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第43話 メイド、予約を待ってそわそわする
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「アリス、そんなに外ばかり眺めていても、何も変わらないぞ」
「でも、気になるんですもん!」
レストランの開店準備が終わり、いつでも店はオープンできる状態だ。
しかし。
肝心の予約が、まだ一件も入っていないのである。
予約の受付方法は、二種類ある。
レストランのポストに手紙を入れておくか、直接サイモンさんに予約したいと伝えるかだ。
インターネットも電話もない中で予約を受けつけるというのは、かなり難しい。
しかし、予約が既にいっぱい、なんて嘘をついている手前、予約なしで入店できます、なんて今さら宣伝することもできない。
それに、お客さんがきすぎても困っちゃうのよね。
週末限定の少人数制レストラン。
そのため、いつ人がきても準備万端、というわけにはいかないのだ。
予約の連絡があれば、すぐにサイモンさんが知らせてくれることになっているけど……。
「それとも、そんなにあいつに会いたいのか?」
「また焼きもちですか、ご主人様は」
ランスロット様は何も言わない。無言のまま、私の隣に立って外を眺めた。
ランスロット様が好き! ってオーラをこんなに出してるんだから、もっと自信持てばいいのに。
あ、でも、嫉妬されなくなるのも寂しいから、このままでいいかも。
うんうん、と私が頷いていると、アリス、とランスロット様に名前を呼ばれた。
「なんです?」
「あれを見ろ」
ランスロット様が窓の外を指差す。
「サイモンさん……?」
「ああ。それに、見ない顔がいるな」
サイモンさんは、中年の男性と並んで屋敷に向かってきている。
その男性には全く見覚えがない。
まあ、村の人を全員把握してるわけじゃないけど……。
でも、もしかしたら、予約をしにきてくれた人かもしれない。
「行きましょう、ご主人様!」
私は期待に胸を膨らませて、玄関へ向かった。
◆
サイモンさんが玄関の扉をノックするよりも先に、勢いよく扉を開ける。
すると、目を丸くしたサイモンさんと目が合った。
「アリスさん!」
きらきらと輝く目には私への好意が滲んでいて、ちょっとだけ気まずい。
ランスロット様が不機嫌になったの、振り向かなくたって分かるし。
「どうしたんですか?」
「実は、レストランの予約について、相談がありまして」
予約、という言葉に一瞬にやけそうになってしまったが、なんとか我慢した。
だって、大人気のレストランのはずなのに、予約でいちいち浮かれていたらおかしいもの。
「相談とはなんだ?」
背後からランスロット様が顔を出す。サイモンさんが慌てて一礼すると、彼の後ろにいた見知らぬ男も頭を下げた。
予約に関しては、受付だけでなくスケジュール管理も含めてサイモンさんに一任している。
相談があるなんて、なにかイレギュラーなことが起きたのだろうか。
「私から話をさせてください」
そう言って、見慣れない男性が一歩前に進み出た。
動きやすそうな服装に、疲れきった顔。
おそらく、遠くからわざわざきてくれたのだろう。
「私は、エヴァンズ男爵家に仕えるアルバートと申します」
エヴァンズ男爵家……ってことは、貴族よね。
貴族ならお金もあるだろうし、レストランのためにはるばる使いの人間を寄越しても不思議じゃない。
「エヴァンズ男爵……聞いたことがあるな。確か、芸術を愛する方だとか」
「主人を御存知なのですか!」
アルバートさんは嬉しそうな笑顔を浮かべ、ランスロット様に近寄った。
この人の顔を見る限り、エヴァンズ男爵っていうのはいい人そうね。
使用人に好かれる貴族の優しさは、ランスロット様を見ていれば分かる。
「ああ。まあ、面識はないが」
「サリヴァン伯爵が主人のことを知っていたと伝えれば、きっと主人も喜びます」
「……よろしく伝えてくれ」
ランスロット様は複雑そうな顔でそう言った。
男爵家と伯爵家なら、伯爵家の方が位は上だ。私にもそれくらいのことは分かる。
でも、ランスロット様はちょっと訳ありの伯爵様だもんね。
国王の庶子、って認識されてるわけだし。
ただの庶子なら軽んじられるだろうが、ランスロット様には王家の血が流れている。
きっと、他の貴族との関係も複雑なのだろう。
「相談なのですが、この村に新しくできたというレストラン……エリーを貸切予約することはできないでしょうか?」
「貸切?」
「はい。大人気と噂で、その上伯爵様自身も経営に関わっていらっしゃるとか。
難しい話かとは思うのですが、検討していただきたいのです」
私は内心でガッツポーズした。
実際、予約なんて一件も入っていない店だ。貸切なんて、大歓迎である。
他の客がいない、って不思議に思われずに済むんだから、貸切の話はありがたいわ。
断る理由がないことはサイモンさんも分かっていただろう。
しかし、人気の店、という体裁を保つために、わざわざここへ連れてきたに違いない。
それにまあ……貴族の使用人というアルバートさんの立場を考えれば、ランスロット様に紹介するのも当然かもしれない。
「希望日はあるのか?」
「できるだけ早ければと。……実は最近、主人は年のせいか、あまり元気がなくなってしまって。
そんな時、絵画を見ながら美味しい食事がとれる、というこの店の話を聞いたのです」
アルバートさんはそう言った後、すう、と大きく息を吸い込んだ。
「それにここは、空気もとても綺麗です。今の主人にはぴったりかと。
……少しでも主人に元気になってもらおうと婦人と相談し、貸切予約をしたいと考えました」
アルバートさんのご主人様、あまり具合がよくないのね。
それなら、貸切を希望するのも当然だわ。他の客が騒いでいたら、ゆっくりできないもの。
「どうか伯爵様、予約を受けてくれませんか?」
アルバートさんが深々と頭を下げる。
「分かった」
「よろしいのですか!?」
「ああ。それに、日程も男爵の都合に合わせよう。週末でなくとも、特別に店を開けることはできる」
「そ、そこまでしてくださるのですか……!?」
まあ、だって、本当にいつでもいいんだよね。
毎日店を開けるのが大変だから、週末に限定しているだけだ。
予約が全く入っていない今は、いつでも開店できる。
「ああ。エヴァンズ男爵は芸術を愛し、身分が低い者でも才能を認めれば支援をしていると聞く。
そのような素晴らしい方のために店を開けられるなんて、こちらとしても光栄だ」
ランスロット様の言葉を聞いて、アルバートさんは感動のあまり泣き出してしまった。
「ありがとうございます、伯爵様。このご恩は、一生忘れません!」
「でも、気になるんですもん!」
レストランの開店準備が終わり、いつでも店はオープンできる状態だ。
しかし。
肝心の予約が、まだ一件も入っていないのである。
予約の受付方法は、二種類ある。
レストランのポストに手紙を入れておくか、直接サイモンさんに予約したいと伝えるかだ。
インターネットも電話もない中で予約を受けつけるというのは、かなり難しい。
しかし、予約が既にいっぱい、なんて嘘をついている手前、予約なしで入店できます、なんて今さら宣伝することもできない。
それに、お客さんがきすぎても困っちゃうのよね。
週末限定の少人数制レストラン。
そのため、いつ人がきても準備万端、というわけにはいかないのだ。
予約の連絡があれば、すぐにサイモンさんが知らせてくれることになっているけど……。
「それとも、そんなにあいつに会いたいのか?」
「また焼きもちですか、ご主人様は」
ランスロット様は何も言わない。無言のまま、私の隣に立って外を眺めた。
ランスロット様が好き! ってオーラをこんなに出してるんだから、もっと自信持てばいいのに。
あ、でも、嫉妬されなくなるのも寂しいから、このままでいいかも。
うんうん、と私が頷いていると、アリス、とランスロット様に名前を呼ばれた。
「なんです?」
「あれを見ろ」
ランスロット様が窓の外を指差す。
「サイモンさん……?」
「ああ。それに、見ない顔がいるな」
サイモンさんは、中年の男性と並んで屋敷に向かってきている。
その男性には全く見覚えがない。
まあ、村の人を全員把握してるわけじゃないけど……。
でも、もしかしたら、予約をしにきてくれた人かもしれない。
「行きましょう、ご主人様!」
私は期待に胸を膨らませて、玄関へ向かった。
◆
サイモンさんが玄関の扉をノックするよりも先に、勢いよく扉を開ける。
すると、目を丸くしたサイモンさんと目が合った。
「アリスさん!」
きらきらと輝く目には私への好意が滲んでいて、ちょっとだけ気まずい。
ランスロット様が不機嫌になったの、振り向かなくたって分かるし。
