【完結】夢魔の花嫁

月城砂雪

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番外編1(新婚旅行編)

7(※尿道責め)

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 敏感な場所に触れた、そのちくりとした刺激に、ジュゼが甘い吐息を漏らす。出さずに達した身体には熱が蓄積されるばかりで、どこもかしこも、もう触れられるだけで気持ちがよかった。

「もう少し開けますか?」

 びくびくと痙攣しながら、無意識に少しずつ閉じていた脚を開くように促されて、ジュゼは言うことを聞かない脚にそっと力を込める。脚を開けば開くほど、無防備に曝け出される急所にひやりと外気が触れて。それだけでも気持ちよくなってしまうジュゼは、熱い息を吐きながらそろそろと大きく脚を広げた。
 レーヴェの膝を大きく跨いで、背に体重をかけるように凭れ掛かれば、すっかり全てを彼に預けてしまう格好になる。その淫らな姿に満足したレーヴェはねぎらうようにジュゼの頬を撫で、いい子ですねと囁いた。

「ふふ。ちょっと苦しいかもしれませんが、そのままでいてくださいね」
「ん……♡ う、ん……」

 何をされるか、もう解ってしまっている身体が、甘い期待と不安に震える。
 背後から伸びてきた優美な尻尾も、もう大分見慣れてしまった。指と同じくらい器用に動くその長い尻尾は、指では入らないような場所にまで容易く忍び込んで、存分に奥を気持ちよくしてくれる。きゅ、と。勃ち上がったまま震えている花芯を抱き締めるように巻き付かれる刺激だけで息が上がって、ジュゼははふはふと興奮し切った息を吐き出した。

「あんっ! あ、あっ♡ んんっ……!」

 僅かに開閉しながら快楽に震える小さな孔へと先端が押し込められると、そのまま奥までをゆっくりと押し広げながらずぷずぷと尻尾が埋まっていく。ジュゼが溢れさせた体液に濡れた内部の皮膚を微かに絡め取りながら奥へ進み、時に強く内壁をこすった。その度に込み上げる、言いようのない寒気のような感覚が、ジュゼの下肢を断続的に貫いていく。
 痛みは、初めからなかった。微かに感じるのは違和感だけで、絶え間なく身の内に湧き上がるのは、腰から背中までを這いまわるような快楽だった。ジュゼは硬く目を閉じて、その感覚を甘受する。切なげに眉を寄せ、されるがままに喘いでいると、後ろから首筋に吸い付かれてびりりと肌が痺れた。

「一番深いところまで、たくさん気持ちよくなりましょうね」
「ん……♡ あ、あぁっ♡ や、あ、ふか……!」

 優しい甘い睦言に、緩んだ体の最奥を暴かれて、びくびくと腿が震える。最奥に潜んだ前立腺を悪戯な尾の先につつかれる度、込み上げる射精の快楽がジュゼの脳を焼き焦がした。出すことのできない絶頂は、ジュゼの意識をつなぎとめたまま飽きることなく何度も頂点に導いて、悲鳴のような嬌声を上げさせる。
 濡れた音を立てて、尻穴に潜り込んだ指の感触に怯えることができたのも一瞬で。次の瞬間には、表と裏の両側から前立腺を嬲られるたまらない快楽に犯された脳が、気持ちいいという感情以外の全ての感覚を奪っていった。

