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第7話
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翌日の目覚めは最悪だった。夢に成金男性が出てきそうで、一晩中警戒していたせいか、寝不足で頭が重い。会社に向かう足取りも重く、仕事もはかどらない。
「はぁ...」
ため息をつきながら、なんとか一日の仕事を終えた。今日はバイトがないので、少し早く帰れる。そんな些細な喜びを感じながら、いつもの道を家路に着く。
踏切に差し掛かったとき、ふと目に入ったのは、前から来るベビーカーを押す若い母親の姿。その瞬間、彼女の運命の糸が突然激しく揺れた。
目の前で起きているのは、大きな運命が迫っている時に現れる兆候だった。見たくなくても目に飛び込んでくる、そんな感覚。何年か前にも経験したことがある。
視界の中で踏切の警報音が鳴り始める。それは今ではない。この糸が映し出す未来のヴィジョン。母親が慌てて踏切を渡ろうとする姿。そして、その末路が鮮明に見えてくる。
ベビーカーの車輪が線路に挟まり、母親が必死にベビーカーを持ち上げようとするが外れない。子供を抱き上げようとするが、今度はベルトが外れない。こんなにも運が悪い人もいるのかと思った。
短いようで長い時間。どこかから駆けつけた男性が踏切の緊急停止ボタンを押す。鳴り響く警報。しかし、押すのが少し遅かった。
けたたましいブレーキ音と共に残された母子は────
一瞬にして全てを理解した私の背筋が凍る。このまま見過ごすわけには...。でも、こんな大きな運命の改変をしていいのか。
とはいえ時間がない。瞬時の判断を迫られる。そして私の背後で踏切が鳴り始めた。
今、振り向けば間違いなく同じ光景がリアルタイムで私の視界に入る。見なくても分かっている。先程すれ違った女性は踏切を無理に渡ろうとしているだろう。
「くっ...」
歯を食いしばり、私は走り出した。当然、その母親はベビーカーを押して踏切に入っている。例外は無い。これは必然なのだ。
もう遅い。今さら私が止めても、ベビーカーのタイヤが挟まることは避けられない。
瞬間、私は全力で緊急停止ボタンに飛びついた。警報音が鳴り響く。遠くから電車のブレーキ音が聞こえてくる。私は目を伏せた。
そして────
電車は、ギリギリのところで停止した。残り2、3メートル程だ。安堵の息をつきながら、私は母親の元へ駆け寄った。
「大丈夫ですか!」
「は、はい...ありがとうございます!」
母親は涙ながらに礼を言う。周りから人が集まってきた。
「すごい判断力ですね!」
「渡り切るとしか思わないよ、あんなの」
称賛の声が飛び交う中、後ろから聞き覚えのある男性の声がした。
「本当に素晴らしい。あなたは英雄ですよ」
振り向いた私は、息を呑んだ。それは私が見た世界で、咄嗟に緊急停止を押した男性のシルエット。しかも、昨日占いに来た成金だった。
もっとも、彼の目には私を認識した様子はない。当たり前だ、占い師の姿とは違うのだから。
「い、いえ。咄嗟に...」
私は小さく答えた。彼は満面の笑みを浮かべる。その瞬間、彼と私を繋ぐ運命の糸が、より強く、より鮮やかに輝いているのが見えた。
再び踏切の警報音が鳴り始めた。
「あ、私はこれで」
慌てて言い残し、私はその場から逃げるように走り去った。後ろから彼の「ちょっと待って...」という声が聞こえたが、振り返らない。
翌朝。いつもと変わらない日常へ戻ったかのように、私は会社への道を急ぐ。オフィスに着くと、何やら騒がしい雰囲気が漂っていた。
「ねえねえ、大手企業からの営業が来るんだって」
「へえ、珍しいね」
同僚たちの会話が耳に入る。私は静かに自分のデスクに向かった。
午前中の仕事を終え、ちょうどお昼休憩に入ろうとしたその時。
