【完結】夢魔の花嫁

月城砂雪

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第一章(初夜編)

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 愛しい方、恋しい方、と。妖魔はジュゼの耳に幾度も口付けて囁きながら、その声だけで蕩けてしまう腹をぐちゃぐちゃに掻き混ぜられる。感じ入った嬌声を漏らしながら、溢れる涙も止めることのできないジュゼの瞼に口付けて、どうしましたか? と。優しい悪魔が囁いた。

「許しなんて請わなくても。魔界の誰も、あなたのことを責めたりしませんよ」
「ん、ん……ふあっ⁉ あんっ、んっ! ちが、ちがくて……! こ、こわ、こわいの。こわい……!」

 優しい言葉の狭間にも、ごぢゅっ、ごぢゅっ、と。と恐ろしい音を立て、小さな尻穴にみっちりと突き立てられた悪魔のペニスが、薄い胎を突き破らんばかりに抉り抜く。止まって、と。叫びながら脚をバタつかせてもがいたジュゼの可憐な抵抗を優しく抑え付けると、妖魔は美しく笑いながらジュゼを抱き上げるように身を起こした。

「んぅっ、ふっ、ひぁ……っ」
「少し急ぎ過ぎたでしょうか。――もう、焦る必要なんてないのに」

 あなたがお可愛らしくて、つい、と。甘い囁きを口に吹き込まれ、そのまま舌を食まれる。体重と重力が重なり合い、限界まで深くつながったと思っていた結合部がぐぷ、ぐぷ、と。音を立てながら、一層深く交わっていく。唇を重ね合わせたまま、悪魔が優しく腰を揺らせば、一突きだけでおかしくなってしまうほどの快楽を生む場所を絶妙の力加減でノックされて爪先が丸まった。
 待ってと言いたかった唇は悪魔の唇にかぶり付かれたまま離してもらえず、触れてはならない悦すぎる場所をとちゅ、とちゅ、と。何度も叩かれ、抉られ、擦り付けられ。旋回する強靭な腰が、その長大なペニスを器用に操り、気持ちいいばかりのセックスを惜しげもなく叩きつけてくる。

「んっ、んむっ、んぉっ、ひっ♡ はひぃ……っ!」
「ん、ふふ。たくさんとろとろになってきましたね。気持ちいいですか?」

 愛し気な声がそう耳に囁き、そのまま甘噛みをして穴に舌を差し入れる。そのいやらしいぬめりに、嬲られた身体は敏感に反応を返し、ジュゼは自ら足を開いて彼の腰に絡ませた。己の腰が媚びるように揺れ、だらしなく尻を押し付けていることに疑問を感じる間もなく、奥を強く抉られて。あぁん♡ と。一際熟れた嬌声が零れた。
 甘い発情の声に、美しい瞳をうっとりと輝かせた妖魔の大きな手が、ジュゼの薄い腹を両側から鷲掴む。ぐ、と。指を肌に喰い込ませながら持ち上げられる感触に嫌な予感が込み上げたが、同時に長大な性器が少しずつ抜けていく快楽に力が抜けて為す術もない。

「ぁひ、あん、ぁ、抜け、抜けちゃ……~~~あがっ⁉ あぁんっ♡」

 どすんと音がするほど激しく腰を落とされ、同時に突き上げられ、薄い腹にぼこりと性器の形が浮かぶ。肺から空気が押し出され、凄まじい快楽が脊髄から脳天を突いて、ジュゼの瞳がとろりと蕩けた。
 いや、と。言おうとした唇からは甘い吐息が零れるばかりで、ひゅ、ひゅ、と。懸命に息を吸おうとしたところをまた持ち上げられる。覚悟も決まらない内に、激しい付き上げをリズミカルに繰り返されて、腫れるばかりで解放を知らない幼い陰部がたん、たん、たん、と。音を立てて激しく揺れた。

「あっ、あっ、あっ♡ あひ、ひん♡ あひぃん……っ♡」

 何度かに一度、おかしくなりそうなほどに感じる場所を執拗に抉られるのが堪らない。どこがジュゼの悦い場所なのか、全て的確に知り尽くしているような妖魔の動きには、まるで手加減というものがなかった。
 数回、わざと僅かにずらされた後に、気持ち良過ぎるその場所をピンポイントにぐりぐりと虐められて。獣のような声を上げて仰け反った体を抱き留められて、なおも強く抉られる。人の身には過ぎる快楽を越えた衝撃に太腿が跳ね、逃し切れない熱に白い肌が薔薇色に染まった。
 ひんひんと甘ったるい声で啜り泣いたところで許されるはずもなく、却って妖魔の興奮を招いて手ひどく突き上げられる。長大な性器の先端にとちゅとちゅと虐められ続ける腹の底から、全身を焼き尽くすような激しい悦楽が込み上げたジュゼは首を反らして喉を晒しながら、一際高い悲鳴を上げた。

