機械少女と霞んだ宝石達~The Mechanical Girl and the hazy Gemstones~

綿飴ルナ

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Episode 6【碧-Ao-】

#50

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 黒斗は我に返ったかのように目を覚ました。
 落雷と衝撃波によって吹き飛ばされ、一時的に失神していたようだ。
 全身を鳴り響くような痛みが襲い、直ぐに身体を動かす事が出来ずにいた。
 防壁魔法は役目を果たして消滅してしまっている。


あお!? あお、しっかりしろ!」


 先程の落雷で咄嗟に抱き寄せていた事に気付き、腕の中にいる彼女の様子を確認した。
 声をかけても返事はない。血の気が引き、胸が重く脈打った。
 黒斗は宝石コアの様子と生存を確認する為に、魔力感知能力を発動させながらあおの口元に手をかざした。
 微かにだが呼吸はしている。宝石コアに異常は視られない。
 彼女が無事である事を知ると重苦しい息を全て吐き捨てた。
 重たい身体を起こして防壁魔法を再度発動させる。
 耳鳴りと雨量が格段に収まり、少しだけ呼吸が楽になった。
 これなら起こしても大丈夫だろうと、黒斗はもう一度優しく声をかける。


「んー……あれ?」


 あおが寝起きのように目を覚ます。
 黒斗は思わず声を震わせた。
 幸いにも今は雨だ。多少涙が零れても気付かれる事はない。
 無事で良かった。それだけで黒斗の心が落ち着いていく。


「ねぇ黒斗、何が起こったの……? 頭がガンガンする……」

「雷が落ちたんだ。瑠璃の魔法のおかげで助かったんだと思……うわっ!」


 顔を上げると目の前にある大木が真っ二つに割れて立っている光景があった。
 大木は地面から数十センチ上で割れが止まっている。
 衝撃波でここまで飛ばされたとしても、二人は大木からそれほど離れてはいない。
 一気に血の気が引き、身体が硬直していくのを感じ取った。
 このまま座り込んでいると本当に動けなくなりそうだ。


「帰ろう。ここに居たら危険だ」


 黒斗は我に返って勢いよく立ち上がると、あおに手を差し伸べる。
 吹き飛ばされ、倒れてしまった事で二人は既に泥まみれだ。


「あ、あの……」

「ん? どうした?」

「こ、腰……抜けちゃった……」

「へっ!?」


 あおは涙目で訴えかけている。
 黒斗は変な声を出してしまった恥ずかしさと同時に上手く頭が回らなくなってしまった。
 ――ど、どうしよう。えっと……そうだ、今は事が先決だ……。
 黒斗は躊躇する事なくあおを抱き抱える。
 逃げるという事――つまりは急がなければならない。


「走るから、しっかり捕まっとけよ!」


 あおがしがみついたのを確認すると、黒斗は勢いよく走り出した。
 魔力感知能力で地形を確認しながら、極力安定した道を選んで走り続ける。
 両手は抱き抱えるので精一杯。この状態で防壁魔法をかけられる自信がない。


「つーか、あんなん無理だって……」


 自信が無い。
 そう思ってしまった事をきっかけに黒斗の思考がだんだん落ち込んでいき、無意識に愚痴を零し続けるようになる。
 蓄積された恐怖が今になって襲いかかってきたのだ。
 《彼女を護りたい》
 その想いが今の黒斗を突き動かしている。
 一人だったら動けなくなっていただろうと想像するだけで気が滅入りそうになる。
 後ろ向きな思考が身体をどんどん重くさせていった。


「黒斗……。大丈夫。大丈夫だよ」


 あおが黒斗の肩にしがみつく力を強める。
 呼びかけと同時に光が溢れ、それは二人を包み込んだ。
 《彼をたすけたい》
 あおの支えたい想いが祈りへと変わる。
 温かなその光は黒斗の心身に染み込み、次第に馴染んでいく。
 想いを受け取った黒斗の心は落ち着きを取り戻していった。


「……ありがとう。なんか、あの時みたいだな」

「ふふっ。そうだね」


 黒斗は一度立ち止まって体勢を立て直すと、深く息を吐き、何かを念じるかのように目を瞑った。
 黒斗の身体から淡い光が現れ二人を包み込んでいく。
 それは防壁魔法とは違った――あお宝石コアを魔法で包んだ時と似た温かみのある光だ。


