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ティア視点①

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遡ればたった一年程前。

ルリが帰ってきたら突然...

「ふふっ、ふふふっ、ふふつ。」

と笑い始めた。

ただでさえ勝手に外に飛び出したりと頭のおかしい奴だと思ってたがとうとう壊れたかとくらいしか思わなかった。

「ティア、ティーア、ふふっ。」

なんなんだよ...。

「気になる?気になっちゃう?」

これ、気になるって言わないと収集つかないやつじゃん。

「はいはい。気になりますよー。」

「全然気になってる感じが伝わってこないけどまあ、いいわ。今日ね転んだの。」

は?転んだのになんでそんな笑顔なんだよ。

「でね、ほら、わたくし容姿変換魔法をかけてたのね。まだまだ小さいから効果はあんまり続かないし何回もできないけど。」

「だろうな。今からばかすかとできてる方がこわいわ。」

「容姿変換魔法はそこまで重要じゃないわ。問題は転んだ後よ。それはそれは完璧に平民に化けてたわたくしに女の子が助けてくれたの。わたくしと同じくらいの女の子がよ?その子一人だったのが不思議に思ったけれど。平民の子どもってもっとたくさんの人と遊んでるんじゃないの?.......いや、今はいいわ。そしてね、ここ、ここが最も重要よ。」

分かったから、早く言えよ。と少しイライラし始めた俺。

「その子光適正だったのよ。」

「は?」

と思わず間抜けな声が出た。

光適正なんてつい最近一人でたぞ?何言ってんだ?

「ちょっと、目で何言ってるか分かるわよ!あの子は絶対光属性だわ。だってね、わたくしの膝の怪我治したのよ。詠唱もなしに。ただ願っただけで。」

「どういうことだ?ただ願っただけって。」

「痛そう....治ればいいな。って声が聞こえたの。だから、その子自体自分が光適正だということは知らないと思う。」

「ふーん、でも、いるよな。一つ上に光適正。」

「確かにいるわね。でも、わたくしが出会った子の方が何百万倍といいわ。ううん、比べられないくらい。だって一つ上の人はどうかしてるんでしょ?それに、なんと言ってもとっっっっっても可愛いのよ!」

「はあ。そうだな、どうかしてるみたいだな。」

「今度ランチする約束もしたのよ。いいでしょー!」

「うん、うん、そうだな。」

「さっきから適当な返事ねー。そんなんじゃ一度だって紹介してあげないんだから。」

「紹介っていつするんだよ。」

「入学してからに決まってるでしょ?」

「入学って受かるかわから......光適正なら受かるか。」

「ええ、しかも頭もいい感じするのよね。あぁ、早く学園生活始まって欲しいわ。」




こうして一年たって入学してルリからずっと聞かされてた子に会った。

髪が桃色で目が金色こんじきなのがとても目を引くがその子自身なんだか素朴って感じ。美少女よりは可愛さが伝わってくる。ふわふわしてるみたいな?髪を下ろした姿も見てみたい。

あれからもルリの話をちゃんとかは微妙だが聞いといて良かった。きっと役にたつだろう。

ただ一つ思うことがある。ルリ、自分が第二王女だってことすら伝えてなかったことには驚いた。

それを知らなくても仲良くしてたとかますます興味が出てくるけど。
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