだ。
 『サーチ』
 「なるほど。」
 俺の近くだと、隣りの部屋で寝そべってる人を確認できた。セレナだ。疲れて寝てしまったんだね、おやすみなさい。
 出来るだけ遠くを確認しようとするが、500mくらいが限界のようだが、それでも充分高性能だし、何よりも便利だから重宝しそうだな。

 

 あとはアイテムボックスだ。

 ん? 待てよ?
 魔法とは違って唱える感じじゃないよな。
 入れたいものに触れて収納することを意識すればいいのかな。
 とりあえず、さっき脱いだ服を収納してみるか。

 「おぉー!!」

 服が消えた。
 ステータスウィンドウに「服1/99」と表示されているので、成功したんだろう。99というのは種類のことなのかな?
 今度は取り出すよう意識してみると目の前に現れた。しかも折りたたまれた状態でだ。控えめに言っても最高だ。何だかんだでチートは素晴らしい!!

 次に大きなものも入れてみよう。
 ベッドに触れて収納を意識すると、目の前から消えて、「ベッド1/100」と表示された。そのままさっきの服を収納すると「ベッド1・服1/98」となったのでトータルで100種類なんだろう。
 容量については追々確認していくことにして、とりあえずベッドと服を取り出して寝ることにする。




 異世界の初日からハードだったなー。




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