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第二章(受胎編)
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尻と首をがっちりと抱き締められたジュゼは身動きもままならず、ただその全体重が結合部に掛かる度に胎の奥から込み上げる快楽に、んあ、ぁん♡ と。押し出されるような喘ぎを上げた。妖魔の引き締まった腹部に押し潰される未成熟なペニスは歓喜にびちびちと暴れ回り、透明な愛液を絶え間なく吐き出しながらいやらしくびしょ濡れている。
柔らかな筋肉の張り巡らされた美しい体躯は強靭で、薄衣越しの逞しい胸板にピタリと寄り添うように抱き締められたジュゼは頭がくらくらしてたまらない。濃厚な雄のフェロモンに当てられて、無意識に妖魔の腕に縋るように手を触れれば、可憐なその仕草を喜んだ妖魔は小柄な身体を持ち上げて何度も唇を貪った。
長大なペニスの先端を飲み込んだままの尻穴が、甘い口付けを喜んできゅうきゅうと収縮し、何度も何度も淫らな急所に刺激を与えて身体中が蕩けてしまう。歩く際の振動さえ尻穴で受け止めさせられるジュゼの身体は何度も甘イキに緊張と弛緩を繰り返し、更なる快楽を受け止めるための準備を、そうと意識しないままに整えさせられてしまっていた。
(あ、あ、あ♡ だめ、むり♡ き、きもち、よくて、もう)
浅い部分で繰り返す絶頂がさざなみのように奥に押し寄せて、突かれてもいない深い場所に、じん、と。快楽が広がった。その場所をぐちゃぐちゃにされる快感をすでに知ってしまった体の奥が綻び出すのを感じながら、黒い回廊の先へと連れて行かれる。すれ違う影もない暗い回廊はまるでこの先無限に続いているような錯覚を呼び起こし、際限なく続く甘イキと相俟って、思考はすっかり甘く爛れ堕ちていた。
意識を甘く飛ばしながら、ついに連れ込まれた広々とした部屋には、贅沢な家具と重厚なベッドが設えられている。金の基盤に艶やかな装飾を刻み、銀の天蓋からはキラキラと輝く宝石飾りが連なって垂れるその寝台は、まるで人の世の姫君のために誂えられたもののように美しかった。
寝台の手前でようやく足を止めた妖魔は、ジュゼの身体に引っかかっていただけのレースガウンを脱がせ、淫靡な下着の紐を解き、椅子に放る。
「ん、んぅ……あ……っ♡」
深く繋がり合ったまま、艶めかしい黒絹のシーツの上に全裸で横たえられれば、未だ幼げなジュゼの肌の白さとの対比がこの上なく淫靡な気配を醸し出した。
己の体重と重力から解放されたジュゼは身体を緩ませ、手足を投げ出して必死に呼吸を繰り返す。疼く身体を持て余して身をよじれば、雄を食い締めた尻穴から未知の感覚が込み上げて、ますますいやらしく腰をくねらせて快楽に縋った。
(奥、奥、きもちい……♡)
深く突き込まれたままのペニスが、妖魔が身動ぐ度に奥をぐちゅぐちゅと柔く捏ねる。深い場所での絶頂を覚えてしまった身体が、ちゅっちゅと甘え吸い付くようにうごめいて、ジュゼの爪先がきゅうと丸まった。
自らも服を脱ぎ、裸でジュゼの上に改めて圧し掛かった妖魔が手を突いた寝台からは、ギシリと軋む音がする。今は遥かに遠い屋根裏の、あの寝台もよく軋んだものだったが――この豪奢な寝台の軋みは全く別種の、いやらしい気持ちを盛り上げることに特化しているように思えて、熱に浮かされた脳に更なる官能が満ちた。
蕩けた粘膜を激しく犯される水音、悶える尻を逞しい睾丸に打たれる乾いた音に、ギシギシと軋む寝台の音まで加わったなら。その淫らな想像だけで、熱に浮かされた頭がくらくらし、息が上がる。逃げられないと知りながら、本能的に微かにあがいた身体は、獲物を捕らえんとするように柔らかな寝台の沈み込みに阻まれてぴくりとも動かなかった。
