6 / 17
分からない【2】
しおりを挟む
目を開いた時、暗い林の中にいた。空の遠さから、低い土地に落とされたのだと悟る。
どうやら、空からの攻撃に巻き込まれたらしい。噂には聞いていたが、爆弾というものを初めて見た。轟音が消えていたことから、寄り道でもしたのだろうと推測する。
「気付いたか。あ、まだ動くなよ」
留められ、反抗心で上半身を上げた。瞬間、頭の痛みに気付く。左目や口に、血が流れ込んできた。
「おい、動くなっていったろ。頭を切ってるんだ。止血するから、じっとしてろよ」
触れられて、意識を状況整理に移行する。青年は細長く破いた布を持っていた。不恰好に、左腕だけが顕になっている。どうやら、手当てをする気らしい。
「いらない。平気だよ」
人間兵器は、治癒能力も桁違いだ。だから、瀕死の重症でない限り、治療すらない。いや、必要がなかった。
「何が平気だ。君も人間なんだ。油断すると死ぬぞ。じっとしてろ」
どうやら、空からの攻撃に巻き込まれたらしい。噂には聞いていたが、爆弾というものを初めて見た。轟音が消えていたことから、寄り道でもしたのだろうと推測する。
「気付いたか。あ、まだ動くなよ」
留められ、反抗心で上半身を上げた。瞬間、頭の痛みに気付く。左目や口に、血が流れ込んできた。
「おい、動くなっていったろ。頭を切ってるんだ。止血するから、じっとしてろよ」
触れられて、意識を状況整理に移行する。青年は細長く破いた布を持っていた。不恰好に、左腕だけが顕になっている。どうやら、手当てをする気らしい。
「いらない。平気だよ」
人間兵器は、治癒能力も桁違いだ。だから、瀕死の重症でない限り、治療すらない。いや、必要がなかった。
「何が平気だ。君も人間なんだ。油断すると死ぬぞ。じっとしてろ」
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
造花の開く頃に
有箱
現代文学
不安障で死にたがりで頑張り屋の青年、月裏(つくり)の元に、大好きな祖母から一通の手紙が届く。
それは月裏の従兄弟に当たる青年、譲葉(ゆずるは)を世話して欲しいとの内容だった。
そうして、感情の見えない美少年、譲葉との手探りの生活が始まった。
2016.12完結の作品です。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
愛の呪いは夢を見させる
有箱
BL
※殺し屋との職業柄、一応レーティング設定してありますが、恐らくエロくもグロくもありません(笑)
愛を知らずに育ってきた僕は、愛の為ならなんだってするようになっていた。
例えそれが〝作られた愛〟でも。
ある日、恋人だった男とトラブルになり、殺し屋のキリと出会う。
キリの見た目、それから事情を汲んだ甘い冗談に、僕の悪癖が発動してしまう。
愛の為なら、なんだってする。心が痛もうが、求められるなら殺人だって。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる