【完結】公爵子息は私のことをずっと好いていたようです

果実果音

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ラディネリアン視点②

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信じられない。

ララを突き飛ばすだなんて。俺が通らなければ、ララの身に何が起こっていたことか……考えるだけでも恐ろしい。

あの女は、公爵家の中でも特段信じられない問題を起こす問題児であったが、俺の婚約者であるララも狙うだなんて。これを機にあいつをこの学園から追放しよう。

前は、第2王子の婚約者に対しても問題を起こしていたし。十分だろ。一度ならず二度も問題を起こしたんだ。
ほんとに、あいつの親がかわいい一人娘だと言って、あんなに甘やかすから、こんな人間が出来上がったんだ。親も罪がないとは言えないぞ。

それで、人が減れば、自然とSクラスは解消されるはずだ。そうすれば、俺もAクラスに入ることができてララと一緒にいられる。
別にこちらが目的というわけではないが、一緒にいられるに越したことはないからな。そしたら、また変なやつが出てきても守りやすくなるし、うん、いい事づくめってわけだ。だから、とにかくあの女は追放しよう。それがいい。



そう言えば、思わず助けるときにララと呼んでしまったが、気づかれただろうか。婚約者なんだし、愛称で呼ぶことは普通であるが、それでも、ララに何も言わずして愛称で呼ぶのは……今までの自分の態度も重々承知しているし。

何事もなかったように最後は名前呼びしたが…でも、そろそろちゃんと愛称で呼びたいし、俺のことも名前で呼んでほしい。

今度しっかり言ってみるか。

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