【完結】夢魔の花嫁

月城砂雪

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第四章(挙式編)

4-7(※尿道責め)

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「ね? だから、もう少しだけ我慢しましょう? 明日が来たら、あなたがどんなに待ってと叫んでも、少しも待ってはあげられないんですからね」
「ふあっ……♡ う、でも、ぁうっ♡ んん♡ そこ、さわっちゃ……っ♡」

 イっちゃうよぅ、と。泣き声を上げて、頭を打ち振る様が可愛くて笑みがこぼれてしまう。愛液を垂らす尻穴に埋めた指はさっきからずっと前立腺を刺激していて、ジュゼがもう限界なのは、レーヴェの方がよく知っていた。
 半勃ちで震えるペニスが真っ赤になりながら涙をこぼしているのを視界に入れると、レーヴェは身を起こし、ジュゼを抱き上げて腕に抱える。

「それじゃあ、塞いであげましょうか」
「んぅ、ひゃうっ♡ ひゃ、なに……」

 ささやかな衣擦れのような音を立てて、敏感な性器に絡みついたものに目を向けたジュゼが、目を丸くして硬直する。
 細長い紐のようなものの先端に、葉っぱのような薄さの三角形の尖りがついた何かが、おかしくなってしまった尿道口からぼたぼたと雫を垂らすジュゼの性器をきゅうきゅうと締め上げている。仄かな体温と、自立した動きを兼ね備えたそれが、彼の――尻尾だと。気付くには少しの時間を有した。
 ジュゼを怖がらせないためだろうか。それとも、悪魔は人が思うほど悪魔らしい姿をしていないものなのだろうか。その美貌の他には、魔性を思わせるものがジュゼの瞳に映ったことは、これまでなかった。
 その姿に、どんな感想を抱くよりも早く、ちゅっ、と。尖った尾の先端が尿道口の窪みに少しだけ埋まって、びくんと足が跳ねる。強い刺激にも、緩やかな角度しか示せない性器を優しく持ち上げて固定されて。何をされようとしているのか悟ってしまったジュゼが怯えて足を閉じようとするのを易々と阻むと、あっという間に細い尿道に尻尾の先端が捻じ込まれた。ひっ、と引き攣った声が上がる。
 ジュゼはシーツを握り込みながら、細いとは言え立派な尻尾がするすると弱々しい性器に埋まっていくのを、信じられない気持ちで凝視した。痛みはなく、むずむずするような違和感だけがあった。

「ふぁ、あ、うそ。や、なんで……!」

 ぐいぐいと奥に入り込む尻尾はもう、ささやかな長さしかない性器の根元を通り過ぎてしまったような気がする。それなのに、何の引っかかりもなく奥へと侵入を続ける尻尾はまだ構わず先を目指している。今更閉じることもできない脚がブルブルと震え、鳩尾の辺りがきゅう、と熱くなった。

「しっかりと奥まで入りましたね」
「やぁ、や、おちんちん……」

 違和感に涙を滲ませていると、突然、了承なく尻尾を引き抜かれる。
 排尿の瞬間に似た、それでいてより重い質量の排出に、ジュゼは上半身を激しく慄かせた。その驚きも収まらない間にまた奥まで捻じ込まれ、にゅるりと一息に奥までを満たした尻尾に押し出されるように愛液が溢れる。違和感に息を詰めた身体の緊張を意にも介さずにまた引き抜かれると、早くも刺激を受け入れ始めたジュゼの全身を、腰が抜けるような快感が駆け抜けて上半身が撓った。

「あっ⁉ あ、ああぁっ♡ んあっ♡」
「ふふ、可愛い声ですよ、ジュゼ」
「やっ、あっ、あああ~~~っ♡」

 感覚は排尿に似ているのに、込み上げる快楽は性交のときのそれで。この先もう二度と、まともに排尿をすることもできないような追い詰められた気持ちにさせられる。ずぷずぷと奥を犯す尻尾は無理やりと呼べるほど乱暴ではないものの容赦なく、葉巻のように丸まる尾の先端は、ギリギリまで引き抜かれる度に開いて小さな穴を拡張し、ドロドロとした愛液が広げられた穴から大量に溢れた。気持ち良すぎて涙が止めどなく滲み、白い腕に絡みつかれた体は形を失くしてしまいそうに蕩けていた。
 すっかり快楽に染められて喘ぐジュゼを映す赤い瞳を愛しげに綻ばせると、レーヴェはさらに尾を奥まで侵入させ、身体の奥にある何かをつん、と、突く。視界に淫らな星が散り、頭が真っ白に染め上げられた。

「気持ちいいですか? いつも、お尻で気持ちよくなれるところですよ」

 ジュゼが衝撃に目を白黒させている間にも、尾先が見つけたその場所をくりくりと押して刺激する。尻穴が物欲しそうに収縮してレーヴェの指を食い締め、喘ぎに閉じられない唇から涎が垂れた。
 指と尻尾に、交互にその場所を押されて、ひんひんと情けない声がこぼれる。逃れられないと知りながら身を捩れば、自分から気持ちのいい場所に指を押し当ててしまって腰が抜けた。溺れたような息遣いで咽び泣くジュゼの耳に、悪魔の甘い囁きが触れる。

「ここを一緒に触ったら。きっと、すごいと思いませんか?」

 試してみたいでしょう? と。笑う悪魔に頷いてはいけないことくらい、百も承知のはずでも。それでも、頷く以外の選択肢が、ジュゼにはもう残されていなかった。

「あっ、あっ‼ あぅ、うう♡ い、一緒にっ、ぐりぐりして……っ♡」

 口にしてしまった瞬間、掻きむしるような勢いでぐちゅぐちゅと二つの穴を掻き回されて責め立てられ、ジュゼは涙と涎を垂らしながら喉を晒して喘いだ。だめ、だめ、と。心からの哀願さえ興奮に飲み込まれて、昂るばかりの身体を見透かされているかのように、愛撫の手は緩まない。それどころか激しくなる一方の刺激に、がっちりと抱き込まれたジュゼの身体がびくびくと跳ね回った。

「ひっ、ひあぁ‼ ああ、ああ♡ あ、あ! もぅ♡ ゆる、し♡♡ あああぁっ‼」

 断続的に訪れる波はやがてジュゼの全身を完全に支配し、脳天でばちりと弾けた。子犬のような悲鳴を上げ、大きく背を撓らせガクガクと全身を痙攣させる。
 尻尾を捻じ込まれたままの穴から白濁は弾けず、絶頂を封じられた性器の内側を熱い粘液が苛んで。あまりの衝撃に瞳を裏返らせ、今にも失神しそうなジュゼの唇に優しく口付けながら、可愛い人、と。悪魔は笑った。
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