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第1章 旅立ちまで
16 あれから③
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ーーーーーーーーーー
「ねぇ…ヴェル」
「なんだ」
「私は貴方の世界【ソルセルリー】は素敵だと思う」
「なんだ急に?」
「些細な争いは起きても共に共存することの出来る国が多くある」
「だが愚かな国もある」
「何処の世界も人族は時が立つと愚かになってしまうものね」
「だが人族のみの世界でも安定している世界もある」
「アースの【地球】よね、人族だけなのに争い奪い合う、だけど今は互いにてを取り合い何処の世界よりも発展し豊かに暮らしている」
「ああ」
「私の世界はどうなのかしら…」
「……………で………………だろ」
「そう…ありがとうヴェル」
「オーイ二人とも~!」
互いの世界の鏡を見ながら微笑み合う二人そこへ割り込むように笑顔で声をかけてくる美青年…クスクスと笑う優しそうな美少女…鼻であしらう美青年
懐かしい空間、懐かしい声、懐かしい思い
ーーーーーーーーーー
「ん……」
なんか大切なにかを見ていた気がする…
うっすらと開けた瞼の向こうで見えるのは見慣れた天井とじっと此方を見つめるアメジストの瞳……握られた手…
デジャブ!!
思わず叫んでしまいそうだったのをなんとかこらえフェルト先生と瞳を合わせる。
「良かったです目が覚めましたか?サキさん」
「…ごめんなさい」
「それは何にたいしてでしょうか?」
笑顔だけどものすごく怖い…ですフェルト先生!
「も、森についていった事…です」
「他には?」
「え、えっと…」
「はい?」
「えっと…」
「はぁ…魔獣がいたのに何故逃げなかったのですか?」
「ふぇ?」
「何ですか?その声は…」
握られた手が強くなって痛いです!
威圧スキルでも持ってますか!?怖いよ!
「あ、あの…嫌な感じがして…気が付いたら彼処にいて…あ、あんな行動をとっていました。」
「……怪我がなくてほんとに良かったです」
フェルト先生は握っていた手とは反対の方の手で私の頬を優しく撫でた。
その行動に中身合わせて30ぐらいの私はドキドキで……
いや!私今8歳だった!フェルト先生ロリコン?ロリコンなの!?
プチパニックになり始めていると不意に部屋のドアがノックされる音が聞こえた。
「キール、サキは起きたか?」
「タイミングがいいですね」
「開けるぞ~?」
「あ!ガッツォ先生!?」
「お?起きたかサキ」
「はい今さっき」
「今回は助かったありがとな」
「?」
「ん?どうした?」
「サキさん?」
「えっと私…フェルト先生が怪我したのを見てそこへ向かって…?」
「サキさん…貴女がデスペアブラックホーンを倒したのですよ」
「わ、わたしが!?」
「ええ…はじめて聞く言葉で魔法でした」
「光ったと思ったらデスペアブラックホーンがその場から消えて魔石が落ちてきたときは彼処にいた全員が驚いたぜ」
「私なんの魔法を使ったのか…分かりません」
私か言った言葉にフェルト先生とガッツォ先生は顔を見合わせ溜め息をついた後これからの事を話始めた。
12歳から入る学園を二年早く早期入学…10歳になったら学園に入るようにしようとのこと…
それまで学園で学ぶであろう科目や貴族もいるので礼儀作法を全快した後残りの時間すべて叩き込まれることになるとは思ってもいなかった。
九歳になった頃ガッツォ先生から教えることなくなったから俺の事は『さん』で構わないとのことでガッツォさんへ…メルディーさんも呼び捨てかさんづけで!といわれメルディーさんで呼ぶようになって…
そんな変化をフェルト先生が気がつき次の日には
「私の事はキールと呼んでください」
とごり押しされたけど…そこはやっぱり前世の記憶があるから年上を呼び捨てにはできない…
《親しき仲にも礼儀あり》なのだ…
なのでなんとか…フェルト先生からキール先生へ変えた
先生がとれないことに不機嫌そうだったけど仕方ない!