「やっ、ぁひっ……♡ なんか、きちゃ、っひぁ! なんか、おなか、きちゃうっ……!」
「ふふ、きちゃいますか? いい子ですね、ジュゼ。最初は、いく、と。言った方が、気持ちよくなりやすいですよ」

 ストロベリーブロンドの美しい髪を揺らしながら、レーヴェが熱っぽい吐息と一緒に言う。ふ、ふ、と短い呼吸を継ぎながら腰を動かし続ける悪魔の瞳には陶酔が、額には汗が浮かんでいた。ジュゼの身体を虐めながら、彼も快楽を得ているのだと言う事実に、彼の雌として慣らされ始めた体がきゅんきゅんと喜びに悶え打つ。

「ね、イク、って。言いながら、イッてくださいね……!」

 胎内を掻き回され、奥を開かれ、感じる場所を張り出した亀頭の傘に抉られて。過ぎるほどの性感に、プリプリとした質感を持って膨らんだいやらしいしこりを、腹の側からもくにくにと押し潰されてしまえばもう駄目だった。全身を貫いて駆け抜けた、電撃のような衝撃を受けて、快楽に滲んだ青い瞳から涙が散る。
 後ろに倒れ込みそうなほどに仰け反ろうとした体を強く抱き寄せられて、熟れた体が抱き潰される。腫れた乳首と濡れたペニスを、逞しい雄の身体に擦りつけながら、ジュゼは甘い嬌声を叫び散らかした。

「ぃく、っいっちゃう♡ あ、きもち、いぃ♡ いっちゃう、いっちゃ……あっ♡ ぁんっ! だめっ、やっ、いくっ、! ひっ、~~~っ!!」

 きゅん、と。臍の裏側を持ち上げられるような感覚が全身を巡って頭をふわふわさせる。脳内では、大切なものがぱちんと弾ける音がした。
 びくびくと身体を痙攣させながら、身体中の力が抜けて行く。無意識に快感を逃がそうとよじれる腰を押さえつけられ、そのまま力強い腕で寝台に押し倒された。
 お世辞にも質がいいとは言えない固い寝台がぎしりと撓み、弾む力が結合部にかかって奥をごりりと抉られる。泣き喘いでばたつかせた脚を顔の横につくほどに折り曲げられると、再び激しい抽挿が始まった。

「やっ、ぁあっ♡ あっ、いった! いってるのにっ♡ ひっ、あぁんっ♡」
「ジュゼ、ふふ。もっと激しく乱れてください」

 結合部を見せつけるような体位で、一切の手加減なく最奥をペニスに連打される。ばちゅんばちゅんと濡れた音が室内に鳴り響き、胎内からはごちゅごちゅという湿った殴打の音が聞こえた。
 速度を増す出し入れに、はしたなくも懸命に懐いて縋り付く媚肉がはみ出しては、強い力で押し込まれる。赤黒く腫れ上がって血管を浮かせる逞しいペニスに凶悪な掘削を受ける尻穴の縁は、見る間に可憐なピンクに盛り上がった。

「らめっ、はげしっ、~~~んんぅん♡ やっ、んう! おしり、めくれちゃっ、あっ⁉ ああ~~~‼ しゅごっ、しゅごいぃ♡ あひっ♡ んあっ♡ あぁん~~~っ♡」
「可愛い可愛い、愛しい人。何度でも気持ちよくなって、私のために、とろとろになってくださいね……っ」

 甘い瞳を欲情にぎらつかせたレーヴェが、さらに激しく腰を振りたくる。奥の肉壁を削り取るようにぐちゅぐちゅ音をさせたかと思えば、浅い場所にあるしこりを太くて硬い亀頭でごつごつと強烈にノックされて。あまりの快楽の衝撃に、ジュゼの瞳がぐるりと裏返った。

「あんっ、ふぁっ♡ きもちぃ、とまんな……とま、あっ、ぃく、またいっちゃ、あっ、ひぃん‼」

 ぞくぞくしたものが背筋を駆け抜けて、腰のあたりがずんと重くなる。射精を知らないまま、ぱんぱんに腫れた未成熟なペニスからは、ぬるついた体液がとぷとぷと溢れていた。
 快楽を受け止め切れなくて苦しいのに、蕩けた粘膜は愛しい雄に媚び縋ることをやめてくれない。もう許してと叫ぶ心とは裏腹に、番の肉槍を小さな口いっぱいに迎え入れた肉筒は、まだまだたくさん気持ちよくして欲しいと、しがみつくようにして甘えていた。
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