「紡木さん、ちょっといい?」
部長が声をかけてきた。
「はい、何でしょうか」
「今日、重要なお客様が来られるから。ほら、この前の音楽イベントで関わった企業。で、お茶を出してもらえるかな?」
「分かりました」
内心では少しため息をつきながらも、私は頷いた。まあ、たまにはこういう仕事もあるだろう。
数分後、会議室に向かい、ノックをして扉を開ける。
「失礼いたしま...す?」
言葉が喉に詰まりそうになった。目の前にいたのは、昨日の踏切で会った裕福な男性。もとい、私が占った男性だった。
「あ...」
彼も私を見て、目を丸くした。
「もしかして、昨日の...」
彼が言葉を詰まらせる。今日の彼は昨日のような派手な姿ではなく、むしろ普通のビジネスマンといった風貌だった。私は慌てて平静を装う。
「お茶をお持ちしました」
そう言いながら、お茶を置く手が少し震えている自分が情けなかった。
「ありがとうございます。えっと...」
彼が何か言いかけたその時、部長が割って入った。
「紡木さん、ありがとう。それじゃあ、橘さん、プレゼンを始めましょうか」
「あ、はい」
橘さんが答える。そういえばそんな名前だった気がする。とりあえず私は静かに部屋を出ようとした。
「あの!」
背中で彼の声を聞く。振り返ると、彼の目が真剣な眼差しで私を見つめていた。
「後で...少しお話しできますか?」
さすがにこの場で、大手の営業マンをバッサリ切る勇気はない。私は軽く頷いて、部屋を出た。
デスクに戻り、私は深いため息をつく。まさか、こんな形で再会するなんて。しかも、彼は私のことを覚えていた。いや、それは私も同じだけれど。
頭の中が混乱する。占い、踏切での出来事、そして今日の事。全てが繋がっているような、でも認めたくないような...。
「紡木さん、大丈夫?顔色悪いわよ」
隣から佐藤さんが心配そうに声をかけてきた。
「あ、うん。大丈夫。ちょっと疲れてるだけ...」
そう答えながら、私は考え続ける。これからどうなるんだろう。彼との会話、避けられそうにない。
時計を見ると、まだ午後の仕事が残っている。深呼吸をして、私は仕事に集中しようと努めた。でも、頭の片隅では常に彼の事が気になってしまう。
運命なんて見えなければ、こんな風に考えないのだろうか?
「紡木さん」
声をかけられて飛び上がりそうになる。振り返ると、部長が立っていた。
「はい、何でしょうか」
「さっきの橘さんが、前の企画について君と少し話がしたいって。会議室で待っているから、行ってあげて」
「え、あ、はい...」
動揺を隠しきれない私を、部長は不思議そうに見ていた。
会議室へ向かい、扉の前で深呼吸をして、そっと開ける。
「お待たせしました」
「あ、どうも」
橘が立ち上がって私を迎える。
「座ってください」
彼の声は優しく、少し緊張しているようにも聞こえた。
「昨日は本当にありがとうございました。あのまま事故になっていたら...」
やはりその話か。しかし不思議な事を言う人だ。彼がお礼を言う事でもないだろう。
「いや、本当に素晴らしい行動でした」
彼は真剣な眼差しだ。この人は、本当に赤の他人の無事を喜んでいる。
「それで、お礼がしたいのですが...」
「え?お礼って言いました?」
いやいや。昨日の女性に言われるならまだしも。さすがに私は、そこまでされる事をしていない。
「はい。どうか遠慮なさらずに。例えば、お食事でも...」
その言葉に、私は息を呑んだ。これって...デートの誘い?いや、単なる感謝の気持ちだろう。運命なんて見るもんじゃない。
「あの、私...」
言葉に詰まる私を見て、彼は慌てて付け加えた。
「無理強いするつもりはありません。ただ、あなたのような方とお話しできればと思って...」