「黒斗……これは……?」

絶対防御付与エンチャントだよ。一回だけどんな攻撃も跳ね返してくれる」


 そう言うと黒斗はもう一度走り出した。
 周囲は変わらぬ雨量と雷が打ち付けているにも関わらず、先程よりも呼吸がしやすい。


「こっちにルナが向かって来てるんだ」

「ふぇ、ルナが?」

「うん。もうすぐ合流出来るから」


 辺り一帯の地表の泥濘は酷くなっていく。
 踏み入れる度に跳ね返る泥と、一歩を踏み締める度に膨らんでいく雨の重みが黒斗の体力を奪っていった。


「……へ?」


 近辺の地形とルナの位置の把握に集中していた黒斗は、一つの魔力がこちらへ近付いている事に気付かなかった。
 距離はルナとほぼ変わらないが、それは確実に二人の方向を向いている。
 黒斗の顔はだんだんと青ざめていった。


「黒斗……? どうしたの?」

「く、くま……」

「ふぇ?」

「くまくまが来る!」


 黒斗の視線の先には見覚えのある魔獣が勢いよくこちらへ走って来る姿があった。
 雨雲で暗くなった森の奥、黄土色のような体毛を持つ、ルナがくまくまと呼ぶ魔獣だ。
 ――確か、体毛の色で扱う属性が解るってルナが言ってたな……。


「まさか……!?」


 目の前で雷が落ちたばかり。今日は散々な一日だ。
 これ以上は勘弁してほしいと黒斗は心の底から思った。
 今はあおを抱き抱えて移動しているので両手が塞がっている。
 絶対防御付与エンチャントを身体に付与したとはいえ、真正面から攻撃されて怖くない者などいない。
 疲労が蓄積されている。これ以上は余裕が無い。


「「無理ぃぃぃぃぃ!!」」


 二人して大声で泣き叫ぶ。
 止まってしまった両足は震えが止まらず動く事が出来ない。
 ――ヤバ……クラクラする……。流石に使い過ぎたか……?
 黒斗の身体がグラッと揺れて視界が霞んだ。
 絶対防御付与エンチャントを二回発動させた上に魔力を操作し続けている。今の黒斗ではこれ以上は限界だ。


「お待たせっ!!」


 こちらへ向かってくる犬の姿のルナがいつにも増して勢いよく回り込むと、魔獣の前で変身を解いて飛び蹴りを喰らわせた。
 蹴られた魔獣はアトリエとは逆の方向へ勢いよく飛ばされる。二人はルナに助けられたのだ。


「よりにもよってこんな日に雷属性とか止めてよぉ!」


 下手すれば雨のコーティングが無くなってショートするところだった――ルナがそう愚痴を零す姿をぼやけた視界越しに見る。
 あおが黒斗を呼んでいる。眩暈が治まらず、崩れ落ちてしまった身体が動かない。
 片手を解いて頭を抑えていると、すぐそこで誰かの魔法が発動している事に気付いた。
 それからは普段通りに呼吸出来るようになり、少しずつ眩暈も治まってくる。
 黒斗がゆっくりと目を開けると二人が心配そうな顔でこちらを見ていた。
 頭上をよく見るとルナを中心に三人の周囲だけ雨が降っていない。水魔法で雨傘を作ったのだろう。
 眩暈が治まったのはあおのおかげだと身体を包んだ魔法で理解した。


「無事で良かったよぉ……。ボクが居るからもう大丈夫だよ! 早く帰ろう!」


 頼れる声が安心感を呼び込むと肩の力が一気に抜けた。

 黒斗から離れ、ルナに勢いよく抱きついたあおが声を震わせながら呟いている。


「当たり前じゃん。言ったでしょ? って……」


 黒斗は二人が抱き合って泣いている姿を見守りながら防壁魔法をかけた。
 これ以上の魔法は厳しいが、これで安全に帰宅出来るだろう。
 ――流石に疲れたな……。
 ルナが来てくれなかったら、魔獣以前に倒れていたかもしれない。
 黒斗はぼんやりとしてきた思考のまま二人を見つめていたのだった。


 その後、ルナ達はあおの歩幅に合わせて帰路につくと、本館のテラスで瑠璃と藍凛あいりが傘を差して帰りを待っている姿が見えた。
 別館の脇を通り過ぎようとした所で瑠璃が駆け寄って来て、あおの肩を支えながら中に入るように促している。
 ルナはあおがお礼を言って本館へ入っていく様子を優しく見守り、今度は振り返って黒斗と向き合った。


「今日はありがとう。避雷蓄電塔の修理を頼んでたからすぐには向かえなくてさ。遅くなって本当にごめん。この豪雨もあれの影響かもしれない……」

「当たり前の事をしただけだよ」


 師弟同士での会話が始まる。
 二人きりでの折り入った話は黒斗が魔力感知能力を覚醒して以来だった。


「……にしても宝石コアを魔法でコーティングするなんてよく思い付いたねぇ。そんな高度な技、ボクには出来ないよ。暫く様子は視るけど、あの様子だときっと大丈夫だと思う」

「なぁルナ、ベールアレってやっぱ……」

「……うん。クラックストーンの精神状態と、光属性の宝石コアが両極端である事が原因で起こった、宿した魔力が引き起こした能力の暴走だと思う」


 二人の推察は合致していた。
 今までベールで視えなかったあお宝石コアは、出会った頃よりもクラックが深く広がっているとルナは話す。
 微量の瘴気でベールが剥がれてしまうほど危険な状態だったのだろう言い、ルナは大きくため息を吐いた。
 同じ属性の自分にはどうする事も出来なかったんだと苦笑していると、黒斗は首を傾げて聞き返してくる。


「黒斗の防壁魔法はね、なんだよ。宝石コアそのものは光属性なんだけど、恐らくオニキスの効能である魔除けや厄除けが作用しているんじゃないかなぁ。無属性クリスタルを視つけられたり、物理攻撃を含んだ全ての攻撃を防御出来るのは恐らくそのおかげだ。キミの魔法は珍しいんだよ」

「そっ……か……」

「それにしても、もう付与魔法エンチャントが使えるなんて本当に飲み込みが早いんだねぇ。正直ボクより早くて驚いたよ」

「へ?」

宝石コアを魔法でコーティングしている時点で十分一人前だ。あれは付与魔法エンチャント以上に難しいの。今のキミなら敷地一帯に防壁を張れるから、晴れたら試してみなよ!」


 ルナは腰に手を置いてニカッと笑ってみせた。
 今後必要になってくるのは応用力。
 一つの魔法のみを扱える魔族は他の属性魔法を何も無い状態で発動させる事が出来ない。
 ルナが今まで扱ってきた風や水、土の魔法は全て魔力で操作していただけに過ぎない。
 黒斗が防壁を張りながら内側の瘴気を風を操って押し出した時のように、大気中にある魔力をどう操作して扱っていくか。
 黒斗になら出来ると信じてる、そうルナは言い切ってみせた。


「これからは鍛錬って形にはなるけど、続けていく事で防壁の強度も今より上げられるハズだから、これからも昇進しなよ!」

「……わかった。ありがとう……」


 ルナは少しばかり拍子抜けしている黒斗へもう一度笑顔を向けた。
 そこで話が一区切り付き、黒斗が背中を向けて帰ろうとする。
 目に見えてわかる変化に戸惑いと安心感を抱きながら、ルナはもう一度彼の名を呼んだ。


「黒斗!」

「ん?」

「……あおの事、よろしくね」


 眉尻を下げ、和らげた声でルナは微笑む。
 先程よりも収まった雨音が、静けさをより醸し出している。
 機械であるハズの身体がやけに冷たい。
 不思議に思いながら、頼りがいのある背中からの返答を待った。


「あぁ」


 口角と右手を上げながら想いを受け取ってくれた黒斗の帰る姿を静かに見送った。
 ルナの身体は魔力操作によって雨が包み込んでいる筈なのに、衣服が重く感じられる。
 今日は沢山の事が起こった。避雷蓄電塔のメンテナンスが始まり、あおの問題が解決して、黒斗の修行も終わってしまった。
 嬉しい事の筈なのに、ルナの心は哀しさを併せ持っている。
 あおを守るのは一人じゃなくていいんだと、喪失感を抱きながら雨の冷たさと共に受け入れたのだった。
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長編小説を主軸にした一次創作活動(小説・絵・作詞作曲・歌等)を行っております。
現在連載中の「機械少女と霞んだ宝石達」のイメージソングをYouTubeに投稿中。後日再投稿予定。
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