「どうしたんですか?」
「実は、レストランの予約について、相談がありまして」
予約、という言葉に一瞬にやけそうになってしまったが、なんとか我慢した。
だって、大人気のレストランのはずなのに、予約でいちいち浮かれていたらおかしいもの。
「相談とはなんだ?」
背後からランスロット様が顔を出す。サイモンさんが慌てて一礼すると、彼の後ろにいた見知らぬ男も頭を下げた。
予約に関しては、受付だけでなくスケジュール管理も含めてサイモンさんに一任している。
相談があるなんて、なにかイレギュラーなことが起きたのだろうか。
「私から話をさせてください」
そう言って、見慣れない男性が一歩前に進み出た。
動きやすそうな服装に、疲れきった顔。
おそらく、遠くからわざわざきてくれたのだろう。
「私は、エヴァンズ男爵家に仕えるアルバートと申します」
エヴァンズ男爵家……ってことは、貴族よね。
貴族ならお金もあるだろうし、レストランのためにはるばる使いの人間を寄越しても不思議じゃない。
「エヴァンズ男爵……聞いたことがあるな。確か、芸術を愛する方だとか」
「主人を御存知なのですか!」
アルバートさんは嬉しそうな笑顔を浮かべ、ランスロット様に近寄った。
この人の顔を見る限り、エヴァンズ男爵っていうのはいい人そうね。
使用人に好かれる貴族の優しさは、ランスロット様を見ていれば分かる。
「ああ。まあ、面識はないが」
「サリヴァン伯爵が主人のことを知っていたと伝えれば、きっと主人も喜びます」
「……よろしく伝えてくれ」
ランスロット様は複雑そうな顔でそう言った。
男爵家と伯爵家なら、伯爵家の方が位は上だ。私にもそれくらいのことは分かる。
でも、ランスロット様はちょっと訳ありの伯爵様だもんね。
国王の庶子、って認識されてるわけだし。
ただの庶子なら軽んじられるだろうが、ランスロット様には王家の血が流れている。
きっと、他の貴族との関係も複雑なのだろう。
「相談なのですが、この村に新しくできたというレストラン……エリーを貸切予約することはできないでしょうか?」
「貸切?」
「はい。大人気と噂で、その上伯爵様自身も経営に関わっていらっしゃるとか。
難しい話かとは思うのですが、検討していただきたいのです」
私は内心でガッツポーズした。
実際、予約なんて一件も入っていない店だ。貸切なんて、大歓迎である。
他の客がいない、って不思議に思われずに済むんだから、貸切の話はありがたいわ。
断る理由がないことはサイモンさんも分かっていただろう。
しかし、人気の店、という体裁を保つために、わざわざここへ連れてきたに違いない。
それにまあ……貴族の使用人というアルバートさんの立場を考えれば、ランスロット様に紹介するのも当然かもしれない。
「希望日はあるのか?」
「できるだけ早ければと。……実は最近、主人は年のせいか、あまり元気がなくなってしまって。
そんな時、絵画を見ながら美味しい食事がとれる、というこの店の話を聞いたのです」
アルバートさんはそう言った後、すう、と大きく息を吸い込んだ。
「それにここは、空気もとても綺麗です。今の主人にはぴったりかと。
……少しでも主人に元気になってもらおうと婦人と相談し、貸切予約をしたいと考えました」
アルバートさんのご主人様、あまり具合がよくないのね。
それなら、貸切を希望するのも当然だわ。他の客が騒いでいたら、ゆっくりできないもの。
「どうか伯爵様、予約を受けてくれませんか?」
アルバートさんが深々と頭を下げる。
「分かった」
「よろしいのですか!?」
「ああ。それに、日程も男爵の都合に合わせよう。週末でなくとも、特別に店を開けることはできる」
「そ、そこまでしてくださるのですか……!?」
まあ、だって、本当にいつでもいいんだよね。
毎日店を開けるのが大変だから、週末に限定しているだけだ。
予約が全く入っていない今は、いつでも開店できる。
「ああ。エヴァンズ男爵は芸術を愛し、身分が低い者でも才能を認めれば支援をしていると聞く。
そのような素晴らしい方のために店を開けられるなんて、こちらとしても光栄だ」
ランスロット様の言葉を聞いて、アルバートさんは感動のあまり泣き出してしまった。
「ありがとうございます、伯爵様。このご恩は、一生忘れません!」
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