その瞬間、私は彼の笑顔の中に運命の糸が強く輝くのを見た。そして〝それは〟確かに私につながっている。逃げる方が無理なのだ。
「分かりました」
私の答えに、彼の顔が明るくなった。
「では、明日の夜はどうですか?」
こうして約束は成されたのだ。
「はぁ...」
ため息をつきながら、なんとか一日の仕事を終えた。今日はバイトがないので、少し早く帰れる。そんな些細な喜びを感じながら、いつもの道を家路に着く。
踏切に差し掛かったとき、ふと目に入ったのは、前から来るベビーカーを押す若い母親の姿。その瞬間、彼女の運命の糸が突然激しく揺れた。
目の前で起きているのは、大きな運命が迫っている時に現れる兆候だった。見たくなくても目に飛び込んでくる、そんな感覚。何年か前にも経験したことがある。
視界の中で踏切の警報音が鳴り始める。それは今ではない。この糸が映し出す未来のヴィジョン。母親が慌てて踏切を渡ろうとする姿。そして、その末路が鮮明に見えてくる。
ベビーカーの車輪が線路に挟まり、母親が必死にベビーカーを持ち上げようとするが外れない。子供を抱き上げようとするが、今度はベルトが外れない。こんなにも運が悪い人もいるのかと思った。
短いようで長い時間。どこかから駆けつけた男性が踏切の緊急停止ボタンを押す。鳴り響く警報。しかし、押すのが少し遅かった。
けたたましいブレーキ音と共に残された母子は────
一瞬にして全てを理解した私の背筋が凍る。このまま見過ごすわけには...。でも、こんな大きな運命の改変をしていいのか。
とはいえ時間がない。瞬時の判断を迫られる。そして私の背後で踏切が鳴り始めた。
今、振り向けば間違いなく同じ光景がリアルタイムで私の視界に入る。見なくても分かっている。先程すれ違った女性は踏切を無理に渡ろうとしているだろう。
「くっ...」
歯を食いしばり、私は走り出した。当然、その母親はベビーカーを押して踏切に入っている。例外は無い。これは必然なのだ。
もう遅い。今さら私が止めても、ベビーカーのタイヤが挟まることは避けられない。
瞬間、私は全力で緊急停止ボタンに飛びついた。警報音が鳴り響く。遠くから電車のブレーキ音が聞こえてくる。私は目を伏せた。
そして────
電車は、ギリギリのところで停止した。残り2、3メートル程だ。安堵の息をつきながら、私は母親の元へ駆け寄った。
「大丈夫ですか!」
「は、はい...ありがとうございます!」
母親は涙ながらに礼を言う。周りから人が集まってきた。
「すごい判断力ですね!」
「渡り切るとしか思わないよ、あんなの」
称賛の声が飛び交う中、後ろから聞き覚えのある男性の声がした。
「本当に素晴らしい。あなたは英雄ですよ」
振り向いた私は、息を呑んだ。それは私が見た世界で、咄嗟に緊急停止を押した男性のシルエット。しかも、昨日占いに来た成金だった。
もっとも、彼の目には私を認識した様子はない。当たり前だ、占い師の姿とは違うのだから。
「い、いえ。咄嗟に...」
私は小さく答えた。彼は満面の笑みを浮かべる。その瞬間、彼と私を繋ぐ運命の糸が、より強く、より鮮やかに輝いているのが見えた。
再び踏切の警報音が鳴り始めた。
「あ、私はこれで」
慌てて言い残し、私はその場から逃げるように走り去った。後ろから彼の「ちょっと待って...」という声が聞こえたが、振り返らない。
翌朝。いつもと変わらない日常へ戻ったかのように、私は会社への道を急ぐ。オフィスに着くと、何やら騒がしい雰囲気が漂っていた。
「ねえねえ、大手企業からの営業が来るんだって」
「へえ、珍しいね」
同僚たちの会話が耳に入る。私は静かに自分のデスクに向かった。
午前中の仕事を終え、ちょうどお昼休憩に入ろうとしたその時。
「紡木さん、ちょっといい?」
部長が声をかけてきた。
「はい、何でしょうか」
「今日、重要なお客様が来られるから。ほら、この前の音楽イベントで関わった企業。で、お茶を出してもらえるかな?」