まだまだ教えてほしいことあるし!キール…先生って呼ぶ以外はドキドキしちゃうから…
でも、あのデスペアブラックホーン以降キール先生が私と余り関わらなくなってきた。
声をかけたり質問すれば答えてくれるけど、前みたいに薬草園には来ることがなくなったし、何処か避けられるようになった気がする…
そんな日々が二年続き、そして今日10歳になった為学園に入るために王都へ向かう旅の準備をし、キール先生とガッツォさん、メルディーさんに護衛してもらい共に旅をすることになった。
「ねぇ…ヴェル」
「なんだ」
「私は貴方の世界【ソルセルリー】は素敵だと思う」
「なんだ急に?」
「些細な争いは起きても共に共存することの出来る国が多くある」
「だが愚かな国もある」
「何処の世界も人族は時が立つと愚かになってしまうものね」
「だが人族のみの世界でも安定している世界もある」
「アースの【地球】よね、人族だけなのに争い奪い合う、だけど今は互いにてを取り合い何処の世界よりも発展し豊かに暮らしている」
「ああ」
「私の世界はどうなのかしら…」
「……………で………………だろ」
「そう…ありがとうヴェル」
「オーイ二人とも~!」
互いの世界の鏡を見ながら微笑み合う二人そこへ割り込むように笑顔で声をかけてくる美青年…クスクスと笑う優しそうな美少女…鼻であしらう美青年
懐かしい空間、懐かしい声、懐かしい思い
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「ん……」
なんか大切なにかを見ていた気がする…
うっすらと開けた瞼の向こうで見えるのは見慣れた天井とじっと此方を見つめるアメジストの瞳……握られた手…
デジャブ!!
思わず叫んでしまいそうだったのをなんとかこらえフェルト先生と瞳を合わせる。
「良かったです目が覚めましたか?サキさん」
「…ごめんなさい」
「それは何にたいしてでしょうか?」
笑顔だけどものすごく怖い…ですフェルト先生!
「も、森についていった事…です」
「他には?」
「え、えっと…」
「はい?」
「えっと…」
「はぁ…魔獣がいたのに何故逃げなかったのですか?」
「ふぇ?」
「何ですか?その声は…」
握られた手が強くなって痛いです!
威圧スキルでも持ってますか!?怖いよ!
「あ、あの…嫌な感じがして…気が付いたら彼処にいて…あ、あんな行動をとっていました。」
「……怪我がなくてほんとに良かったです」
フェルト先生は握っていた手とは反対の方の手で私の頬を優しく撫でた。
その行動に中身合わせて30ぐらいの私はドキドキで……
いや!私今8歳だった!フェルト先生ロリコン?ロリコンなの!?
プチパニックになり始めていると不意に部屋のドアがノックされる音が聞こえた。
「キール、サキは起きたか?」
「タイミングがいいですね」
「開けるぞ~?」
「あ!ガッツォ先生!?」
「お?起きたかサキ」
「はい今さっき」
「今回は助かったありがとな」
「?」
「ん?どうした?」
「サキさん?」
「えっと私…フェルト先生が怪我したのを見てそこへ向かって…?」
「サキさん…貴女がデスペアブラックホーンを倒したのですよ」
「わ、わたしが!?」
「ええ…はじめて聞く言葉で魔法でした」
「光ったと思ったらデスペアブラックホーンがその場から消えて魔石が落ちてきたときは彼処にいた全員が驚いたぜ」
「私なんの魔法を使ったのか…分かりません」
私か言った言葉にフェルト先生とガッツォ先生は顔を見合わせ溜め息をついた後これからの事を話始めた。
12歳から入る学園を二年早く早期入学…10歳になったら学園に入るようにしようとのこと…
それまで学園で学ぶであろう科目や貴族もいるので礼儀作法を全快した後残りの時間すべて叩き込まれることになるとは思ってもいなかった。
九歳になった頃ガッツォ先生から教えることなくなったから俺の事は『さん』で構わないとのことでガッツォさんへ…メルディーさんも呼び捨てかさんづけで!といわれメルディーさんで呼ぶようになって…
そんな変化をフェルト先生が気がつき次の日には
「私の事はキールと呼んでください」
とごり押しされたけど…そこはやっぱり前世の記憶があるから年上を呼び捨てにはできない…
《親しき仲にも礼儀あり》なのだ…
なのでなんとか…フェルト先生からキール先生へ変えた
先生がとれないことに不機嫌そうだったけど仕方ない!
まだまだ教えてほしいことあるし!キール…先生って呼ぶ以外はドキドキしちゃうから…
でも、あのデスペアブラックホーン以降キール先生が私と余り関わらなくなってきた。
声をかけたり質問すれば答えてくれるけど、前みたいに薬草園には来ることがなくなったし、何処か避けられるようになった気がする…
そんな日々が二年続き、そして今日10歳になった為学園に入るために王都へ向かう旅の準備をし、キール先生とガッツォさん、メルディーさんに護衛してもらい共に旅をすることになった。
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