「ふふ、ジュゼ。さっき触ったところを覚えていますか?」
「んあ……っ♡」
下腹を撫でられて、身体が震える。胎に刻まれた文様の、ちょうど中心。そこを内側から抉られて、脳そのものをぐちゃぐちゃに犯されるような快楽の奔流を思い出して、ピクピクと脚が痙攣した。
恐怖ではなく、快楽に震えるようになってしまった体はもう歯止めが利かない。ソファの上で犯され始めてから、一度も抜かれていないペニスは嘘のように固く逞しく、恐ろしいことにまだ一度も精液を出していなかった。
涼しい美貌を崩さない妖魔は、けれどその魔性の瞳にギラギラと激しい欲情を浮かべて、ジュゼの胎を愛し気に撫でさすった。
「あそこをたくさん触って、拓いて、抉じ開けて。私の種が、耕されたあなたの畑に植わって、芽吹いて、子供ができるんですよ」
卵を必要としない夢魔の繁殖力は高い。肉を持つ生き物が相手であれば、雄も雌も関係なく番うことができる。相手の意思が伴わなければ、子は生せないという制限も――美貌の夢魔に、全ての情愛と悦楽を傾けられて、抗い続けられる種族は実質いないと言って過言でない。
同族の悪魔をして、その情愛深きを異常と称される夢魔は皆、自分だけの伴侶を腕に抱く夜を心待ちにしている。ようやく手に入れた、己の愛の全てを注いで構わない相手を美しい妖魔は抱き締めて、その全身をくまなく慈しみながら情熱的な口付けを贈った。
腕の中で震える小鳥のような愛らしさがたまらなくて、繊細な愛撫は静かにその激しさを増していく。口付けの狭間に甘い吐息を零す花嫁が、ハアハアと息を荒げながら身をくねらせる様をうっとりと見つめて、貝殻のような丸い耳に口付けながら囁きを続けた。
「男の子は、腸の中で子供を育てなくてはいけませんから、子供を産み終えるまで食事はできませんが。ふふ、私の精液だけで充分事足りますからね」
身体の熱を高められ続けながら、甘い毒のような囁きを吹き込まれるジュゼはとうに限界で、何か一つ致命的な刺激があればイキ狂ってしまいそうな官能を耐えることに必死だった。
柔らかな筋肉の張り巡らされた美しい体躯は強靭で、薄衣越しの逞しい胸板にピタリと寄り添うように抱き締められたジュゼは頭がくらくらしてたまらない。濃厚な雄のフェロモンに当てられて、無意識に妖魔の腕に縋るように手を触れれば、可憐なその仕草を喜んだ妖魔は小柄な身体を持ち上げて何度も唇を貪った。
長大なペニスの先端を飲み込んだままの尻穴が、甘い口付けを喜んできゅうきゅうと収縮し、何度も何度も淫らな急所に刺激を与えて身体中が蕩けてしまう。歩く際の振動さえ尻穴で受け止めさせられるジュゼの身体は何度も甘イキに緊張と弛緩を繰り返し、更なる快楽を受け止めるための準備を、そうと意識しないままに整えさせられてしまっていた。
(あ、あ、あ♡ だめ、むり♡ き、きもち、よくて、もう)
浅い部分で繰り返す絶頂がさざなみのように奥に押し寄せて、突かれてもいない深い場所に、じん、と。快楽が広がった。その場所をぐちゃぐちゃにされる快感をすでに知ってしまった体の奥が綻び出すのを感じながら、黒い回廊の先へと連れて行かれる。すれ違う影もない暗い回廊はまるでこの先無限に続いているような錯覚を呼び起こし、際限なく続く甘イキと相俟って、思考はすっかり甘く爛れ堕ちていた。
意識を甘く飛ばしながら、ついに連れ込まれた広々とした部屋には、贅沢な家具と重厚なベッドが設えられている。金の基盤に艶やかな装飾を刻み、銀の天蓋からはキラキラと輝く宝石飾りが連なって垂れるその寝台は、まるで人の世の姫君のために誂えられたもののように美しかった。