「分かりました」
内心では少しため息をつきながらも、私は頷いた。まあ、たまにはこういう仕事もあるだろう。
数分後、会議室に向かい、ノックをして扉を開ける。
「失礼いたしま...す?」
言葉が喉に詰まりそうになった。目の前にいたのは、昨日の踏切で会った裕福な男性。もとい、私が占った男性だった。
「あ...」
彼も私を見て、目を丸くした。
「もしかして、昨日の...」
彼が言葉を詰まらせる。今日の彼は昨日のような派手な姿ではなく、むしろ普通のビジネスマンといった風貌だった。私は慌てて平静を装う。
「お茶をお持ちしました」
そう言いながら、お茶を置く手が少し震えている自分が情けなかった。
「ありがとうございます。えっと...」
彼が何か言いかけたその時、部長が割って入った。
「紡木さん、ありがとう。それじゃあ、橘さん、プレゼンを始めましょうか」
「あ、はい」
橘さんが答える。そういえばそんな名前だった気がする。とりあえず私は静かに部屋を出ようとした。
「あの!」
背中で彼の声を聞く。振り返ると、彼の目が真剣な眼差しで私を見つめていた。
「後で...少しお話しできますか?」
さすがにこの場で、大手の営業マンをバッサリ切る勇気はない。私は軽く頷いて、部屋を出た。
デスクに戻り、私は深いため息をつく。まさか、こんな形で再会するなんて。しかも、彼は私のことを覚えていた。いや、それは私も同じだけれど。
頭の中が混乱する。占い、踏切での出来事、そして今日の事。全てが繋がっているような、でも認めたくないような...。
「紡木さん、大丈夫?顔色悪いわよ」
隣から佐藤さんが心配そうに声をかけてきた。
「あ、うん。大丈夫。ちょっと疲れてるだけ...」
そう答えながら、私は考え続ける。これからどうなるんだろう。彼との会話、避けられそうにない。
時計を見ると、まだ午後の仕事が残っている。深呼吸をして、私は仕事に集中しようと努めた。でも、頭の片隅では常に彼の事が気になってしまう。
運命なんて見えなければ、こんな風に考えないのだろうか?
「紡木さん」
声をかけられて飛び上がりそうになる。振り返ると、部長が立っていた。
「はい、何でしょうか」
「さっきの橘さんが、前の企画について君と少し話がしたいって。会議室で待っているから、行ってあげて」
「え、あ、はい...」
動揺を隠しきれない私を、部長は不思議そうに見ていた。
会議室へ向かい、扉の前で深呼吸をして、そっと開ける。
「お待たせしました」
「あ、どうも」
橘が立ち上がって私を迎える。
「座ってください」
彼の声は優しく、少し緊張しているようにも聞こえた。
「昨日は本当にありがとうございました。あのまま事故になっていたら...」
やはりその話か。しかし不思議な事を言う人だ。彼がお礼を言う事でもないだろう。
「いや、本当に素晴らしい行動でした」
彼は真剣な眼差しだ。この人は、本当に赤の他人の無事を喜んでいる。
「それで、お礼がしたいのですが...」
「え?お礼って言いました?」
いやいや。昨日の女性に言われるならまだしも。さすがに私は、そこまでされる事をしていない。
「はい。どうか遠慮なさらずに。例えば、お食事でも...」
その言葉に、私は息を呑んだ。これって...デートの誘い?いや、単なる感謝の気持ちだろう。運命なんて見るもんじゃない。
「あの、私...」
言葉に詰まる私を見て、彼は慌てて付け加えた。
「無理強いするつもりはありません。ただ、あなたのような方とお話しできればと思って...」
その瞬間、私は彼の笑顔の中に運命の糸が強く輝くのを見た。そして〝それは〟確かに私につながっている。逃げる方が無理なのだ。
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