7 / 10
???
しおりを挟む
ああ、あの人は気高く美しさがあった。絶対こちらの国に招待しようと思ったのに姿を見失ってしまうとは何たる失態.....。
相当鍛錬されたと思われる魔力。
召喚された人だというのに2年間であそこまで洗練させることができるとは驚きだ。
それなのに、この国の王子は馬鹿なのか。
いや、大がつくほどの馬鹿なのだろう。
あんな、何もできない少女をそばに置いているくらいだ。見る目がないのは明白。
まあ、そのおかげで僕は彼女を是非こちらの国に。と言おうと思ったのだ。
だが、見失ってしまった。
とりあえず、国へ戻り父上や母上へ伝えに行ってから考えよう。
考えようと言っても既にやることは決まっている。
まず、捜索隊をつくり、彼女の容姿を紙へ転写し、それを配る。
いや、それだと僕が1番に話しかけられないかもしれない。
そうだ。彼に手伝わせればもっと早いかもしれないが、彼はいつも忙しいからなあ。そもそも、手伝ってくれるかどうかだな。
まあ、忙しいというのも大体は僕のせいでもあるのだが。
よし、そうと決まれば今すぐ戻ろう。
ピューピュー
「マリシー!」
口笛を吹き、青年が声をあげればそこには立派な青龍が空を飛んでやってきた。
「マリシー、急に呼んで悪いな。今すぐ僕を国の方へ戻してくれ。」
青龍は頷いたような動作を見せた。
「それじゃあ、ちょっと背に乗らせてもらうからな。」
そういうや否や青年は青龍の背に乗りまた、声を上げ
「飛んでくれ!」
青龍は飛行した。
この時代、人だけで飛べる魔法はなく、龍や大きい鳥に乗って空を渡っていた。
だが、通常自分の目が届かない背などに知らない人間を載せるなの魔物が許すはずもない。
では、何故乗ることができる人間が現れるのかと言えば、単に強い。その魔物より強いからだ。
強いから乗ることができる。
見えない背中に乗せようが、乗せまいが相手の方が強いのだから殺されるのだ。
背中に乗せれば殺さないということなら乗せる以外ないだろう。仮に背中に乗せている時に殺されようが、それは乗せていなくても同じなのだから。
だが、弱い奴を乗せて殺されるのは違う。目が届く範囲にいるならば絶対に殺されることは無い。目に届かなくても勝てるかもしれないが、死んでしまう確率を増やす意味が無い。
きっと、この青年は、魔物を従事させていると言ってもいいのだろう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
みなさま、こんばんは(*^^*)
ひっさしぶりの更新となりました....。
中々更新が出来ないのに、未だしおりをつけて下さってありがとうございます。
必ずや完結にもっていきますが、今年度中ではとても厳しそうです。
ゆっくり更新となりますが、これからもどうぞよろしくお願いします!(o_ _)o
相当鍛錬されたと思われる魔力。
召喚された人だというのに2年間であそこまで洗練させることができるとは驚きだ。
それなのに、この国の王子は馬鹿なのか。
いや、大がつくほどの馬鹿なのだろう。
あんな、何もできない少女をそばに置いているくらいだ。見る目がないのは明白。
まあ、そのおかげで僕は彼女を是非こちらの国に。と言おうと思ったのだ。
だが、見失ってしまった。
とりあえず、国へ戻り父上や母上へ伝えに行ってから考えよう。
考えようと言っても既にやることは決まっている。
まず、捜索隊をつくり、彼女の容姿を紙へ転写し、それを配る。
いや、それだと僕が1番に話しかけられないかもしれない。
そうだ。彼に手伝わせればもっと早いかもしれないが、彼はいつも忙しいからなあ。そもそも、手伝ってくれるかどうかだな。
まあ、忙しいというのも大体は僕のせいでもあるのだが。
よし、そうと決まれば今すぐ戻ろう。
ピューピュー
「マリシー!」
口笛を吹き、青年が声をあげればそこには立派な青龍が空を飛んでやってきた。
「マリシー、急に呼んで悪いな。今すぐ僕を国の方へ戻してくれ。」
青龍は頷いたような動作を見せた。
「それじゃあ、ちょっと背に乗らせてもらうからな。」
そういうや否や青年は青龍の背に乗りまた、声を上げ
「飛んでくれ!」
青龍は飛行した。
この時代、人だけで飛べる魔法はなく、龍や大きい鳥に乗って空を渡っていた。
だが、通常自分の目が届かない背などに知らない人間を載せるなの魔物が許すはずもない。
では、何故乗ることができる人間が現れるのかと言えば、単に強い。その魔物より強いからだ。
強いから乗ることができる。
見えない背中に乗せようが、乗せまいが相手の方が強いのだから殺されるのだ。
背中に乗せれば殺さないということなら乗せる以外ないだろう。仮に背中に乗せている時に殺されようが、それは乗せていなくても同じなのだから。
だが、弱い奴を乗せて殺されるのは違う。目が届く範囲にいるならば絶対に殺されることは無い。目に届かなくても勝てるかもしれないが、死んでしまう確率を増やす意味が無い。
きっと、この青年は、魔物を従事させていると言ってもいいのだろう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
みなさま、こんばんは(*^^*)
ひっさしぶりの更新となりました....。
中々更新が出来ないのに、未だしおりをつけて下さってありがとうございます。
必ずや完結にもっていきますが、今年度中ではとても厳しそうです。
ゆっくり更新となりますが、これからもどうぞよろしくお願いします!(o_ _)o
22
お気に入りに追加
42
あなたにおすすめの小説