寝台の手前でようやく足を止めた妖魔は、ジュゼの身体に引っかかっていただけのレースガウンを脱がせ、淫靡な下着の紐を解き、椅子に放る。
「ん、んぅ……あ……っ♡」
深く繋がり合ったまま、艶めかしい黒絹のシーツの上に全裸で横たえられれば、未だ幼げなジュゼの肌の白さとの対比がこの上なく淫靡な気配を醸し出した。
己の体重と重力から解放されたジュゼは身体を緩ませ、手足を投げ出して必死に呼吸を繰り返す。疼く身体を持て余して身をよじれば、雄を食い締めた尻穴から未知の感覚が込み上げて、ますますいやらしく腰をくねらせて快楽に縋った。
(奥、奥、きもちい……♡)
深く突き込まれたままのペニスが、妖魔が身動ぐ度に奥をぐちゅぐちゅと柔く捏ねる。深い場所での絶頂を覚えてしまった身体が、ちゅっちゅと甘え吸い付くようにうごめいて、ジュゼの爪先がきゅうと丸まった。
自らも服を脱ぎ、裸でジュゼの上に改めて圧し掛かった妖魔が手を突いた寝台からは、ギシリと軋む音がする。今は遥かに遠い屋根裏の、あの寝台もよく軋んだものだったが――この豪奢な寝台の軋みは全く別種の、いやらしい気持ちを盛り上げることに特化しているように思えて、熱に浮かされた脳に更なる官能が満ちた。
蕩けた粘膜を激しく犯される水音、悶える尻を逞しい睾丸に打たれる乾いた音に、ギシギシと軋む寝台の音まで加わったなら。その淫らな想像だけで、熱に浮かされた頭がくらくらし、息が上がる。逃げられないと知りながら、本能的に微かにあがいた身体は、獲物を捕らえんとするように柔らかな寝台の沈み込みに阻まれてぴくりとも動かなかった。
「ふふ、ジュゼ。さっき触ったところを覚えていますか?」
「んあ……っ♡」
下腹を撫でられて、身体が震える。胎に刻まれた文様の、ちょうど中心。そこを内側から抉られて、脳そのものをぐちゃぐちゃに犯されるような快楽の奔流を思い出して、ピクピクと脚が痙攣した。
恐怖ではなく、快楽に震えるようになってしまった体はもう歯止めが利かない。ソファの上で犯され始めてから、一度も抜かれていないペニスは嘘のように固く逞しく、恐ろしいことにまだ一度も精液を出していなかった。
涼しい美貌を崩さない妖魔は、けれどその魔性の瞳にギラギラと激しい欲情を浮かべて、ジュゼの胎を愛し気に撫でさすった。
「あそこをたくさん触って、拓いて、抉じ開けて。私の種が、耕されたあなたの畑に植わって、芽吹いて、子供ができるんですよ」
卵を必要としない夢魔の繁殖力は高い。肉を持つ生き物が相手であれば、雄も雌も関係なく番うことができる。相手の意思が伴わなければ、子は生せないという制限も――美貌の夢魔に、全ての情愛と悦楽を傾けられて、抗い続けられる種族は実質いないと言って過言でない。
同族の悪魔をして、その情愛深きを異常と称される夢魔は皆、自分だけの伴侶を腕に抱く夜を心待ちにしている。ようやく手に入れた、己の愛の全てを注いで構わない相手を美しい妖魔は抱き締めて、その全身をくまなく慈しみながら情熱的な口付けを贈った。
腕の中で震える小鳥のような愛らしさがたまらなくて、繊細な愛撫は静かにその激しさを増していく。口付けの狭間に甘い吐息を零す花嫁が、ハアハアと息を荒げながら身をくねらせる様をうっとりと見つめて、貝殻のような丸い耳に口付けながら囁きを続けた。
「男の子は、腸の中で子供を育てなくてはいけませんから、子供を産み終えるまで食事はできませんが。ふふ、私の精液だけで充分事足りますからね」
身体の熱を高められ続けながら、甘い毒のような囁きを吹き込まれるジュゼはとうに限界で、何か一つ致命的な刺激があればイキ狂ってしまいそうな官能を耐えることに必死だった。
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