「あっ♡ あっ♡ あぁっ♡ だめぇ……っ♡」

 脳の回路が焼き切れるような快楽に、気持ちいい、と。回らない舌でそう喘げば、ぐいと顔を仰向けにされて唇を奪われる。男の膝を大きく跨いだはしたない格好で、尿道をくじられ、尻穴を掻き回され、口の中も舌に犯されて。妖魔の触れるありとあらゆる粘膜が、蕩けてしまいそうに気持ちがよかった。
 全身の穴という穴から噴き出した体液が、まだ身に付けたままだった上半身の衣服をぐっしょりと濡らしていく。何度絶頂をしても、出口を塞がれた穴から精液がこぼれることはない。外に放てない熱は温度を上げながら何度も内側から性器を苛み、ジュゼの全身が薔薇色に染まった。絶頂の度に上がる高い嬌声は次第に震えてかすれた吐息ばかりになり、視界に飛び散る星のような光に頭の中までを埋め尽くされる頃になって、ようやく震えるばかりの花芯からゆるりと尻尾が引き抜かれた。
 あまりにも多くの快楽をもたらしてくれた尾に追い縋るように精液が上り、それでも自力で外に出ることを躊躇ってか、尾が抜け落ちても精液がこぼれることはなかった。官能に苛まれたまま、ぐったりと弛緩した身体を僅かに痙攣させるばかりで達せないジュゼを優しく寝台に横たえると、レーヴェは身体を入れ替えてジュゼの足の間に顔を埋めた。

「もう、出してあげてもいいですか?」

 優しい指に、限度を超えた快楽に震えるばかりの花芯を撫でられて、それだけで仰け反ったジュゼの身体がシーツに波を立てる。荒い息を吐き出すばかりで、言葉を紡げないジュゼが、それでも微かに頷けば。優美に笑ったレーヴェは、激しい責めを耐え抜いて可愛く震える花芯を握り込み、やわやわと揉み解した。
 その性器は瑞々しい色をしていて、大切に可愛がられていると一目で解る色をしている。擦るだけでは出せず、前立腺を嬲られるか、伴侶の口に慰められなければもはや満足に精を放てないその場所に慈しむような口付けを贈った後、レーヴェは自らの口内にそれを導いた。

「んん……っ」

 愛の媚薬を満たした熱い口に含まれて、そのまま蕩けてしまいそうな気持よさに、涙の滲んだ青い瞳からほろりと雫が垂れ落ちる。敏感に成り果てた尿道をゆっくりと精液が駆け上がり、たらたらと先端からこぼれる度に、たまらない絶頂感がジュゼの腰から脳天に突き抜ける。
 弄ぶようにしゃぶられれば溜まった精液が内部で悶え、強く吸われる度に全身を貫く絶頂に足がピンと伸びる。じゅるじゅると美味しそうに精液を啜る音に羞恥を煽られた体は鋭敏に快楽を拾い上げ、もはや自分の意思ではどうすることもできなかった。
 長くたっぷりと性器を弄ばれて、もう体のどこにも力を入れることができない。精液の出が悪くなったのか、一際強く局部に吸い付かれたジュゼは喉を震わせ、か細い声で悲鳴を上げた。

「も、もうでない、れないからっ♡ やめ、やめて、もう……♡」
「ふふ。ええ、今日はたくさん出しましたからね」

 ゆるして、たすけて、と。ひんひん泣いているジュゼを、子犬を宥めるようによしよしと甘やかしながら、その唇はなおもゆっくりとジュゼの急所を責め立てている。
 精巣の中のモノはすでに吸い尽くされて、射精による快感の解放ができなくなれば、弄ばれるそこはつらくなるばかりだ。男性性の快楽の先にある、女性性の快楽を植え付けるような執拗な性交に、ジュゼは泣き叫びながら許しを請うた。

「だ、だめ、らめ♡ もうイけない、イけないっ♡ キちゃうっ♡♡♡」

 射精を知らない内から身体を開発され尽くしたジュゼは、いとも簡単にドライで昇り詰めてしまう。だが、出ないと出せないとでは、快楽のレベルが違った。出さずにイくことに慣れているはずの身体さえ、一回でどろどろに蕩けてしまいそうなほどの官能がジュゼを何度も包み込む。キちゃう、キちゃうと半狂乱のジュゼは、汗にまみれた髪を振り乱して泣き叫んだ。
 甘く甘く、体中を蕩かしながら全身に散っていく悦楽の炎に、休むことなくとろ火で身体を炙られ続けて息ができない。夜の闇に包まれた寝台の中、官能の涙に歪んだ視界の中には絶えず眩しい星が輝いて、長く甘い夜をキラキラと淫らに彩った。
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