婚約破棄された公爵令嬢は本当はその王国にとってなくてはならない存在でしたけど、もう遅いです
神崎 ルナ
恋愛
ロザンナ・ブリオッシュ公爵令嬢は美形揃いの公爵家の中でも比較的地味な部類に入る。茶色の髪にこげ茶の瞳はおとなしめな外見に拍車をかけて見えた。そのせいか、婚約者のこのトレント王国の王太子クルクスル殿下には最初から塩対応されていた。
そんな折り、王太子に近付く女性がいるという。
アリサ・タンザイト子爵令嬢は、貴族令嬢とは思えないほどその親しみやすさで王太子の心を捕らえてしまったようなのだ。
仲がよさげな二人の様子を見たロザンナは少しばかり不安を感じたが。
(まさか、ね)
だが、その不安は的中し、ロザンナは王太子に婚約破棄を告げられてしまう。
――実は、婚約破棄され追放された地味な令嬢はとても重要な役目をになっていたのに。
(※誤字報告ありがとうございます)

そろそろ前世は忘れませんか。旦那様?
氷雨そら
恋愛
結婚式で私のベールをめくった瞬間、旦那様は固まった。たぶん、旦那様は記憶を取り戻してしまったのだ。前世の私の名前を呼んでしまったのがその証拠。
そしておそらく旦那様は理解した。
私が前世にこっぴどく裏切った旦那様の幼馴染だってこと。
――――でも、それだって理由はある。
前世、旦那様は15歳のあの日、魔力の才能を開花した。そして私が開花したのは、相手の魔力を奪う魔眼だった。
しかも、その魔眼を今世まで持ち越しで受け継いでしまっている。
「どれだけ俺を弄んだら気が済むの」とか「悪い女」という癖に、旦那様は私を離してくれない。
そして二人で眠った次の朝から、なぜかかつての幼馴染のように、冷酷だった旦那様は豹変した。私を溺愛する人間へと。
お願い旦那様。もう前世のことは忘れてください!
かつての幼馴染は、今度こそ絶対幸せになる。そんな幼馴染推しによる幼馴染推しのための物語。
小説家になろうにも掲載しています。
挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】
今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。
「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」
そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。
そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。
けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。
その真意を知った時、私は―。
※暫く鬱展開が続きます
※他サイトでも投稿中

婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでのこと。
……やっぱり、ダメだったんだ。
周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間でもあった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、第一王子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表する。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放。そして、国外へと運ばれている途中に魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※毎週土曜日の18時+気ままに投稿中
※プロットなしで書いているので辻褄合わせの為に後から修正することがあります。

あなたが婚約破棄したいと言うから、聖女を代替わりしたんですよ?思い通りにならなくて残念でしたね
相馬香子
恋愛
わたくし、シャーミィは婚約者である第一王子のラクンボ様に、婚約破棄を要求されました。
新たに公爵令嬢のロデクシーナ様を婚約者に迎えたいそうです。
あなたのことは大嫌いだから構いませんが、わたくしこの国の聖女ですよ?聖女は王族に嫁ぐというこの国の慣例があるので、婚約破棄をするには聖女の代替わりが必要ですが?
は?もたもたせずにとっととやれと?
・・・もげろ!

「お前を妻だと思ったことはない」と言ってくる旦那様と離婚した私は、幼馴染の侯爵から溺愛されています。
木山楽斗
恋愛
第二王女のエリームは、かつて王家と敵対していたオルバディオン公爵家に嫁がされた。
因縁を解消するための結婚であったが、現当主であるジグールは彼女のことを冷遇した。長きに渡る因縁は、簡単に解消できるものではなかったのである。
そんな暮らしは、エリームにとって息苦しいものだった。それを重く見た彼女の兄アルベルドと幼馴染カルディアスは、二人の結婚を解消させることを決意する。
彼らの働きかけによって、エリームは苦しい生活から解放されるのだった。
晴れて自由の身になったエリームに、一人の男性が婚約を申し込んできた。
それは、彼女の幼馴染であるカルディアスである。彼は以前からエリームに好意を寄せていたようなのだ。
幼い頃から彼の人となりを知っているエリームは、喜んでその婚約を受け入れた。二人は、晴れて夫婦となったのである。
二度目の結婚を果たしたエリームは、以前とは異なる生活を送っていた。
カルディアスは以前の夫とは違い、彼女のことを愛して尊重してくれたのである。
こうして、エリームは幸せな生活を送るのだった。

ご安心を、2度とその手を求める事はありません
ポチ
恋愛
大好きな婚約者様。 ‘’愛してる‘’ その言葉私の宝物だった。例え貴方の気持ちが私から離れたとしても。お飾りの妻になるかもしれないとしても・・・
それでも、私は貴方を想っていたい。 独り過ごす刻もそれだけで幸せを感じられた。たった一つの希望
神のいとし子は追放された私でした〜異母妹を選んだ王太子様、今のお気持ちは如何ですか?〜
星里有乃
恋愛
「アメリアお姉様は、私達の幸せを考えて、自ら身を引いてくださいました」
「オレは……王太子としてではなく、一人の男としてアメリアの妹、聖女レティアへの真実の愛に目覚めたのだ!」
(レティアったら、何を血迷っているの……だって貴女本当は、霊感なんてこれっぽっちも無いじゃない!)
美貌の聖女レティアとは対照的に、とにかく目立たない姉のアメリア。しかし、地味に装っているアメリアこそが、この国の神のいとし子なのだが、悪魔と契約した妹レティアはついに姉を追放してしまう。
やがて、神のいとし子の祈りが届かなくなった国は災いが増え、聖女の力を隠さなくなったアメリアに救いの手を求めるが……。
* 2023年01月15日、連載完結しました。
* ヒロインアメリアの相手役が第1章は精霊ラルド、第2章からは隣国の王子アッシュに切り替わります。最終章に該当する黄昏の章で、それぞれの関係性を決着させています。お読みくださった読者様、ありがとうございました!
* 初期投稿ではショートショート作品の予定で始まった本作ですが、途中から長編版に路線を変更して完結させました。
* この作品は小説家になろうさんとアルファポリスさんに投稿しております。
* ブクマ、感想、ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる