異世界転生の始まり 転生したら神の愛し子になりました？

第1章 旅立ちまで

６ 魔力暴走

本日もご機嫌にノートを持ち窓の下でガッツォ先生の授業を盗み聞きしています。
薬草の種類、町の名前、ギルドの常識、冒険者としての心得、学問ですね。
ガッツォ先生達が来て３日目…
先生達がいるのは十日程。


この孤児院の周りはサッカー場二つ分の草原や始まりの森(別名初心者の森)がある。
草原ではフェルト先生指導の元魔法の練習や模擬戦闘をしたり、メルディー先生の剣術、武術の指導や対戦したりしている。
何でそんなに詳しいか？
テゥト先生達の手伝いで洗濯物を干す場所から草原や森を見ることが出来るから。
さてそんなわけで授業も終わった為、今日も土台を使い洗濯物を干していく。
ある程度干していくと一枚のハンカチを私は手にした。
真っ白なシルクのハンカチ…
そのハンカチの隅には金と銀で刺繍された木の模様………それがとてもきれいで私は見惚れてしまっていた。
すると突然突風が吹き私の手からハンカチが離れていき始まりの森へと風に乗り飛んでいってしまった。
それを見た時、私は何も考えられずただハンカチを追いかけ誰にも言わず孤児院から飛び出し始まりの森へと走っていた。


始まりの森に入り私はハンカチが飛んでいったであろう場所へと走っていた。
暫くすると森の中の少し開けた所に出るとそこには花に囲まれた一つの大きな石……そしてその石の上にハンカチが落ちていた。
私は見つかったことに安堵しハンカチを持ち上げると石になにかが刻まれていた。

【運命の星を造りし神の始まりと約束とわの地】

それはこの世界デスティニでも地球あちらでも見た事の無い文字。
なのに何故か私はそれが読めた


運命の星？
運命……運命…デスティニー…デスティニー？デスティニ？
この世界？はデスティニ…【運命の星】？
それじゃ【運命の星を造りし神】ってこの世界の創造神様？
【始まりと約束の地】って？


そこら辺を考えようとした時私は頭が割れそうな程の頭痛に襲われた。
身体の中に走り廻る血と魔力、それとは違う別の何か…
身体の中で増えていき溢れそうになる何か
頭痛と身体を廻る何かで身体中熱く苦しい。
呼吸もできなくなってきてもうダメだと感じ始めたとき私の身体の中に溜まっていたはずの何かと魔力が一気に外に弾けとんだ。


遠くで誰かの声が聞こえた…………



そこから…私の記憶はなく…
次に目を覚ましたのはデスティニで見慣れた木の天井とフェルト先生の顔だった。