【完結】夢魔の花嫁

月城砂雪

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第三章(出産編)

3-4#

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「っあ、やぁ……♡ あ、はや、はやく……♡」

 きゅう、と。胸の前で両手を組み、早く欲しいと腰を動かしながら紅潮して蕩けた顔で懇願するジュゼを見下ろして、レーヴェも熱い吐息を漏らす。両手をジュゼの臀部に回し、淫らに揺れていた尻を固定すると、割れ目を指で押し広げた。
 幼げな容貌に釣り合う小振りな尻は扇情的な桃色に熟れて、湯に洗い流されながらもなお粘る愛液を垂れ流しながら淫らに震えている。暖かな浴槽の中、丹念に過ぎるほどほぐされた体はとろとろで、いたるところに淫らな炎が燻っていた。
 拡げられたそこに先端が押し当てられ、ぐ、っと。多少のお湯と共に押し入る。ざば、と。縁から溢れた湯がジュゼの上体を濡らして、圧倒的な質量を持つ肉がジュゼの内臓を押し上げた。

「や、あ、あぁ――っ‼」

 敏感になっている蕩けた粘膜を強く擦り上げられる感覚に、脳天まで痺れるような快感が走る。
 たまらずレーヴェの腰に震える両脚を絡めると、その愛らしい仕草にますます猛ったペニスが肉膣の中で膨れ上がった。浴室に甘い絶叫が反響し、股と股がピタリと重なる。脚を広げていた手を離したレーヴェは、上体を倒してジュゼに覆い被さると、顔の横に手を付きながら耳元で囁いた。

「つかまっていてくださいね」

 囁かれたジュゼは、これからされようとしている事を理解したのかそうでないのか、素直にレーヴェの背中に両手を回した。濡れて滑りやすい背中に健気に縋り付く指の感触が愛しくて、レーヴェは熱情を込めて逞しい肉槍を奮った。

「あっ♡ ああーっ♡ きも、きもちいぃ♡ やぁっ、あ♡ だめなとこ、だめなとこっ、すごいよぉっ♡」

 指で限界まで高められた場所を、待ち望んだ熱い剛直に熱烈に擦り上げられる。最初の性交からずっと責められ続けている前立腺からの刺激に、甘イキのような感覚が止まらない。惜しげもなく捧げられる抽挿の度にイイ場所を擦られつつ、指では届かなかった奥側の急所をこちゅんと叩かれて、レーヴェの腰に絡んだジュゼの脚がきゅっと収縮した。

「ああんっ♡ そこ、そこ、もっと♡ もっと……っ、ああ~~‼ いっ、いぃよぉっ♡」

 欲しがった場所に的確に与えられる快楽が気持ち良すぎて、甘い喘ぎと涙が留めようもなく零れ落ちる。彼に触れてもらえるなら、何だって気持ちよかったけれど。この大きな身体にしがみついて、熱いペニスでめちゃくちゃにお尻とお腹を可愛がられるのが一番たまらない。
 叩き付けられる性感と熱を、ずり上がらないようにとしがみついた全身で受け止めるジュゼの意識が、段々と混濁していく。レーヴェも汗をかいているのか、滑りやすくなってきた背中に何度も震える指をかけ直すと、レーヴェもそれに気付いたのか、ジュゼをしっかりと抱え直しながら立位へと移行した。
 自重で深く食い込んだペニスが、ジュゼを一際おかしくさせる奥側の性感帯にめり込んで、悲鳴じみた嬌声が上がる。ぎゅっと収縮した身体をぶるぶると小刻みに痙攣させながら、四肢を絡めて懸命に縋り付いた。

「き、きもちぃ……♡ そ、そこ、トんじゃう……♡」
「ええ。ふふ、落ちないように、しがみついていてくださいね」

 譫言のようなジュゼの呟きに答えてやりながら、レーヴェは性感で真っ赤に染まった額に口付けを落とす。それだけの行為で体を震わせる健気な体に、庇護欲と征服欲が同時に込み上げた。
 愛しい相手をこの腕に抱き締めて永遠に守っていたいし、柔い体を思うがままに蹂躙して淫らに喘がせたい。執着心の強い悪魔の中でも最も情の深い夢魔の一族にとって、その二つの欲はもはや本能だった。
 しがみついてくるジュゼの臀部に回した手で体を軽く持ち上げて、深くつながり合った結合部を意識させてから、自身の剛直に薄い尻を押し付けるように押さえつけて深い場所を抉る。素直な身体が強い刺激にビクリと跳ね上がり、潤んだ青い瞳を剥いてジュゼが悲鳴を上げた。

「あああああっ‼」

 後ろに仰け反ろうとした体を抱き潰されて、逃げ場のない快楽に閉じ込められたジュゼの身体がレーヴェの腕の中で痙攣する。焦点の合わない瞳が悦楽に揺れて、小さな口が酸素を求めてはくはくと動いた。

「はっ……♡ や、いま、いま、すご、だめなとこ……だめ……♡」

 ぶるぶると体を震わせ、もはや意味をなさない言葉を譫言のように繰り返す姿は可愛らしくて。このまま、奥の奥までを征服したくなる。
 雌を一番悦ばせてあげられる場所は、赤子のための場所のすぐ側にある。自分の子供を孕んだ雌の胎に、大きな衝撃は与えられない。子が成熟するまでは、特に念入りに大切にしてあげなくてはならないその場所を可愛がることは、久しくできていなかったけれど――もう、月は満ちた。奥に欲しいと甘え泣くように蜜を垂らす雌の願いを、叶えてやれない理由はなくなったのだ。
 ジュゼが大きな声を上げた場所と、同じくらいに深い場所を、再び大きく突き上げてやる。すぐにジュゼの悲鳴が上がるが、それが歓喜の嬌声であることを知っているレーヴェは、眼差しに蕩けるような熱を込めながら律動を続けた。

「ひゃぁあっ! だめっ♡ あ、そこ、そこ、潰しちゃ……あ、あ、きちゃう♡ きもちよすぎるの、きちゃ……!」

 湿った空気に、爛れた声が反響する。広い浴室中にジュゼの嬌声とレーヴェの息遣いが満ちて、聞くに堪えないいやらしい響きに、ジュゼの頭がくらくらした。
 レーヴェの逞しい腰に絡められたジュゼの脚が絶えず収縮を繰り返して、限界が近い事を教えている。理性を焼き切るような快感が胎から込み上げて、ジュゼはか細い腕でその背に抱き縋りながら惑乱に頭を打ち振った。

「ああっ、あああぁ‼ そこ、そこばっかりぃ♡ あっ、だめっ♡ ゆるして……‼ き、きもちよすぎて、そこ、もう、も、~~~‼♡♡♡」

 気持ちのいいところばかりを可愛がられて、限界まで膨れ上がった性感帯をごりごりと押し潰されながら突き上げられる凄まじいまでの快感に、声にならない声で絶叫する。
 愛しい雄の優しい腕と、尻に食い込んだ熱いペニスに体重を支えられて。もはや縋り付くこともできないほど、快楽に神経を狂わされた足が、何度でも跳ね上がって宙を蹴った。
 頭が壊れるほどの快楽を繰り返しても、何度でも、正気の中に目が覚める。美しい妖魔の囁く運命を、心のどこかでは受け入れながら――膨れ上がる愛情と、高まり続ける性感に。悦び溺れて泣き叫びながら、ジュゼは果てた。
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